ヒト+イロ(ヒトトイロ) ~この色 なに色?~(ボードゲームプレイ記録編)

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【登場人物】

与力藩の買掛担当。一番はやく無くなるクレヨンの色と言えば?「黒。なんでもかんでも縁取りするから」

奉行藩の決裁担当。一番はやく無くなるクレヨンの色と言えば?「わしも黒……あと、肌色もよく無くなったな。今は肌色ではなく、ベージュとかペールオレンジと言うのだろうが」

あなたの世界の見方が分かる

与力要は普段見ているもののイメージは何色ですか、というゲームですね。

奉行色、とな。

与力まあなんですか、共感覚というか、オーラを見る力というか、そういうのが問われてるのかもしれません。

奉行そ、そんなことまで要求されるのか?

ヒト+イロ(ヒトトイロ)
プレイヤーカードを選びましょう。

ゲームを始める前に、各プレイヤーはそれぞれ15枚1セットのプレイヤーカードを受け取ります。お題カードはよく切って、山札にしておきます。これで準備は終わりました。

ヒト+イロ(ヒトトイロ)
プレイヤーカードの内容は全て同じ。

奉行全て色、か。なるほど、分かりやすい赤やら青から、水色、灰色、果ては金銀まであるのう。

与力この色を一致させていくのがゲームの目的ってことですね。

ヒト+イロ(ヒトトイロ)
お題カードに合わせて色カードを出していく。

スタートプレイヤーから順番にお題カードを引き、内容を見ます。カードには1番から4番までのお題があり、数字が大きくなるにつれ、レベルの高い(つまり、難しい)お題となります。各プレイヤーは引いた順番と同じ数字がふられているお題から連想される言葉を1つ考え、宣言します。続いて、全てのプレイヤーは宣言された言葉から連想される色のカードを手札から1枚選んで自分の前に伏せます。時計回りに次のプレイヤーがこの手順を行っていき、5番目のお題が終了したら、答え合わせが始まります。

与力まあ例えば「魚類」という題だったら「マグロ」とか、「和菓子」という題だったら「わらび餅」とか、そんな感じで連想して宣言するわけですよ。

奉行なるほどな。で、1番から4番へ進むにつれて難しくなるのであるから、後の順番のプレイヤーほど頭をひねる必要が有る訳だな。

与力そうですね、どんどん厳しくなりますね。

奉行カードごとに4題、ということは、5番目のお題を言うプレイヤーはどうするのか?

与力はい、4番目と5番目のプレイヤーは、どちらも一番難しい4番目のお題を使うことになりますね。

奉行ふむふむ。あとはそうだな、連想する言葉に何か制限はあるか?

与力そうですねえ、ダイレクトに色の要素を含んでいる言葉はダメ、ってことですね。さっきの「魚類」だったら、「赤魚」とか、「和菓子」だったら「桜餅」とかはよろしくないと思います。

奉行ま、そうでないとしょうがないものな。

ヒト+イロ(ヒトトイロ)
……なんという感覚の合わなさ。

奉行あのな、お前、なんで「温泉リゾート」で赤が出てくるのだ。なんとか申してみよ。

与力お奉行こそですね、柴漬けで緑は無いでしょう。柴漬けは紫蘇で漬けるんだから紫か赤でしょ。緑ってなんですか!

奉行たわけ。わしの柴漬けは緑じゃ!

与力……とりあえず我々の色に関する感性はあまり近くないようですが、もう一度やってみますか。

奉行望む所よ。

ヒト+イロ(ヒトトイロ)
出だしでつまづいていた……

奉行「大雨」って、難しいんだな……。

与力空が真っ黒になってドバーッとくる感じだったもんで。降水量グラフの赤と迷ったんですが……。

奉行青は念頭になかったと申すか、というか赤は無いだろう赤は……大丈夫か、わしら。

『ヒト+イロ』【ここがイカス!】

奉行意外と色の感覚って人と違うものだな、というのがよう分かったわ。

与力自分では安パイだと思ってたら、ぜんっぜん違う色カードが出てくるとびっくりしますね。後、その意外性が面白い。

奉行人によって物のどこに焦点を当てて見ているのかで、相当ズレてくるものじゃな。そのズレが生じた時が楽しいのだな。

与力お題を連想していく過程はどうでしたか。

奉行手札の色と合致する言葉を考えつかなくて、詰まってしまう所もあったが、そこが逆に楽しくもあった。

与力ほほう? と、いいますと?

奉行もう使った色を連想する言葉は言えないと思うから、必然的に残りの手札を使える言葉を考えようとする訳じゃな。

与力そうですね。

奉行で、それが当たればよし、他のプレイヤーから「えっ」みたいな反応が返ってくると、その色はもう使っていたのかー!となって総崩れになる。そのズレが楽しかった。

与力じゃあ全部当たらなくて良かったですね。

奉行いや、せめて1回は全部当てたかったぞ。

『ヒト+イロ』【ここはちょっと……】

奉行むしろ過剰に当ててもらおうとし過ぎて、連想しやすい言葉に寄せにいくと、あまり面白くなくなるかもしれん。

与力はあ、なるほど。

奉行「たわし」の場合、我々はお互い1色しか思い浮かばなかったよな。

与力我々にとってはたわしといえば亀の子でしたからね。

奉行そう。亀の子たわし、と言い切ってしまったら微妙ではなかろうか? これがたわしだけだと……例えば……「スポンジたわし(4個入り)」で青、とか。1色で鉄板だと思っていたものが、何色も解釈があると気づかされるなどして、意外で面白いブレを生みやすい。まあ、露骨な言葉はルールで禁止されているからな。つまり、ゲームは当てなきゃ負け! というプレイスタイルの人には、ちと厳しいかもしれん。まあ、これはコミュニケーションゲームなどには付き物の話だな。

与力随分語りましたねえ。他にはどうですか? 私は「色と言われても……」みたいなお題があって苦しかったですが。

奉行まあな。だが、思い切って何か言ってみて、案外はまった時や、全く相反したところを楽しむのが良いだろう。また、そういう機微まではついてこれない子どもと遊ぶ場合には、難易度の低いお題だけで遊ぶことが推奨されておるゆえ、それに従うのが良いのだろうなあ。

与力ちなみに、ゲームマーケット会場で購入したら、プロモカード2枚いただいてしまいました。これはまた難しいお題ですねえ。

奉行当たった時の爽快感も一押しだぞ。