狙いはボスの首! …という訳でもない
奉行ところで、倒したモンスターのカードの裏面には、何やら優勝カップ的なものが書いてあるが、これはゲーム開始時にもらった栄誉トークンと関係があるのか?
与力あ、それも栄誉マークなので、栄誉トークンと同じ扱いです。それを使うとですね…
栄誉トークンを使うと、初期ユニットのレベルアップ、ダイスの振り直し、移動力の上昇といった恩恵が受けられます。このうち、レベルアップはどんなタイミングでも使用可能となっています。
与力なので、説明書によると、攻撃を受けて死にそうなところをレベルアップによる体力上昇で切り抜ける、なんてこともできるそうです。
奉行王道少年漫画的な展開じゃな。
戦いが進み、召喚されるモンスターの山札がなくなったら、プレイヤーは勝利宣言を行えるようになります。各プレイヤーはコマンド実行中に、自分のボード上に残っているモンスターカードの“脅威点”を合計し、それが8点以下になったら、「勝利宣言」することができます。
与力そのコマンド実行中に誰も勝利宣言を重ねてこなかったら、最初に勝利宣言した人が勝ちです。
奉行ふむ、脅威点というのはこの左上の数字か…ドラゴンとかボスキャラっぽいやつもおるが、これは倒さんでもいいのか?
与力必ず倒さなきゃいけない訳でもないです。ただ、倒すと脅威点をマイナスできる勲章トークンが手に入るので、ボード上にモンスターがそこそこ残っているように見えても、勝利宣言できちゃうチャンスが出てきます。
奉行なるほど。他のプレイヤーよりも早く勝利宣言すればよい、早い者勝ち…という訳だな。ではこれで8点以下だからわしは勝利宣言をするぞ。
与力えっ、はやい!
奉行範囲攻撃持ちのウィザード早期投入が卓見であったのよ。えい、えい、おう!
与力ちなみに、決まった数の敵にボードを横断しきられたプレイヤーは、敗北となります。
奉行幸いにして今回はそれは発生しなかったな。ここだけの話、ボス二体が強靭で、とっとと勝利宣言をせざる得なかったのだ。一歩間違えれば自軍ユニットが一掃され、城を蹂躙されての敗北エンドとなるところであった。
『ルーク&レイダーズ』【ここがイカス!】
奉行思いのほか分かりやすいシステムじゃったよ。
与力あの、コンピューターゲームのシミュレーションゲームなんか好きな人には、理解しやすいルールですね。
奉行全く同じように敵が出現するのだが、コマンドの選び方や個々人の趣味嗜好で違うユニットが配置されたり、攻撃の成否を決めるダイスロールの結果なんかで、ボード上の展開はそれぞれに変化してくるので、相手の様子を見ているのも面白い。
与力それに、「あいつ、次はあれをやりたいだろうな」というのが予想できると、自分に回ってくるスモールエフェクトも推測できますからね。相手のボードはついつい見てしまう。
奉行ユニットの選び方、配置場所も頭をひねるな。攻撃範囲の広いユニットを置けると助かるが、なかなかそう上手くもいかんし、守りを厚くしたくて左右詰めて並べておいたら、後半に出てくる敵に一網打尽にされそうになった。
与力ユニットごとの特徴を見て、上手く攻撃や移動がかみ合う組み合わせをいち早く見つけ出すことが大切ですね。
奉行一見するとカードに細かい記述が多く、処理が煩雑なように見えるが、実際やることはさほど難しくないから、2、3回遊べばすっきり遊べるんじゃないかな。最初はプレイ時間150分というのを見て正直驚いたが。
与力最低60分、プレイヤー1人ごとにプラス30分ずつ、ってことなんですね。
奉行あと感心したのだが、このゲームの製作者殿は実に丁寧な仕事をなさるな。SFC世代というかWindows98時代というかを彷彿とさせるこのコンピューターグラフィックも見事じゃが、ゲーム用のカードやらなにやらも、実に細部まで丹念に処理されておる。
与力小分け用小袋やスリーブも最初から添付してもらえてましたので、収納がすっきりいきました。あと、内容物が箱の中でおどらないように、緩衝材が入っていたのも実にこまやかな心遣いと感服した次第。
奉行わしは「ゲームを買った帰り道に取り出して読みたくなる」レイアウト、体裁の説明書に懐かしさを覚えたわ。この説明書も作りが実に丁寧であったな。
『ルーク&レイダーズ』【ここはちょっと…】
奉行予想はついていたことだが、プレイヤー同士の干渉の強さは控えめだ。
与力一応、コマンドカードの選択次第でちょっとずつ影響はありますが。
奉行ダイレクトに邪魔をする、という訳にはなかなかいかんからな。他人のボードへの介入はほとんどできまいよ。
与力そういう主旨でもないでしょうしね。
奉行このいわゆる「ソロプレイ感」というのは好き嫌いがはっきり出るところだと思う。ので、そこを強く感じるかどうかで、このゲームへのハマり方も変わるだろうな。
与力一応個人的なことを言うと、今回のプレイでお奉行に「くそう、やられたなあ」と感じたようなことはほぼありませんでした。
奉行あとはそうさな、この辺は説明書にも書かれておったが、自分の処理が正しかったか、他人にチェックしてもらう、あるいは処理の過程を見てもらうことは必須だな。ダメージの適用とか、ちょっとした誤魔化しができなくはないので。
与力公平にゲームを運ぶために、お互いに見せ合いましょう、ってことですか。
奉行本当は一斉に処理を行えるとよいのだろうが……、このダブルチェック体制がプレイ時間の長さにつながっているようだ。
与力やむをえませんな。
奉行あ、あとお主の説明を聞いておった時、「“栄養トークン”とはなんであろうか…」と思うたが、“栄誉トークン”であったのだな。栄養だと思うと気が抜けるので、“戦果トークン”とかの呼び名の方がよかったのかも。
与力そりゃ、私の滑舌が悪いだけですよ!