信長の野望 創造・戦国立志伝 テキストリプレイ 中級:真田信幸で家名を後世に遺す! Part.10

真田は真田らしく狡猾な戦いを

スポンサーリンク

1593年5月 大軍勢は突然に

はいどうも、北信濃一円を支配し、若干調子に乗っていた真田家の嫡男・源三郎です。大変申し訳ございませんでした、お許しください。

河原綱家「何をいきなり謝っておられるのです」

いや、だってな。

信長の野望・創造 戦国立志伝
この軍勢だぞ…。
(信長の野望・創造 戦国立志伝)

数えただけでどれだけ出陣してきたのだ、上杉軍。北から押し寄せる最上軍に敵わないから、せめて国人衆あがりの真田にコケにされるのだけは断固認めまいとする大名の意地なのか。

高梨内記「どう、なされるおつもりです」
河原「敵はざっと17000程度、我が方はどう頑張ってもその半分。厳しい戦です」

うーん…飯山城で籠城戦が常道だろうとは思うが、ここでわしが海津の兵を率いて飯山を助けに向かった場合、最悪飯山、海津の両方の城を失うこともあり得るな。

高梨「参りましたな、手詰まりですか」

だが、死中に活を求めるしかあるまい。ここで飯山を捨ててしまっては、せっかく我らになびいた善光寺衆や戸隠衆が、また態度を変えるであろう。死守だ。やるぞ!

河原「つけ込む隙がありますか?」

上杉はなめてかかってきている。…というよりも、大軍を動員するときにはどうしても複数の城からそれぞれ部隊を出陣させることで、まかなうことになる。んで、攻撃目標となる城、今回の場合には飯山城な訳だが、そこまでの距離は出陣する部隊各々で違う訳だ。

高梨「ほほう、つまり…?」

まあなんだ、全体で見れば敵は17000近いのだが、飯山に攻め懸かってくるのは、そのうちの何分の一かずつ。従って、我らが海津籠城戦で蹴散らしてやった時と同じなのだ。あれを飯山城でやればよいだけの話さ。このゲームのCPUは、あまり軍勢の足並みをそろえる、ということをせんからな。自然と揃うことはあるが。

河原「ということは、勝算あり、ですな?」
高梨「なんとも、源三郎様も中々の戦巧者となられたわい」

いや、なんかちょっとでも有利なポイントを探さないと、やってられないだけだよ。

信長の野望・創造 戦国立志伝
そして上手くはまった!
(信長の野望・創造 戦国立志伝)

我が方は、おれが必死に道路整備をしておったのが功を奏し、迅速に飯山に集結できた。今は父上と矢沢の大叔父が三方から囲まれておるように見えるが、東の上杉軍はほぼ壊滅状態。西からは大回りして上杉景勝の軍勢が攻め懸かろうとしているが、まさに我らに背を向けてしまっておる。これで連中は袋のネズミ。

河原「上手くやり過ごして道の中に取り込めましたな」
高梨「移動の機会を逃さぬこと、まこと肝要でありますな」

これで、上杉景勝を一気に打ち破ったら、あとは山道越えでやってくる残りを一つずつ取り除いていくだけよ。

信長の野望・創造 戦国立志伝
ま、采配の勝利ですな。
(信長の野望・創造 戦国立志伝)

でも実は采配の勝利というよりも、父上の異常な強さが際立った戦ではあった。

1593年9月 油断大敵

(情報収集中)……うーん、上州で粘っていた滝川家が北条の大攻勢にさらされている。これは流石に持ちこたえられないだろう。滝川が滅びれば、次は上州からこの信濃へ北条が手を伸ばしてこぬとも限らん。また厄介なことになってきた。

鈴木重則「申し上げまーす! 小諸城主高力清長率いる約5000の徳川勢、上田城を攻める気配!」

なぬ! しまった、上田城の主力は上杉に対するけん制のため、まだ飯山から戻ってはおらぬ。残る兵では高力勢を支えるのは、無理だ!

鈴木忠重(以下、右近)「いかがなされまするか、源三郎様」

上田は真田の本城、ここは俺が父上の御帰りまで粘るしかあるまい。ただちに上田へ向かうぞ!

