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パンデミックカードゲーム：接触感染 原題『Pandemic‐Contagion』を遊んで見た 【関連記事】 パンデミック：イベリア 開封編／プレイ記録編／プレイ記録編2 パンデミック：新たなる試練 開封編／プレイ記録編 パンデミックダイスゲーム：完全治療 開封編／プレイ記録編 パンデミック：クトゥルフの呼び声 開封編／プレイ記録編 パンデミックカードゲーム：接触感染 開封編／プレイ記録編（この記事） 【登場人物】 与力藩の買掛担当。本家をやると何故かメディック（衛生兵）になる確率が高い気がする。 奉行藩の決裁担当。実は、本家パンデミックが人生で初めての「協力型ボードゲーム」だった。 まずは準備 与力お奉行、今回の『パンデミック』で、我々は病原体と戦うヒーローではなく、病原体そのものとなり、人類滅亡を目指しますぞ。 奉行これまでの我らの立場とは真逆の立ち位置じゃな。「衛生兵に近づくな！」とかになる訳であろうか。 プレイヤーは、まず好きな色の病原体コマ（キューブ）15個と、同色の得点マーカー、プレイヤーボード、接触感染カード４枚を受け取ります。 奉行どの色の駒がどういった病であったかな。 与力そこはあまりこだわらなくても… その後、テーブル中央にプレイ人数に応じた都市カードを並べます。並べ終わったら、スタートプレイヤーの右隣にいるプレイヤーから反時計回りに、いずれかの都市カードを選んで、病原体コマを１つおいていきます。 与力2人プレイでは、何枚かの都市カードを抜いて使用します。 奉行誰が最初の手番を行うか、の決め方が説明書に書かれておらなんだな。 与力「いちばん最近、病気を誰かにうつした人」とかですかね。 奉行遊ぶ前から険悪な雰囲気になりかねんな。 最後に、イベントカード3枚、WHOカード1枚の順に合計12枚を重ねて山札を作ります。この山札はラウンドの最初に発生するイベントを示すと同時に、ゲームの制限時間を示しています。 与力つまり最大12ラウンドってことですね。 奉行最大、ということは、それ以下もあり得るということか。 [ad_contents] さあ、世界を恐怖に陥れよう 各ラウンドでは、まずイベントカードを公開し、それを全員で確認します。プレイヤーは、自分の手番になったら、イベントカードの効果を適用後、「手札を補充する」「都市への感染」「病原体の変異」から、2つのアクションを選択して実行します。同じアクションを2回やっても構いません。 アクションの効果は、自分の病原体の強さで決まります。病原体には3つの能力があり、そのレベルが高くなるほど、強力な効果を発揮できるようになります。 与力病原体の能力は「潜伏」「感染力」「抵抗力」の3つです。これがアクションに関係してきます。 奉行なるほど、それでは詳しく聞こうかな。 ◎アクション１：手札の補充 手札の補充は、病原体の「潜伏」と関係しています。このアクションを選択したら、プレイヤーは自分の病原体の「潜伏」レベルと同じ枚数の接触感染カードを手札に加えることができます。 与力手札は最大9枚まで持てます。それ以上は捨ててください。 奉行9枚か。かなり持てるな。 ◎アクション２：都市への感染 都市への感染は、病原体の「感染力」と関係しています。このアクションを選択したら、プレイヤーが選んだ都市1つに、病原体コマを配置することができます。このとき、はじめて自分の病原体を置く場合には、都市カードの色と同じ色のカードを手札から2枚捨てます。すでに感染している都市には、同じ色の手札1枚で追加配置できます。 なお、配置できるコマの数は、病原体の「感染力」レベルと同じとなります。 与力それから、どの色のカードでも手札から2枚一緒に使うことで、任意の色として使うことができますので、単純にいって「手札の量は強さ」かもしれません。 奉行基本的には手札が多い方がよいと。潜伏から感染で手札を使っていく形じゃな。 ◎アクション３：病原体の変異 病原体の変異は、病原体の3つの能力を強化します。 与力コマを置く穴の上に書かれている白い数字が、レベルです。で、穴の下、穴と穴の間に書かれている黄色い小さい数字が、「次のレベルにするために捨てる手札の数」です。 奉行つまり、例えば「潜伏」であれば、一から二には二枚、二から三には三枚、というように、手札を捨てて能力を上げよ、ということじゃな。 与力そうなりますね。 奉行よう分かった。しかし、手札の枚数がまこと重要になりそうじゃのう。 ◎抵抗力？ 奉行ところで、「抵抗力」という能力があるが、これは何に用いるのか。 与力それは、イベントやWHOカードの効果から自分を守るために使います。 イベントなどの効果で、「手札を捨てる」「都市に感染している病原体コマを除去する」などの指示が出る場合があります。このような時、プレイヤーは抵抗力を使用して、その影響から病原体を守ることができます。抵抗力を使用すると、レベルと同じだけ、指示されている数字を減らすことができます。 与力例えば「3枚手札を捨てろ」という指示に対して2レベルの抵抗力を使えば、3から2を引いた1枚を捨てるだけで済みます。 