リゴレのレポート≪リゴレぽ≫ 第7回 店長と『ラビリンス』&『ワードスナイパー』 presented by 一楽 

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本日の名店「一楽」

横浜中華街 一楽
横浜中華街のメインストリートで存在感を発揮

一楽【ここがイチオシ】

今回の収録場所ご提供は、中華街大通りに構える一楽さんでした。中華街のメインストリートである大通りには、聘珍樓、萬珍楼、華正樓といった全国的に名の知れた超名門レストランが軒を連ねています。それら名店群と肩を並べるお店での収録、ということで、これはドレスコードに引っかからないよう、シルクハットにタキシードを着用していった方がいいかしら……などと戦々恐々としつつお邪魔したところ、ランチタイムの店内は、カジュアルでフレンドリーな雰囲気。ややホッとしながら着席し、四代目の呉政則社長直々のおもてなしを受けながら、様々なお話をうかがうことができました。

①創業90年超、中華街屈指の老舗伝統の味

横浜中華街 一楽
おススメの5品

横浜中華街の歴史は、横浜開港の1859年までさかのぼります。中国からやってきた商人や労働者が横浜の外国人居留地に居住するようになり、やがて現在の山下町の辺りに中華街の原形を形成していきました。そのころから徐々に中華料理店が店を開き始め、現在の中華街につながっていきますが、一楽さんは、1927(昭和2)年に呉広林、呉汝庭両氏による創業以来、一時的な休業はあったものの、一貫して横浜中華街で経営を続けてきた、老舗中の老舗となります。

長く横浜で愛されてきた味は実に美味。例えば豚の網油で具材を巻いてカリっと揚げた「海老の巻き揚げ」は、調理の手間暇がかかるために、今では提供するお店が減少してしまった一品ですが、一楽さんでは創業以来の変わらない味で現在も楽しむことができます。

②上海蟹、食べられます

横浜中華街 一楽
中華料理の高級食材、上海蟹

中華料理でよく耳にする食材の1つに上海蟹があります。10月から11月にかけて旬を迎える上海蟹は、中華料理の晩秋初冬の代名詞的存在と言えるかもしれません。が、この蟹、近年では取り扱うお店が減少しているそうです。なぜならば上海蟹は保存がきかない、いわゆる足の早い食材であるため、仕入れは慎重にならざるを得ないのだとか。つまり、使えるアテが無いのであれば仕入れないほうがよい、とそういうことになるのだそうです。

ですが、一楽さんでは旬を迎えるとともに上海蟹のメニューが目にも鮮やかに店頭・店内に並びます。つまり上海蟹目当てのお客さんが多いということなんですね。この辺りがさすがは老舗、中華街で上海蟹なら一楽、と長年営業を続けられてきた貫禄と安心感があります。ということなんで、いつか私も食べてみたい。

横浜中華街 一楽
濃厚な味がたまらないのだそうで。
横浜中華街 一楽
なお、10月はメス、11月はオスが旬なのだとか。

③ランチ、リーズナブルです

でも大通りの老舗だったらお高いんでしょう……?という方、ランチタイムに足を運んでみましょう。入り口の黒板に書かれたメニューには、驚きの価格が。

横浜中華街 一楽
最安はセットで650円より

さらにランチメニューは定番・週替わり・日替わりと、思わず目移りするほど。これだけのバリエーションを揃えているのは、一重に「お客さんに楽しんでもらいたいから」という呉社長。毎週同じメニューでは飽きてしまうので、工夫を凝らしておられるとのこと。しかも安価なランチでも手は抜かず、原価大丈夫なんですかね?とちょっと心配になるような充実ぶりです。

ちなみに、ランチで注意したいことが一点だけ。その時その時で美味しい料理を週替わり・日替わりで提供しておられるので、どのランチメニューでも常時あるという訳ではないのだ、ということ。ですので、お出かけ前には、一楽公式ホームページの「今週のランチ」情報をチェック、もしくは入店前に入り口横の黒板をチェックすると安心です。しかし、どれ食べても美味しいですよ。ええ。

一楽【この日いただいたもの】

一楽さんの料理は広東料理、四川料理をベースに、日本人が好むサッパリ系統の味付け。ということは食べ過ぎに注意しなければ……しかしどのメニューも美味しそう……などと、オーダーのラビリンスに迷い込みかけましたが、意を決してランチメニューを中心に発注です。

横浜中華街 一楽
週替わりランチ「スペアリブとキノコの土鍋ご飯」

この週の週替わりランチのイチオシ、スペアリブとキノコの土鍋ご飯。広東料理の定番で、香港でよく見かける煲仔飯(ポーチャイハン)という土鍋飯をアレンジしたもの。まあ香りがすごい。スペアリブが柔らかい。美味しい。いつかまた会えるといいなぁ。

横浜中華街 一楽
「ネギとチャーシューの細切りそば」

ネギとチャーシューの細切りそば。一楽の看板メニューの1つである炭火で焼いたチャーシューが、麺と絡みやすい細切りとなって盛られています。スープの色からするとちょっと濃そうな印象ですが、実際にはちょっと甘めの薄味スープ。スルスルと入っていきます。そしてチャーシューの香りがすごい。口の中が香ばしさでいっぱいになります。なお、伸居店長によれば「二日酔いの時に効く」とか。

横浜中華街 一楽
エビの巻き揚げ

看板メニューの一角、エビの巻き揚げ。中華でサクッとした揚げ物と言えば春巻を想像しがちですが、この巻き揚げはサクッにカリッが追加されたクリスピーな食感が楽しく、上品な味の一品です。ケチャップか山椒塩で。

横浜中華街 一楽
麺とセットの炒飯

麺とセットの炒飯。ふんわりと優しい味付け。

横浜中華街 一楽

デザートのとろとろ杏仁豆腐とコーヒー。お口さっぱり。

*料理の感想はあくまで与力の主観です。

これが横浜中華街

大通りにあって十分な存在感を発揮している外観を目印に、ぜひランチタイムから訪問してもらいたい名店です。90年以上の歴史を積み上げ、お客のための創意工夫を欠かさない老舗の心を込めたサービスが堪能できること間違いなしです。メニューのバリエーションに目移りして迷ったら店員さんにおススメを聞いてみてください。

さて、そしてランチがこれだけ美味しいのであれば、ディナーは大変なことになっちゃうんじゃないかな、というのが個人的な興味。3階まである店舗には少人数から対応の個室が備わっているそうですので、みんなで美味しい中華を楽しむ宴会でも一つやりましょうか、という話になったら、ぜひ一楽さんに伺いたいものです。ていうか、節目ごとに理由をつけて宴会を開けるようになりたいものです。

*子供連れ対応。ベビーカーなどは入店時に店員さんにご相談を。
*ランチメニューは週・日によって替わります。くれぐれもご注意ください。

横浜中華街 一楽

店名
一楽
郵便番号
〒231-0023
住所
神奈川県横浜市中区山下町150
TEL
045-662-6396
営業時間
11:30-21:30(ラストオーダー)
定休日
不定休
WEB
公式ホームページ

*リゴレ提携店舗です。詳しくはリゴレ店頭にて。