FIFA18 テキストリプレイ 転生した内藤昌豊は、武田の旗を天下に知らしめることができるのか? Part.11

第11節 J閉幕

DATE
11月4日 ルヴァンカップ決勝
VS
浦和レッズ
SCORE
2-1
GOAL
12’ 興梠(浦)
53’ ボザニッチ(甲)
71’ リンス(甲)
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甲府スターティングイレブン
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浦和スターティングイレブン
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いよいよルヴァンカップも決勝。リーグとのダブルタイトルを狙う甲府は、この試合も必勝態勢で臨みます。ベテランぞろいのメンバーはやや疲労の色が隠せませんが、若い内藤とバホスの2トップが頼みの綱。逆にリーグタイトルが欲しかった浦和、甲府にタイトル独占を許すわけにはいきません。しかしコンディションの問題でラファエル・シルバを欠き、2シャドーは武藤と若い菊池が先発。さらに左サイドには長澤が入っています。ここは逆では、という気もしますが、全ては結果次第。

この試合、先手を取ったのは浦和。激しく動く2シャドーを捕まえきれず、甲府のDFが興梠のマークを外してしまいます。日本代表クラスのFW、ここは見逃しません。

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興梠の冷静なフィニッシュ。
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一方の甲府はやはり2トップが頼み。内藤が前後左右に走り回ってチャンスを作ろうとしますが、浦和の守備陣がなかなか自由を与えません。前半は1-0、浦和リードで折り返します。甲府は打開できるのか。

後半に入り、甲府の反撃が始まります。高めのポジションを取る浦和の両サイドMFの裏に、内藤、ボザニッチ、黒木が交代で襲い掛かり、長澤の左サイドに攻撃が集中します。まずは53分、ボールをもった内藤が左サイドに流れてクロス。バホスがニアサイドで競ったボールはファーサイドに流れて、そこに飛び込んでいったのはボザニッチ。甲府の攻撃を活性化させるオージーが、試合をイーブンに戻します。

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ボザニッチのヘッドで甲府が追いつく。
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さらに71分でした。再び左サイドから、今度はボザニッチが上げたクロスに、途中出場のリンス。2発のヘッドで甲府が試合をひっくり返します。みごとな攻略でした。

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リンスのヘッドが浦和ゴールを陥れる。
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浦和の左サイドを上手く攻略して逆転に成功した甲府ですが、試合時間が残り少なくなると、徐々に動きが鈍ります。ですが最後まで集中を切らさず、浦和の攻撃に四苦八苦しながらもタイムアップの瞬間を迎えました。甲府がルヴァンカップを制してリーグ戦に続いて頂点に立ちました。浦和にとっては試合前の不安が的中し、悔しい敗戦です。

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歓喜の甲府イレブン。
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大会MVPは甲府の内藤が受賞した。
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以下、『月間フットボール幕府 12月号』特集インタビュー記事より抜粋

2017年のJリーグを制したヴァンフォーレ甲府、中心となってチームを引っ張ったのは、卓越したパス能力で攻撃をリードしたボザニッチ、チームの核として攻守に走り続けた黒木、守備陣に安定をもたらした河田。だが、誰か1人と言われれば、おそらく誰もが内藤の名前を挙げるだろう。チームと共に、文字通りリーグを席巻した彼は、2つのタイトルと共に、リーグMVP、得点王、ベストイレブンと3つの個人タイトルにも輝いた。プロ1年目で望みうる全てを手にしたと言っても良いこの若きFWは、大活躍したシーズンが終了した今、何を思うのか。リーグ戦終盤の結果と共に、心境を聞いた。
(『月刊フットボール幕府シーズン総括号 文:秋山虎繁)

期待に応えられたとは言えない。

―リーグとカップ、ダブルタイトルという偉業です。リーグの26勝7分1敗(得点75、失点4)という数字は、実に素晴らしいと思います。いかがですか?

うーん、あまり実感は無い、というとちょっとですが、喜びが小さめなのは確かです。チーム全体ですごいことを成し遂げたんだという誇らしさがある一方で、自分自身は、もっとできなければいけませんでした。

―なにかやり残しがあった?