奉行ほう。それはありがたいような。 与力ただし、抵抗力は使うたびに1レベル低下します。 奉行ぬ、ではそう何度も使えぬということか。ここぞの切り札として温存したいものじゃな。 誰が最悪の病原体か ゲームに勝つための勝利点は、「死者の発生」か「都市の絶滅」が発生することによって獲得することができます。 ◎死者の発生 毎ラウンドのはじめに、イベントカードをめくりますが、その右下にドクロマークが描かれている場合があります。このドクロマークが2つ溜まるごとに（つまり、めくられたドクロマーク付きのイベントカードが2枚になるごとに）、都市で死者が発生します。 各都市カードの上に、最も病原体コマを置いているプレイヤーが、その都市カードの右上に3つ書かれている数字のうち、一番下の数字と同じだけの勝利点を獲得します。 ◎都市の絶滅 都市カードの上に置かれた病原体コマの総数が、都市カードの右上に赤で書かれている数と同じになったら、その都市の人間は絶滅したとみなされ、得点計算が発生します。 最も多くの病原体コマを置いていたプレイヤーが、都市カードの右上の赤い数字と同じだけの勝利点を獲得します。同様に、二番目に多く置いていたプレイヤーは、赤い数字のすぐ下、三番目に多く置いていたプレイヤーは、一番下の数字と同じだけの勝利点を獲得します。そして都市カードは裏返されます。 与力写真の例では、右下オレンジ色の「ミラノ」は、赤い数字が5で、その下が3、一番下が2です。 奉行うむうむ。 与力で、死者が発生した場合、このカードの上に一番多く病原体コマを置いていたプレイヤーが2点を獲得できます。 奉行なるほどな。 与力で、赤い数字が5ですので、全ての病原体コマの合計で5個が置かれたら、この都市は絶滅となります。 奉行恐ろしいことをさらっと申すな。 与力そういうゲームですから。で、そうしましたら、病原体コマの数を数え、沢山置いていた人から順に5、3、2点の勝利点がもらえる、という寸法です。 奉行ふむふむ。同数であった場合には？ 与力先にその都市に感染していたプレイヤーに優先権があります。 奉行既に4個置かれている状態で、一番最後に感染した病原体の感染力が4であった場合には、どうなるのか？ 4個置いて合計8個にしてから勘定か？ 与力いえ、説明書によれば、5個目が置かれた時点で清算となります。 奉行後だしで沢山置こうとしてもそうは問屋がおろさぬか。 以上を繰り返し、イベント＆WHOカードの山が尽きた、あるいは設滅していない都市が2つだけになったら、そのラウンドを最後までプレイし、ゲームは終わります。最も勝利点を獲得していたプレイヤーが勝利です。 奉行見事に世界が瀕死だのう。 与力勝利点は1点差で私の勝利ですかね。 [ad_contents] 『パンデミックカードゲーム：接触感染』【ここがイカス！】 与力どうでしたか、普段と真逆の『パンデミック』は。 奉行うむ、これはいってみれば陣取りじゃな。 与力それに加えて、上手いこと手札を揃えていく、という要素もありますね。 奉行そうだな。進行に伴って病原体を強化せねばならぬし、その辺りも勘案しつつ、都市の占領もにらみつつ、手札を上手く使ったり補充したり、というやりくりは、なかなか考えるな。 与力ダミープレイヤーが入るという形で、本来とはちょっとルールの違う2人プレイで遊びましたが、その辺りは。 奉行うむ、多少邪魔ではあったが、あまり気にはならず、のびのびと狙う都市を品定めできたな。 与力割と牧歌的な陣取りになりましたかね。 奉行まあ、世界を滅ぼすという主題の作品を牧歌的という表現をするのは妙な気もするがな。 『パンデミックカードゲーム：接触感染』【ここはちょっと…】 奉行説明書を何度か読み違えておったな、お主。 与力はあ、ルールの分量は少ないのですが、何となく読み違えてしまいました。 奉行お主の国語力の低さか、あるいは集中力の欠如か… 与力ルールミスすると全然妙なゲームになっちゃうので、気を付けてくださいね。 奉行どんな遊びでもそれは当たり前であろうが。 与力それがしの失態はともかく、何か気になったことは？ 奉行そうさな、二人で遊ぶものではないと思うたぞ。これは三人以上でなければ、駆け引きの妙はさほど発生しまい。 与力それは確かにそうかもしれませんねえ。 奉行割と病原体の育て方も同じような方向にいったしな。 与力千日戦争になりかねませんね。 奉行黄金聖闘士か、我らは。あとはイベントやらWHOとやらも、それほど脅威には感じなかったような。感じ方の差かな。 与力そうですかねえ。使っていないカードもありますから、楽なカードばかりだったかもしれませんよ。 奉行ま、確かにその可能性も無いとは言えぬ。後は、そうよのう…『パンデミック』とは世界観としての共通項はあるが、遊びの中身としては別物じゃな。 与力そこはそうですね。はい。 奉行陣取りとして考えた場合には、まあほどほどに遊びやすいとは思う。三人以上で遊んで、また感想を述べるといたしたいものだ。 与力ちょっと保留ですね、分かりました。 奉行千日戦争以外に何か互角の表現は無かったのか。 与力とっさに出てきちゃったんですよ。