週一以下ライダーが何かを成し遂げたいらしいですってよ?【反省編】かくして私のロードバイクは床の間バイクと化す④

ロードバイク

あンた、本当にロードバイクが必要なのかい(前篇)

本筋から外れますが、そもそもナニがナンでもロードバイク!と自転車遊びを始める前に、少し落ち着いた方がいい場合もあると思います。それは、自分が想像する自転車遊びにマッチした自転車が、本当にロードバイクなのか?ということ。前記事のように、ロードバイクはそもそもレース用の自転車です。そしてロードバイクだけが自転車ではありません。

ここで割と一般に普及している自転車のスタイルを整理して、本当に自分の買い物は正しかったのかどうか、考察してみましょう。

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1:シティサイクル‐いわゆるママチャリであり生活の道具

歩道・車道、老若男女問わずそこら中を走り回っているのがシティサイクルです。ここでは軽快車とか婦人車などと呼ばれるものをまとめて考えます。

メリット

手元で操作しやすいように上に湾曲したカマキリ型ハンドル、荷物を入れられる前かご、停車時に自立させられる便利なスタンド、盗難防止ロック、前照灯など、街中にちょっとした用を足しにいく移動手段としては便利な機能が満載です。

もうちょっとカッコよく、という人向けには、スポーツ車のイメージを反映したまっすぐのハンドルを装着しているものもありますし、スカートをはいた女性が乗降車しやすいデザインのフレームを採用したものもありますね。

この自転車に乗るのには、特別な格好は必要ありません。例えば前後に装着された泥除けは、地面から服への泥はねを防いでくれますし、チェーンガードは、ズボンやスカートがチェーンにからまることをしっかり防いでくれます。こうした装備のお陰で普段着でそのまま乗れることも嬉しいポイントです。(でも、できればヘルメットはかぶりたいですね

デメリット

反面、車体は重く、変速も3段から5段くらいが標準なので、走行性能が高いとは言いがたいです。乗車姿勢も安全性を確保するためにサドルが下がっていることで、腰膝への負荷が見た目より高く、長距離サイクリングに出かけるには向いていないのではないでしょうか。あと、ごくフツーの自転車なので、手に入れても「ヤッター!」みたいな高揚感がないのも、ちょっと残念なところです。

追記

これの亜種として若いお母さん方御用達の電動自転車があります。自分の力だけではなく電動アシスト機能が働いて後押ししてくれるので、坂道などもスイスイ走れます。そのため、ある一定までの速度で、一定までの距離を走る人には強い味方となります。

限定的な表現になっているのは、電動自転車にはサポートの上限があるということです。ある速度を上回ると(モデルにより時速16km/h、あるいは24km/h)、アシスト力は働かなくなります。そうなると、アシストしない分、バッテリーやモーターは負荷となり、車体が妙に重い自転車になってしまいますから、設定以上のスピードで走ることを考えているなら、電動はいらなくなります。

同様に、バッテリーが切れてしまった場合にも、アシストは働かなくなります(モデルにより20-60km前後)。ですから、それ以上走りたいという願望を持っている場合にも、やはり電動は不要となります。

2:ミニベロ‐オシャレなスタイルながら走行感も楽しめる

近年よく見かける、おおむね前後の車輪のサイズが12インチ(約30.5cm)から20インチ(約51cm)あたりに収まる、小型の自転車です。

メリット

タイヤが小さくていくら漕いでも走らなさそう…と思われがちですが、逆にタイヤの小ささがメリットになることがあります。信号や歩行者との兼ね合いで停車することが多い街中では、再び漕ぎだす時、タイヤが小さいことで軽く再スタートでき、すぐにスピードにのることができるのです。

また、小型ゆえに車体がシティサイクルと比較すると軽量で、取り回しが楽なのもポイント。そして、様々なスタイルのミニベロから目的に適合した一台を探せる楽しさがあります。例えば漕ぎ出しをより軽くして、前カゴなどを装着したものであれば、近所のお買い物自転車としてシティサイクルを上回る能力を発揮できます。一方で、前に大径のギアを装備し、後ろを多段変速にしたスポーツタイプのミニベロであれば、ロードバイクに迫るようなスピードで走ることも夢ではないのです。自分の理想のミニベロを目指して、カスタムを繰り返すユーザーも少なくなく、奥の深い自転車でもあります。

デメリット

スタイルだけで選ぶと、とんでもない自転車をつかまされることがあります。一見どれも車輪の小さい同じようなスタイルの自転車だから、といって1万円程度のミニベロを買ってくると、「見た目以上に重く」「いくら漕いでも走らない」という、ネガティブな要素のみが跳ね返ってくることが多いです。

この辺り、ミニベロはシティサイクル以上に値段=性能という部分が強いです。名の通ったメーカー製で、より価格の高いミニベロは、車体の小ささ・軽さと、堅牢性・走行性を両立させている造りのよいものが多くなっています。

ですから、よいミニベロを入手したいのであれば、予算を多めに準備する必要があるでしょう。

あと、タイヤが小さくなればなるほど、段差に弱くなります。歩道と車道の段差ぐらいでも、スピードを出して突っ込むと、結構ハンドルをとられて転倒しかけるようなことが言われています。ですから、自宅周りの道路があんまり整備されていないようであれば、危ない目に遭うことが多くなるかもしれません。タイヤの空気を少し抜いておく、段差を乗り越えるときにヒョイと前輪を持ち上げるテクニックを身につける、などで対策をすることは一応可能です。

追記

ミニベロの中でも、折りたたんで持ち運んだり、収納したりできるようにした自転車が結構出回っています。これらはフォールディングバイク(折りたたみ自転車)と呼ばれます(ちなみにミニベロではないフォールディングバイクも存在しています)。自転車としてはミニベロと同じようなものですが、ハンドルや車体に折りたたみ機構を追加されているのが特徴です。これにより、例えば自宅の玄関の中に入れて管理できるとか、電車や自動車に積んで運び、出先で乗れるとかということが手軽にできるようになります。非常にファンの多い自転車です。

ただし、このフォールディングバイクを購入する場合は、普通のミニベロ以上に、慎重な選択を要求されます。通常の自転車には無い折りたたみ機構の部分は、車体・パーツの構造の弱点となります。ですから、安い自転車を購入して粗悪品をつかんでしまった場合には、ここがきちんと機能せず、折りたためないとか、最悪の場合には、走行中にそこが破断する、折れるなどのケースにつながる可能性も否定できません。

また、折りたためるということで持ち運びを使い方の選択肢に入れる人も多くなりますが、この時、ミニベロ以上に価格=軽さという点が大きく跳ね返ってきます。安い自転車だとサイズこそ小さくなるものの、重さはシティサイクルとほぼ変わらない、というようなものも存在します。これではとても運ぶ気は起きません。

そして軽ければ軽いほど折りたたみ自転車の使用範囲は拡大することは確実です。例えば、折りたたんで電車に積んで移動する“電車輪行”を想定するならば、11kg前後の重さの自転車を選択するべきだと思います。ただし、軽くなればなるほどお値段は高くなります。この辺り、実際に実車を持ってみるなどして、重さと予算の折り合いをつけていく必要があるでしょう。

と、二種類考えてみたところで、前篇は終わりです。以下、後篇に続きます!