FIFA18 テキストリプレイ 転生した内藤昌豊は、武田の旗を天下に知らしめることができるのか? Part.10

第10節 Jの頂点へ

25年目のシーズンを迎えたJリーグ。開幕前の話題は3年ぶりの1シーズン制復活だった。年間を通して成績の浮沈を抑え、選手のコンディションを整え、チームのテンションを保ち続けられるか。まさにサッカークラブの“総合力”が試されるシーズンを制するのは、どのチームか。注目を集めたのは鹿島、浦和、そして大阪の2チーム。そこに川崎が割って入るか―だが、開幕から首位を堅持し続けたのは、誰もが苦しいシーズンになることを予想していた、文字通り“まさか”のヴァンフォーレ甲府だった。
 戦国時代・甲斐の国の名将であった武田信玄の旗印「風林火山」をチーム名に冠する甲府は、戦国最強を謳われた武田軍団の如く、波乱のシーズンを力強く駆け抜け、そしてついにJのタイトルをつかみ取った。武田信玄が夢に見ながら果たせなかった、天下統一。まさに甲府はそれをやってのけたのだ。
だが、あまりにも意外な彼らの偉業は、甲府時代の到来を予期させるよりも、むしろ、新たな“J・戦国時代”の幕開けを予感させるものであった。
(『月間フットボール幕府号外 ヴァンフォーレ甲府優勝記念号 より』)
DATE
9月29日 第28節
VS
柏レイソル(A)
SCORE
0-0
GOAL
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甲府スターティングイレブン
(FIFA18)
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柏スターティングイレブン
(FIFA18)

ここまでの勝利数22に対して敗戦はわずかに1。圧倒的だった甲府は今節、勝ち点差18で2位の柏レイソルと直接対決に挑みます。引き分け以上で甲府の初優勝が決まってしまうこの一戦、ルヴァンカップの準決勝でも対戦する柏としては、何とか一泡吹かせたいところ。

しかし前半から主導権は甲府。内藤がスピードにのって柏エリア内に侵入すると、すかさず右足のシュート。しかしここはレイソルの中村が見事にストップ。日本代表にも選ばれる実力者、さすがです。

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内藤のシュートはレイソルGK中村がはじき出す。
(FIFA18)

一方の柏はディエゴ・オリヴェイラが甲府ゴールにチャレンジ。ですが今シーズン最少失点の甲府・河田は見事な反応でこれを防ぎ、こちらも得点には至りません。

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柏のD・オリヴェイラの強烈なシュートも防がれる。
(FIFA18)

なかなか均衡が破れないこの試合、時間の経過とともに、ゴール前のシーンが少なくなり、徐々に停滞ムードが漂います。後半、これを打開しようとしたのはやはりこの選手。切り返しまでは完璧でしたが。

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内藤は個人技で柏ゴールへ迫る。
(FIFA18)

コースを狙ったシュートは、またも中村のセーブでゴールならず。立て続けにゴールを狙う甲府、今度は内藤のスルーパスから島川が中村のゴールに迫ります。が、このシュートも防がれて、得点ならず。試合はそのままスコアレスドローで終了し、ヴァンフォーレ甲府が2017年のJリーグチャンピオンのシャーレを手にしました。

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2位以下を寄せ付けない、完璧な独走で王者となった。
(FIFA18)
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祝勝会場 ―試合後―

……引き分けで優勝が決まってしまった。というよりも、「厳しい、大変」とか言っていた次の試合で、引き分けで優勝ができてしまった。私の悩みは何であったのだろうか。

黒田官兵衛「まま、そう釈然としない顔をされるのは、よしなされ。何にせよ、リーグの頂点に立ったのです。我らの大きな目標に向け、まずは幸先の良い第一歩となったではありませぬか」
山本勘助「左様、確かに後半戦から難しい試合は増えましたが、徐々に対応できております。落ち着きも出てまいりました。リーグの残り試合とルヴァンカップ、ここでしっかりとこれまでのプレイを復習し、早々に来シーズンへの準備を始めましょうぞ」

