ミスターダイヤモンドを遊んでみた
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奉行藩の決裁担当。ダイヤモンドといえば?「なんで地下街の名前になりがちなんだろうか…と思ったら、どっちも改名したらしかった」
与力藩の買掛担当。ダイヤモンドといえば?「中学校の頃、プリンセスプリンセスの曲が延々とかかっていた記憶があります」
回って回って回って…
奉行ハナヤマでダイヤモンドっていうと、『ダイヤモンドゲーム』が出てくるけどねえ。
与力私の幼少期のトラウマゲームですね。誕生日プレゼントかなんかで貰ったんですが、誰にも1度も勝てなかったように記憶しています。
奉行おお、悲惨すぎる…プレゼントの意味とは。
与力ともあれ、こちらのダイヤモンドは全然違うゲームなので、遊んでみましょう。
ゲームの準備は簡単です。ゲームボード上にダイヤモンドを適当にならべ、全プレイヤーが目を閉じた状態でゲームボードを適当に回し、向きを変えます。その後、アクセサリータイルをよく混ぜ、山札にして上から3枚をめくり、ゲームボードの側に並べておきます。山札はその側に置いておきましょう。これで準備は完了です。

奉行お? ん? 回してる?
与力回していますが、一応公平を期すために、奉行もこのあと回してください。
奉行お、おう(手探り)。ガシャンとやらないように気をつけんとな。
真贋を見抜く目とか無いんだよ!
奉行そうだ、我々は旧版をプレイしたことが無いので、この新版とのルールの違い部分に関しては特にコメントできない。あくまで新版のみの感想をお伝えしてまいるぞ。
与力それではよろしくお願いいたします。
ゲームは非常に簡単です。手番のプレイヤーは、ゲームボードに並べられたダイヤの中から「本物のダイヤ」、つまり取れるダイヤを1個だけ選んで取ります。本物であれば、好きなアクセサリータイルの空きスペースにダイヤを乗せることができます。
アクセサリータイルの空きスペースを全てダイヤで埋めることができれば、タイルを獲得して次のプレイヤーの手番になります。
ダイヤを置いたアクセサリータイルにまだ空きスペースが残っている場合には、続けてダイヤを選んで取って、タイルを獲得するまでスペースを埋めることできます。

奉行「本物」を取れということは、「偽物」があるということじゃな?
与力はい。準備の段階で気づいておられたと思いますが、本物のダイヤ26個に対して、ゲームボード上に固定されて取れないようになっているダイヤが16個あります。これが偽物ですね。
奉行お、ほんとだ。取れん…(偽物をつかまされた)。
与力偽物をつかんでしまった場合には、そこで手番終了となって、次のプレイヤーの手番になります。
奉行では、3つとかスペースがあるアクセサリータイルを取りに行くのは考え物なのか。2個埋めたところで偽物つかむと、次のプレイヤーを利することにもなりかねん。
与力とはいえ、スペースの空きが多いタイルほど高得点で、目標の得点にいち早く届いた人が勝者になるんですよ。そう考えると、本物のダイヤが多く残っている盤面とか、ゲームが進んで真贋の区別がついてきたならば、積極的にチャレンジしたいですよね。
奉行何点で勝ちになるのだ?
与力プレイヤー3人までは1万点、4人以上ならば7千点ですね。
奉行そうかあ。そうすると、このスペース3つの3千点タイルは魅力的よなあ…。
与力そして欲に目がくらんで偽物をつかむと。
奉行くっ、ようできておるわ!
与力あと、アクセサリータイルの最後の1枚が山札からめくられると、そこで強制的にゲーム終了で、その時点で最も高得点のプレイヤーが勝利するようにもなっています。
奉行確かに多人数だと得点がばらけそうだから、そうやってスパッと終わるのも大切だな。

『ミスターダイヤモンド』ここがイカス!
奉行まあなんだろうな。超シンプルなゲームだが、展開とともに少しずつ妙味も出てくる。
与力妙味ですか。
奉行最初の状態でルールを聞くと、完全に運ゲーなのだよな。だってこれ、よくできているから、本物と偽物のダイヤの区別がつかんよ。ここから1個選べって、まあ運頼みだよね。
与力そうならざるを得ないですよね。
奉行そうやって運任せでワーキャーやっているうちに、だんだん本物のダイヤが減り、偽物のダイヤの位置が分かってくる。そうすると、記憶ゲームとしての性格が強くなってくる。
与力なるほど、ボード上に残っている本物の数によって、プレイヤーが重視するべきものが変わってくる訳ですね。
奉行そこまで必死になるものではないけど、だんだん状況がクリアになって分かってくるよね。
与力それが妙味な訳ですね。
奉行多分な。まあ、それにしてもアタリかハズレかっていう面白い部分が分かりやすいし、再プレイもしやすいし、運のせいにもしやすいから勝敗が深刻ではないしで、ファミリーゲーム、パーティーゲームとしては素晴らしい出来だと思う。さすがは名高い名作よな。
『ミスターダイヤモンド』ここはちょっと…
奉行とはいえ、まあ気になる部分が無い訳でもない。
与力と、おっしゃいますと?
奉行ダイヤを取る時に2つ以上のダイヤに同時に触ってしまった場合には、次のプレイヤーの手番になってしまうというルールだがな。ひとつに、対象年齢の下限、6歳あたりの子供だと、結構守るのが難しいように思われる。わりと雑に行くぞ、彼ら彼女らは。
与力お子様は興奮しやすいですからねえ。
奉行結構のめり込み過ぎてボードごとずらしてしまったりな。なので、小さな子供でも理解できるルールだとは思うんだが、きちんとプレイできるかどうかは少し慣れが必要になるかもなあと感じた。
与力物をつまんでそっと持ちあげるって、結構難しい技術なんですね。
奉行それと関連するが、期せずしてダイヤが動いてしまった場合の処理よな。偽物を勢いよくつかんでしまって、ボードが揺れて本物の位置が分かった、とかいうような状況をどうするかっていう。
与力まあ、それは次のプレイヤーはラッキーだったということで…。
奉行そうなるとプレイ順で有利不利が顕著になるかもしれんからな。もし厳密に「真贋区別がつかない状態で各プレイヤーに手番を回すべき」と思うならば、また全員目を閉じてゲームボードを回してみるなどの追加処理をした方が公正に思える…かもしらんな。
与力そこら辺はプレイヤー同士のさじ加減ですかね。

与力ダイヤ42個、1個ずつ全部シールを貼らなければいけないので、開封後には若干の内職気分が味わえますね。
奉行しかし本当に本物と偽物の見分けがつかんよな。
与力それだけに偽物をつかんだ時の「うぇーっ…」ていう感覚はすごいですよ。