ヒットスター 原題:HITSTER (ボードゲームプレイ感想編)

ボードゲーム愛好

『ヒットスター 原題:HITSTER』を遊んでみた

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ヒットスター 原題:HITSTER (ボードゲーム開封編)
【登場人物】

奉行藩の決裁担当。お気に入りのアーティストは?「昔で言えばさだまさし、今は藤井風とか?」

与力藩の買掛担当。お気に入りのアーティストは?「舘ひろしですね」

この曲が10年以上前という事実に愕然とする

奉行ふーむ、これはつまり、音楽版の『カードライン』だな。

与力開封編ですでに言及していますが、その通りです。

奉行要は、「基準になるカードから始め」て、「引いてきたカードがそのカードより古いか新しいかを判断して並べ」ていくゲームだよな。

与力説明、終っちゃいましたね。

奉行とはいえ、そもそも『カードライン』を知らぬ面々もおられようから、きちんと一からお話せねばならぬな。

ゲームの準備です。まず、個人戦かチーム戦かを決定します。各プレイヤー、あるいはチームは、ミュージックカードを1枚受け取り、曲名などが書かれている面を表にして自分の前に置きます。
残りのミュージックカードはよく混ぜて、山札にしておきます。
『ヒットスター』のアプリをスマートフォンから起動し、準備完了です。

ボードゲーム ヒットスター
シンプルなスタート。

奉行このカードが基準になる訳だな。

与力はい。それで、注意したい点です。説明書にも書かれているのですが、『ヒットスター』はスウェーデンの音楽配信サービス『Spotify』と連携している専用のアプリを用いて遊ぶゲームです。なお、アプリは無料でダウンロードでき、Spotifyの有料会員でなくても大丈夫です。

奉行うむ、音楽配信サービスとガッチリとタッグを結成しているからこそ、できたゲームであったな。ちなみに、無料のSpotify Freeで遊ぶ場合には、30秒のプレビューが再生されるが、有料のPremium会員だと、フルトラック聞くことができるようになっておるぞ。

与力解説痛み入ります。ってことで、スマホを必ず使う必要があります。なお、スマホと接続しているスマートウォッチを装着して遊ぼうとすると、再生される曲情報が分かってしまう恐れがあります。ので、ゲーム前には外しておくことが推奨されますね。

奉行相分かった。テクノロジーの罠じゃな。ハイテク。

与力久しぶりに聞いた気がしますね、ハイテク。

北島三郎とTUBEを同じラインで考える…

与力では、このゲームの目的ですが、いち早くミュージックカードを正しい順番に10枚並べたプレイヤー、あるいはチームが勝利となります。

奉行うん、分かりやすい。

与力ここでいう「正しい順番」というのは「リリース年代が古い年から新しい年まで正確に並んでいるか」どうかですね。自分の前に並んだカードが、左から右に新しい年代の曲になっていくようにしましょう。

奉行よし、ではプレイを始めるか。

ボードゲーム ヒットスター
ヘイDJ!

まず、DJ役のプレイヤー(あるいはチーム)が、アプリで山札の一番上のカードのQRコードを読み取ります。曲が再生されたら、DJの左隣のプレイヤー(あるいはチーム)はそのカードを、裏向きのまま、自分の前のカードに対し、「リリース年代が古い」と思えば左、「新しい」と思えば右(すでに複数枚のカードが並んでいれば、その間もありえます)に並べてください。

並べたら、カードをめくり、正しく年代順に並べることができているかを確認します。正解ならばカードをその位置のままにし、間違っていれば、捨て札とします。

ここまでで一手番が終了となり、左隣のプレイヤー(あるいはチーム)の順番となり、新たなDJが次のミュージックカードをスキャンします。

たぶん、この辺り…こんな感じで並んでいく訳です。(音楽が無いと、醍醐味100%カットですが、ご了承ください)。

奉行うん、分かりやすいね。二つ質問があるが、よいか?

与力は、なんなりと。

奉行カードが同じ年代だった場合にはどう処理すればよい?

与力同じ年の曲は、どういった順番で並べても構いません。ですから、同じ年の既に置かれているカードの左右どちらでも大丈夫です。「2010」「2011」「2011」って感じですね。

奉行ふむ分かった。では二つ目の質問、DJ役は必ず交代せんといかんか?

与力いえ、特定の誰かがやり続けても構いません。スマホの持ち主がずっとDJをやるとかでもいいかもしれませんね。受け渡しも人数が多ければ面倒かもしれませんし。

奉行相分かった。これで楽しく10枚揃えるまで頑張ろうということだな。

ボードゲーム ヒットスター
どっかで耳にしてるだけに、外すと悔しいラインナップ。

トークンさんの役割

奉行それで、この付属のトークンなのだが…?

与力はい。こちらは、よりゲームを楽しみたい方に、追加の遊び方を提供してくれます。

ボードゲーム ヒットスター
『ヒットスター』をもっと楽しみたい人向けアイテム。

与力詳しくはゲームの遊び方を参照して頂ければよいのですが、トークンを使う場合には、ゲーム開始時に一人2枚ずつ配布されます。

奉行初期は2枚ね。

与力そして、トークンを既定の枚数支払うことで、知らない曲がかかった時に、トークンを捨てて次の曲にすることができるとか、他のプレイヤーがカードを間違った場所に置いたと思ったら、それを奪って自分の列に並べるチャレンジをすることができるとか、山札の一番上のカードを年代を当てることなく獲得することができるとか、まあ、そんなシステムですね。

奉行トークンはゲーム中に手に入れることができるのか?