来シーズン……そう言われてしまうと、もう少し優勝の余韻に浸らせてもらいたい気もする。一旦、諏訪大社に参詣し、優勝のお礼も言上したいものであるし。

官兵衛「それは、休養日かシーズンオフになりますな」
勘助「今シーズンの活躍が有れば、来シーズンはより大きなクラブへの移籍も現実味があるというもの。そのアピールという側面も有りますれば、最後まで気を抜かれてはなりませぬぞ」

移籍、移籍ね。当初目的からすると、やはりフットボールの本場、欧州へ移籍をしないといかぬのであろうな? 果たして声がかかるであろうか?

官兵衛「あなた様のOVRと伸びしろ十分の年齢を考えれば、確実にオファーは参りましょう。それがどこのクラブとなるかは分かりませぬが、市場価格が3500万ドルという高額に達していることを考えますれば、かなりのビッグクラブが声をかけてまいることは必定かと」
勘助「腕が、なりますな」

どっちかというと足がなる、というべきかもしれないが、「手柄は足にあり」とか言っちゃうとまずいしな。まあ、とにかく世界に冠たるプレイヤーとなり、武田家の威信を示さねばならぬのだ。高名なクラブこそ、望む所というものよ。

FIFA18
ニュースでも優勝が報じられました。
(FIFA18)

―試合ダイジェスト―

DATE
10月4日 ルヴァンカップ準決勝 1stleg
VS
柏レイソル(A)
SCORE
1-2
GOAL
17’ キム・ボギョン(柏)
29’ 内藤(甲)
48’ 小林(甲)
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29分、ボザニッチのパスから抜け出した内藤は同点ゴールを決める。
(FIFA18)
DATE
10月8日 ルヴァンカップ準決勝 2ndleg
VS
柏レイソル(H)
SCORE
1-0
GOAL
18’ 内藤(甲)
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アウェイゴールの差で甲府が決勝へ。
(FIFA18)

練習場 ―試合翌日―

いやあ、偶然とはいえ鬼のレイソル三連戦。とにかくカップ戦も勝ち抜けた。しかし、なんか時々報道が妙なことがあるってのにに気づいちゃったんだよね、わし。

官兵衛「おっ、それはいかがなことにございまするか」

いや、2試合の結果が1勝1敗だった場合、合計の得点数が多い方が勝ち抜けるじゃない。その時、アウェイのゴールは倍付けで換算されると思うんだ。だからこの準決勝、我々甲府が勝ち抜けで決勝へ進むことになった。スケジュールにもそう書いてある。

勘助「そこに、何かご不審な点でも?」

うん、2試合目の後のレビュー記事で、「ここまで勝ち抜いてきた甲府は敗北にショックを隠せない様子です」とか、なんか敗退決定みたいな書かれ方してんのよ。変だよね。

官兵衛「如何にも妙ですな。しかし報道の文言がどうあれ、勝ち抜けた事実は変わりませぬゆえ、よいではありませぬか。このルヴァンカップも勝ち、国内タイトル独占ともなれば、これはクラブ史上に長く語り継がれる大変な偉業となりますぞ。また、移籍の際にも箔がつこうというもの」
勘助「また、個人タイトルもございます。前半戦で稼いだゴール数がモノを言うでしょうから、おそらく得点王は間違いない所でございましょうが」

ふむ、いよいよシーズン終幕を迎えた感じの話題が増えてきたな。優勝を置き土産に、武田の旗を掲げるため、世界へ羽ばたく算段も始めて参ろうかのう。

諏訪大社
長野県にある超有名な神社ですね。全国にある諏訪神社のボス(総本社)であり、日本最古の神社の一つと言われるほど歴史があります。内藤さんの御屋形様(武田信玄)が色々やって、最終的には武田の守護神として崇敬するように。よく戦の勝利を祈念していたと言われているため、内藤さんも何かあると神社に行きたがります。