育児ひとりごつ◆こどもとアレクサで遊ぶ① アレクサスキル『ゾンビのまち - 謎解きホラーゲーム』

※暑すぎる夏、こども(幼児)と一緒にできそうなアレクサアプリで遊びまくっています。せっかくだから楽しかったゲームを世に語りたい、などと思い立ってできたレビューコーナーです。

ここまで完成度が高いとは

ある日、あなたのスマートスピーカーから偶然つながった電話の相手は、ゾンビの街に取り残された少年だった… 意味ありげなアイテム、謎が謎を呼ぶメモ、そして現れる謎の金庫。あなたのその天才的な頭脳で、彼を救ってください。最後にはまさかの結末が…

(公式サイト:ゾンビのまち - 謎解きホラーゲームより引用)

アレクサスキルなどの開発を手掛けている企業・ボイスアップラボが手掛けた、ホラーテイストのアドベンチャーゲーム。
ゾンビだらけになった町で孤軍奮闘するケンタくんを助けるべく、電話でやりとりをしながら、謎を解かねばなりません。走れケンタ!頑張れケンタ!

スポンサーリンク

とにかく臨場感あふれるボイスと導入のうまさ

『ゾンビのまち』はとにかく完成度が高いゲームで。

アレクサアプリで遊び始めた頃、「ゾンビってことは怖そう。怖がりの我が子には向かないかな」と勝手に敬遠していたんですが、まあ面白いこと。
実際、ゾンビに捕まったらアウトというホラー要素もあるので、会話(物語)が理解できるお年頃でないと楽しくなさそう。我が家では少し寝かせておいて正解でした。ドはまりしていました。

で、どんなところが良いかというと導入部から作り込みが凄い。
「アレクサ、ゾンビのまちをひらいて」と声をかけると、突然、電話の呼び出し音が鳴り響きます。
電話に出たのは、とても戸惑っている少年の声。

「スマホが通じなくなって困っていたら、なぜか”君”から電話がかかってきた」

ここの導入がすごくスムーズなんですよねえ。
「まずは1分間待って、かけなおして」という話になって。
スキルを一度終了させ、現実世界で一分待ってから、再度アプリを開く。
という流れで、システム(やるべきこと・やり方)と世界観がまるっと分かっちゃう。

ドラクエ1でいうところの、
「お城近くのフィールドでゲームをスタートさせたら迷子が続出したので、
王様のいる室内でスタートさせて、
コマンドを使わざるを得ない状況にして、システムを理解させた」
という仕組みに近いんじゃないでしょうか。(参考資料

我が子はとにかくやりたがりな性分。
アレクサのゲームスキルを始めると、「早く次へ!その次も!また次も!」と前のめりになりがちなので、ケンタくんが移動している最中、自分も時間をかけて待たなくてはならない。
ということを、早々にしっかり教えて貰えたのでスムーズでした。

待機時間中に連絡を取ろうとしてもケンタ君はスマホの電源を切っているので、不通の時の音が聞こえて、「〇分後におかけなおしください」と言われるだけ。
「まだ早いよ~」とか親が言うと、揉め事の火種になるので、凄くありがたいですね。

謎解きの難易度、割と高くない?

ゲームの肝である謎解きの難易度なんですが、最初に思っていた以上に高いです。
とりあえず、私の凝り固まった頭では、しょっぱなの「砂場の横」問題で見事つまずきました。
どうにも思い浮かばなかったので、休日で在宅していた夫に泣きついて教えて貰う始末です。

言い訳すると、ヒントのメモが平仮名だったら割とすぐ解けたと思う!!
(我ながら見苦しい言い訳です)

さておき、なぞなぞ大好きとはいえ幼児には全く解けないレベルでした。
すらすら自力で解けるのは……小学校高学年くらいとか?
問題は全て読み上げてくれるとは言え、画面に表示されるヒントなどは漢字なので、制作側も結構年齢高めを想定しているのかなと思います。

選択肢の分岐がちょうどよく、ストレスが少ない

これは人によると思うんですけれども。
「選択肢が山のようにあって、条件分岐が細かく、エンディングが多彩」なゲームって凄いと思うんですが、個人的にはちょっと苦手です。
ローグライクみたく選択肢を全部チェックしてやるぜと燃えるより、途中で燃え尽きちゃう。
ネタバレばっちこいの民なので、攻略本とか攻略サイトを見たくなるタイプです。
(もしくは攻略本を読むだけで楽しい。『完全攻略ガイドブック』みたいなの大好きでした)

プレイしながら「あっちの選択肢を選んだらどうなるんだろう…」というもやもやを抱えたくないので、体感として分岐が多く感じるゲームは、ややストレスになります。

一方、『ゾンビのまち』は思っているよりも分岐が少ない(いい意味で)。

例えば、特定のシーンで「あっちに行く?」と聞かれたとして、
 ①「行かない」と答える→「そうだね……あ、でも後ろからゾンビが! 逃げなきゃ!」→行くことになる。
 ②「行く」と答える→「そうだね、慎重に行ってみよう」→行くことになる。
みたいな感じで進むシーンがあります。

これならどっちの選択肢を選んでも「行く」に収束しますし、ケンタ君の話から「同じ結論に進んだな」と分かるので、もう一度確認しなきゃと思うストレスが減ります。
セーブ&リセットが簡単なゲームならさておき、移動にリアルタイムでの待機時間が発生するので、分岐が多すぎないのが大正解だと感じています。

ケンタくんのセリフなんかもよく考えられていて、「なるほど」となる言い方が多いのもよいですね。
というのも、こちらが「〇〇してみない」と選択したのに、「いや、気になるから〇〇してみる」とか言われると、話を聞けー!ってなりますが、
ケンタくんは基本的に素直で可愛いです。そうではない反応をする時は、それ相応の理由が発生しているので納得できます(とある場所で、箱を開けるかどうかとか)。

エンディングは……

びっくりしました!

多少は想像できていたものの、そんな事実が!!となりました。

声で開くマイク付き金庫って凄くないですか…?

こどももハマって、一時期は毎日やってました(謎解き・分岐選択は暗記or私に答えを言わせる)。

連続ログインボーナスが貰えた時は速攻で全部クリアするとか。
「あえて、ゾンビにやられそうな選択肢を選んでみない?」「いやだ!」ともめるとか。
色々あったなーと思うほどにはやりがいのあるゲームでした。

ということで、ある程度、謎解きや物語が理解できるお年頃であれば、ぜひ遊んでみて欲しい作品です。間違いなくおすすめ。
「これがテキストアドベンチャーか」と楽しめる一方、正直、クオリティが高すぎて他のゲームが残念に見えてしまうかもしれないネ……と思うほどです。