FIFA18 テキストリプレイ 転生した内藤昌豊は、武田の旗を天下に知らしめることができるのか? Part.2

第2節 プレシーズンの腕試し

Jリーグ開幕を控えて、ヴァンフォーレ甲府は海外での腕試しに挑む。アジア各国のチームが招待されるアジアンエリートカップが明日2月5日に開幕。この大会に参加する甲府は2月1日に早々と開幕地入り。既に1月中旬から合宿を張ってきたチームは好調ということで、監督も「こういった大会に呼ばれることは大きなチャンス。ぜひいい試合をして、Jリーグへの弾みにしたい」と、意欲を見せている。

そんなチームの注目株が、内藤昌豊(19)だ。新人選手の中で唯一メンバー入りした若きFWのウリは、快速を活かした滑るようなドリブル。練習でも切れのある堂々としたプレーを見せ、既に貫録すら漂ってくるこのストライカーからは、甲府の新しいヒーローになる気配が十分だ。

(コフチュウスポーツ 2月4日の紙面)

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頑張ってまいりますぞ。
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宿舎ホテル ―試合前日―

まず、ヴァンフォーレ甲府について予習をしておこう。2016年のJリーグ成績は……7勝10分17敗で14位。J2降格を免れたというところですかね。問題は32ゴール、58失点で得失点差‐26という攻守のバランスの悪さか。攻められず、取られる。……これは信虎様家督継承以前の武田家のようじゃな。そして私は、名の知られた将から転じて、新進気鋭の若手として頑張らないとね。

さて、チームのウリは、得点力不足解消を狙ってなのか、ズラリと顔を揃えたブラジルのストライカー陣。

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一番頼れそうなのは前ガンバ大阪のリンス
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他にJ1残留の立役者で10番を背負うドゥドゥ、仙台の5年間で40ゴールを挙げたウィルソン、さらにジュニオール・バホスがいる。加えてクリエイタータイプの左利きストライカーである私だ。最前線の顔ぶれは十分ではないかなあ。

???「ふむふむ。その分、手元の選手名鑑によりますと、『守備陣の整備は思うように進まなかった』という評ですな。確かに中盤、最終ラインは前線ほどではなさそうですね」

え、あ、だ、誰?

黒田官兵衛「私、黒田官兵衛と申します。これからあなたの代理人(エージェント)として、影に日向にサポートして参りますので、どうぞ宜しくお願い致します(にやり)」

笑顔こわっ……じゃなくて、代理人って? いや、確かにサッカー界におけるエージェントは欠かせない存在だし、確かにFIFA18のPS4やPC版には、エージェントって存在があるけれどさ。これはswitch版だから、そんなのいないでしょ。前世で絡んだからって、勝手についてこないでくださいよ。

官兵衛「それは御尤も。閲覧者の皆さま、エージェントが登場するストーリーモード『The Journey: Hunter Returns』をお楽しみになりたい方は、PS4・XBOX360・PC版のいずれかをご購入ください。switch版は対応していません(2018年1月時点)」

そうでしょ?

官兵衛「しかし、それはそれ。ここはあなた、内藤昌豊の記録。言うなれば、『遍歴:内藤昌豊』と言うことです」

無理やりすぎと思うけど……なんか、前世の記憶が、逆らってもしょうがないって言ってる気がするわ。……話を元に戻すと、君の言う通り、それがあって、後ろ重心な基本フォーメーション5-3-2なんだろうね。人数をかけて守り、強力なストライカーで速攻。

官兵衛「中盤は元豪州代表のボザニッチ、最終ラインは中国スーパーリーグでの実績もあるエデル・リマ、両選手にかかる比重が大きそうですな」

そおなるかねえ。主力陣の年齢層がちょっと高めなのも気になるポイントではあるかな。私を含め、若手が頑張ってチームの底上げをすることが、リーグ戦へ向けては大切なことになってくると思うよ。

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甲府の期待の星、堀米勇輝。
(FIFA18)

官兵衛「どの世界でも、若手の成長は安定につながりますからな」

ちなみに、現状で選手の能力値を表すOVR(総合値)でも、リンス(71)、ウィルソン(67)、ドゥドゥ(67)、ボザニッチ(66)と、やはり軸になる外国籍選手が高め。日本人では、実は私の66が最も高い、という状態です。つまり、私には最初から主力級の働きが期待されるわけですよ。

官兵衛「責任重大ですな。では、頑張ってください。まずは肩慣らしのプレシーズンマッチです」

DATE
2月5日
VS
イテファク(サウジアラビア)
SCORE
1 ‐ 0
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甲府のメンバー表
(FIFA18)