信長の野望・創造 戦国立志伝
幸い、戸隠衆も来援してくれたので。
(信長の野望・創造 戦国立志伝)

籠城戦ならば真田の十八番、同数の敵に遅れはとらんぞ。…というよりも、むしろここからが好機だな。

右近「逃げる高力勢を追って、小諸まで一気に…ということにござりまするか?」

お、流石だな。高力はほぼ小諸の全軍を率いて打って出てきた。ここを逃す手はあるまい。徳川の後詰も来るかもしれんが、力攻めならば、あるいは…。

重則「勝負されますなあ」

小勢力は常に一つ一つの戦が決戦なのさ。お、高力清長め、軍勢を退くぞ。どれどれ…あっ。

右近「いかがされましたか?」

さすが徳川には戦上手が多いというか、兵が豊富というか…。深志城から永井直勝率いる5000の軍勢がすでに小諸城へ後詰をしておる。永井勢を破ってさらに小諸城を攻める、までは流石に無理だ。諦めよう。

重則「残念至極」
右近「やはり大名としての力の差が出ますね」

仕方があるまいな。まあ、好機はまた訪れよう。いったん海津へ引き上げるか。

1594年10月 前世の記憶と娘の決意

さてさて、できるかできないかは分からぬが…やるだけのことはやってみておこう。

高梨「おっ、何かお考えですな。何をされるおつもりで?」

なに、戦は正面切ってするばかりではない。敵の軍勢を上手く使うのもまた一つの手段だ。

河原「? どういうことです?」

うん、趣味の情報収集をしておったらな、先に深志城から小諸城に来援した永井直勝、どうも徳川家での扱いに納得がいっておらんらしい。大分不満タラタラのようだ。これは好機と思うてな、密かに使者を遣わし、揺さぶりをかけておるのよ。

高梨「永井に寝返りを促しておるのですか? うまくいくでしょうか?」
河原「確かに、こういってはなんですが、永井の立場になってみると、徳川から真田に乗り換える旨味というのは、あまり思いつきませぬ

ハッキリ言うてくれるな。だが、それを何とかするのがおれの役目だ。何となくできそうな気もするしな。まあ、賽の目がどう出るか、楽しみにしておこうではないか。

高梨「もちろんもとより我らに異存はございませぬが」
河原「むしろ、ご意見申し上げたいのは、華様のことで」

ああ、あれか…。確かに人手不足ではあるが、まさか娘が父の苦境を見かねて髪結いと同時に仕官を志願してくるとは思わなんだ。

高梨「よろしいのですか、本当に」

確かに…

信長の野望・創造 戦国立志伝
パラメータは平均53。あまり、才に恵まれたとも言い難いしな…。
(信長の野望・創造 戦国立志伝)

ただな、ゲームシステムとして、姫を武将として取り立てても、縁組は可能のようなので許可しておいたのだ。縁組によって血縁武将を増やすが強い家臣団づくりの基礎、女にとって非情なようだがこれも戦国の習い、やむを得ぬ方策だ。ひと昔前までの『信長の野望』では、姫として縁者を増やすか、姫武将として武将扱いするかのどちらかを選ぶことになっていたように思うが、少なくとも今作では、姫武将でも縁組ができる。従って、我らのような小勢力にとっては、活路が開けるシステムになったと言える。

河原「左様ですか…まあ、父君である源三郎様がそうおっしゃるなら、それでよろしゅうございますが」

気が進まないのは確かだが、こうでもしないとな。そういえば、前田が攻めてきたという根知城の方はどうなった?

重則「はっ、上田の殿の軍勢、堅く守って前田勢を寄せ付けておりません」
右近「毛受勝照三善一守といったところが敵の大将のようであります。後詰なさいますか?」

信長の野望・創造 戦国立志伝
いや、いいだろう。
(信長の野望・創造 戦国立志伝)

父上がその辺りの武将どもにやられるなど、想像がつかん。前田勢に同情してしまうな。おれは小諸城攻めに全力を注ぐとしよう…でも本当は死に体になりつつある上杉を攻めるべきだと、思うんだよな。春日山城、取れると大きいんだがなあ。

信長の野望・創造 戦国立志伝
ほら、また最上にやられてるし…。
(信長の野望・創造 戦国立志伝)