リーグの得点王(40点)には輝いたんですが、その内訳ですよね。最初のうちは、対戦相手の警戒はかなり薄くて、相当自由にやらせてくれていました。おかげで、得点を量産できたわけです。ですが、一回りして中盤戦に入ったサガン戦辺りから、マークが厳しくなりました。僕自身にもそうなんですが、パスをくれるオリヴァー(ボザニッチ)の所が相当やられるようになった。それでそこからそれまでの半分以下に得点ペースが落ちているんです。

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第33節大宮戦では2ゴール。こうした活躍が影を潜めたのは事実だ。
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―17試合で12点、悪くないスコアだと思いますが……

自分で言うのもなんですが、チーム得点の半分は私なんですよね。だから、私が点を取っていかないと、チームの勝ち点上積みはペースが落ちる。ところが後半戦では、ほとんど期待されているようにはできなかった。結果、優勝は出来ましたが、もっと早く決められたはずです。私が前半戦からの継続に失敗したのが原因、ということです。

―かなり厳しく自己評価しておられますね。

前半戦を受けて、周囲にこれは「常人を抜く働きがあってしかるべし」という期待感が有ることは感じていました。それだけに相手のプレッシャーが強くなることも、もっと考えなければいけなかった。そう思います。

疲れが有ったのは事実です。

―さて、プロ1年目のシーズンが終了した訳ですが、どうですか。

うーん、やはり疲れました(笑)。最後の方は疲れが有ったのも否定はしません。事実です。特に連戦が続くと、どうしても足がもつれて(スキルムーブ入力の失敗頻度が上がる)。やはり適度な休息は必要だな、と感じました(ゲームは1日1時間)。

―成績以外で、強く印象に残った部分は。

やはりプロは当たりが強いですね。フィジカルを鍛えないと、ゴール前で弾き飛ばされることが何度も有りました。スピードだけで何とかなるんじゃないか、と思っていましたが、フィジカルの弱さを補うのであれば、それこそ相手に捕まらないようなとんでもないスピードが必要です。でも、なかなか現実的とはいえませんね。

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得意のドリブルを潰されるシーンも後半戦は多くなった。
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―なるほど。プロの厳しさですね。

もっとプレーの質を変えないといけないと思います。あとはそう、厳しさと言えば、鹿島の鈴木選手がいつの間にかFC東京に移籍しているのとか、主力や若手で有望と言われていた選手でも関係なく移籍市場に出されていたのはビックリしましたね。聞いていた以上にプロはシビアです。

―気を抜くと居場所がなくなる?

まあ、正GKでも放出されるようなことがあったりしましたので、気を抜かなくても居場所はなくなるものなのかもしれません(苦笑)。

来シーズンもJかどうかは分からない。

―もうすぐ年明けですが、早々に海外遠征が組まれていて、新シーズンが始動します。

はい。いい準備をして、いいシーズンにしたいと思っています。

―ですが、世界のフットボールシーンでは、いわゆる「冬の移籍マーケット」のタイミングでもあります。

そうですね。Jは春秋制ですが、欧州の大きなリーグでは秋春制ですから、ちょうど私たちのシーズンオフが、向こうのシーズン折り返し地点ということになりますよね。

―一部の報道では、海外チームからのオファーも有ると聞きます。

その辺りは代理人に任せていますので、私の口からは……ただ、どんな可能性も否定はしないつもりです。

―甲府かもしれないし、そうではないユニフォームを着るかもしれない?

ええ、来シーズンもJでプレーすると決めている訳ではないです。今はまだ夢物語ですが、世界最高のプレイヤーになることが私の目標ですから、そのために一番いい選択肢がJであればそうしますし、そうでなければ、別の道を選びます。

―夢を追う、ということですか。

夢というか、しなければならない挑戦というか。私の中ではそういうことです。

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2018年、このゴールパフォーマンスはどこのピッチで見られるのだろうか。
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