アジアン・エリートカップ初戦の相手は、サウジアラビアのアル・イテファク。この試合、甲府は5人のDFを並べて守備を重視する戦術で入る。また、本来ストライカーであるドゥドゥが中盤で先発する意外な起用も。注目の内藤は、同じく新加入のリンスと共に2トップで先発。

シーズン開始前の甲府は、チームの連係に問題を抱え、なかなかボールを落ち着かせることができず。一方のイテファクも甲府守備陣の人数に手こずり、有効な攻撃はほとんどなし。

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くらえぃ!
(FIFA18)

ゲームが動いたのは前半28分。ペナルティエリア手前でボールを持った内藤が利き足ではない右で半ば運試しのシュート。これが見事に決まって甲府が先制。イテファドはルーキーにボールを持たせ過ぎたか。

しかし、両チームともに守りに気を使った試合の見せ場は、結局このシュートだけ。甲府が1-0で勝利してまずは順調な滑り出し。

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はっはっは、まずは顔見世としては上々ではないかな。
(FIFA18)

試合後 ―宿舎ホテル―

どうかね、とりあえず1点! 実力を発揮してみせたぞ。

官兵衛「それよりも、むしろ操作が分からなくてなんにもできなかった、みたいな試合をやらかして企画倒れにならず、ほっと胸をなでおろしております」

いやもう正直、シリーズも久々だし、何よりが自分自身の反射神経の衰え……ごほん! まあ、確かに操作は複雑でしたけども! なんとか基本的な部分には慣れてきてますよ。大丈夫ですよ。練習もちゃんとやってるし。わしってば、ぴちぴちの19歳ですし。

官兵衛「そうですか。難易度はそこら辺を加味して抑え目で初めててますから、大丈夫という判断ができたら、上げますからね。きっちり腕を磨いておいてください。大丈夫だと思いますが、一試合もおろそかにできないんですよ」

―試合ダイジェスト―

DATE
2月8日
VS
アル・ファテ(サウジアラビア)
SCORE
1 ‐ 0
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49分、決勝点をゴール右隅に決める内藤。
(FIFA18)
DATE
2月12日
VS
アル・ターウォン(サウジアラビア)
SCORE
3 ‐ 2
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激しい点の取り合いは2ゴールと躍動したバホスの活躍で甲府に軍配。
(FIFA18)
DATE
2月15日
VS
アル・ラエド(サウジアラビア)
SCORE
3 ‐ 0
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38分、右サイドから切れ込んだ内藤が、この試合自身2点目のゴールとなるシュートを放つ。
(FIFA18)

決勝戦前夜

どうですかどうですか、4試合4ゴール2アシスト! 完璧な活躍じゃないですか。アル・ファテ戦ではマン・オブ・ザ・マッチ(MOM)も取りましたよ。因みに、試合ごとの評点は、初戦が6.9で、残りは全て9。プレシーズンマッチとはいえ、すごかろう? これは早くも使番衆くらいに取り立てられてもいいんじゃないですかね。

官兵衛「サッカーチームで使番衆って、どういう職種になるんでしょうね……ただ、4試合中、初戦のイテファク戦を除いては、全て途中交代してますね。スタミナが1試合保ててない。あなた、きちんと考えて走ってますか?

えっ?(ぎくっ)

官兵衛「ボールを追いかけて走り回ると、スタミナがもたないどころか、本来のポジションを離れたことによって監督の評価も落ちますから、もう少し気をつけて下さいよ。勝てば良いというだけではなく、そこまで見られているんです。さて、明日は決勝戦、オーストラリアAリーグのパース・グローリーが相手です」

う、うぬぬ。豪州の選手は体格の良いのが多いと聞き及ぶ。なので当たり負けせぬよう一丁頑張って、点を取ってチームを勝利に導いてみせますから!

コフチュウスポーツ
古府中(詳しくはこちら)。調べた限り、同名の実在団体はなさそうだと思っていますが、今後も関係ございません。念のため。

黒田官兵衛
軍師といったらこの人の名をあげる人も珍しくない有名人(長い)その1。知略が高すぎて何を考えているか分からない系。秀吉が最も恐れた男なんて言われることも。この方について知りたかったら、まずは大河ドラマ「軍師官兵衛」はいかがでしょう。岡田さんの熱演も相まってハイパーイケメン知将になっています。史実の内藤昌豊と黒田官兵衛は活躍時期が大幅にズレますが、前世でもちょいちょいとお世話になった結果、FIFA18でも罵られることに。