与力えっと、自分の手番の時に、流れた曲の「タイトル」と「アーティスト名」を正確に回答できれば、年代を間違ってカードの獲得ができなかったとしても、トークンを1枚もらえます。同時に持てるトークンは最大5枚となっております。

奉行なるほどのう。そして案外「タイトル」と「アーティスト名」まで出ないから、いい塩梅だな。

与力なお、さらに楽しみたい方向けに「プロルール」「エキスパートルール」「協力ルール」などの用意もありますので、色々な角度から長く遊べるのではないかと思いますよ。

『ヒットスター』【ここがイカス!】

奉行ヒットしてた曲ってのは、流れるだけでテンションが上がるのよ、やっぱり。

与力テンアゲってやつですか。

奉行無理して若人の言葉なんぞ使わんでよいぞ、逆に年が知れるわ。さておき、J-POPを使ったゲームといえば、カルタをモチーフにした『狩歌』という名作ゲームがあったな。

与力ありました。いいゲームですよね。

奉行あれは1曲流して歌詞をじっくり楽しむゲームであったが、こちらは、Spotify Freeの30秒プレビュー再生で音楽を流していくので、テンポよくどんどん曲が流れる感じ。なので、1プレイ中に結構多くの記憶の扉が開いたり閉じたりして、そこが楽しいな。

与力ああ、あれあれ、えっと、あの時に聞いた気がするから、このへん!みたいなやつで年代が特定できる感じは、面白いですね。

奉行そう、巷間「歌は世につれ、世は歌につれ」などと申すが、まこと自分史のいずこにその歌が位置していたかが、何年という判断につながるものよな。

与力ゲーム自体はたびたび申しておりましたように、『カードライン』ですが。

奉行ポップなゲームなので、ちょうどよい塩梅ではないかと思う。ルール説明通り、トークンを使うことで、駆け引きも生まれてこようから、難易度を調整したいプレイヤーの要求にも、ある程度応えられるであろう。

与力しかしまあ……Spotifyを使うとは考えましたね。あっぱれの発想です。

奉行だな。Spotifyのサービスに依存している部分は、電子書籍的な恐ろしさ(※サービス終了と同時に潰える危険性)が無いとも言えんが、当分は大丈夫であろう。総じてパーティー系ゲームとしては非常に高いポテンシャルがあり、万人受けしやすいゲームではないかな。

与力ルールをある程度は柔軟に変更できるのがボードゲームの魅力ですが、この『ヒットスター』は特にその幅が広そうです。

『ヒットスター』【ここはちょっと…】

奉行封をしているシールな。

与力物理の話ですか、と言いたいところですが、あれは……超強力でしたねえ……。

奉行お主は強引にはがしておったが、日本語版の出版元であるジーピーさん推奨では、どうやらカッターとかで切った方がよいようだ。お気をつけあれ。

与力今後、シュリンクが廃止の方向にいくと、こういうパターンは増えそうです。

奉行あと、カードの材質が柔らかくて滑りやすい。ゲームでは山札を作るが、崩壊を防ぐために、いくつかに分けてもよいかもしれん。

与力そうですね。

奉行さて、ゲームの内容の話に行くぞ。さきほど万人受けするとは申したが、それも条件つきにはなる。

与力どういうことです?

奉行曲の年代だよ。戦前くらいから2024年のヒット曲が網羅されているが、全てに造詣が深い人なんて、邦楽マニアとか、本職がFMラジオのDJな人くらいじゃないのか?

与力あ、いいですね。DJに『ヒットスター』をプレイしてもらうってのは、面白そうな企画です。

奉行勝手に話を広げるな。正直「あー、何か聞いたことあるんだけど、いつぐらいだったっけ?」ってのが、たぶん一番面白いラインなんだよ。「なんじゃこりゃ」みたいなのは、もう曲調とか音質とかで判断するしかないから、どうなんだってなる。

与力なるほどですねえ。

奉行そういった意味では、年代や音楽を聴いていた時期が、ある程度ばらけたりしているチーム戦ってのが、比較的うまくハマるんじゃないかと、わしは睨んでおるのだがな。チームなら誰かに引っかかるかもしれんから、「は?」みたいな瞬間はある程度軽減できそうだ。

与力そう言われると、そんな気もしてきました。

奉行最大人数の10人とかで一人ずつ遊んでもいいかもしれんが、人数が多くなってきたら、わしはチーム戦をおススメしたいな、と思った。ゲームもダレずに進行するであろうし。

与力そんな個人的感想です。

奉行あとは、ジーピーさんの継続的サポートがどこまであるかじゃろうな。

与力と申されますと?

奉行いや、ヒットスターの大元のWebページ(https://hitstergame.com/)を見てみたのだが、世界各国でそれぞれに対応したバージョンが発売されておる上に、それぞれに合わせた様々な追加セットが売られておるのよ。フランスならシャンソンとか、アメリカならアメリカンミュージックのみとか、ラテンミュージックのみとかな。

与力ははあ。

奉行音楽絡みは権利関係などハードルは高いものと推察されるが、日本独自の拡張セットを打ち出したり、あるいは今回のゲームに含まれなかった曲を追加したり、今後リリースされる新曲もどこかで追加したり、そういう風なサポートが有れば、ずっと遊べるシステムではあるよね、と思うのよ。

与力極端な話、300ちょいの曲を全部覚えれば必勝ですし、5年後に遊ぶと2024年リリースでもちょっと懐かしい曲のカテゴリに入りかねませんからね。期待したいところではあります。

奉行ジーピーさん、ご武運をお祈りしておりますぞ。

与力我々は購入活動で支えてまいりましょう。

当時、「タミヤの『ドイツ軍突撃兵セット』とどちらが人数多いですか?」などと言われていた記憶。

奉行しかし、人の記憶などというものは案外あてになるようでならないね。

与力あやふやな場面も目立ちましたね。

奉行なのに、逆に確信めいたものを感じてしまったりするんだがな。