容量が大きな動画をWordPressで直接公開する

備忘録です。

WordPressで動画を公開しようとした場合、「YouTubeやVimeoに投稿したものを埋め込む形式」が推奨されることが多いように思います。

これは、主に以下二つの理由があると思われます。

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①容量制限がある

WordPressで動画を公開する場合、通常はメディアからメディアライブラリを開いてアップロードを行います。
が、WP(を稼働させているレンタルサーバー)が、これを経由したアップロードに対して容量制限をかけています。
数値はサーバーによって異なり、例えばさくらのレンタルサーバーでは、2MBあるいは5MBとかなり小さな数字に設定されています。最大でも128MB以下となるようです。

【参考】
アップロード容量の制限値を知りたい(ファイルマネージャ、FTP、PHP)

このため、ごく一般的なレンタルサーバー環境のデフォルト状態では「メディアライブラリに動画をアップロードすることはおおよそ無理」と考えて差支えないでしょう。

ただ、各レンタルサーバーがphp.iniファイルの設定変更を許可していれば調整可能です。難易度が高い作業ではありませんが、そういった操作が不得手な人にとっては困ることでしょう。

一方、YouTubeなどは大容量の動画もアップロードが可能であり、直感的に作業しやすいプラットフォームになっています。YouTube等を埋め込む方式が採用されるのは自然のことといえます。

②動画が閲覧できないトラブルが少なくない

例えば「iOSでは閲覧できたが、Androidではできない」や「タブレットでは音声が出ない」といったトラブルは珍しくありません。
撮影環境にも影響されますし、.MOVファイルを.MP4に変換して…といった作業過程で何らかのミスが発生することもあり得ます。

YouTubeなどは、アップロードされた動画を自動的にエンコードします。画質の劣化などの懸念点はありますが、「とりあえず手元のスマホやカメラで撮影した動画が見られればいい」という場合、手間いらずであると言えるでしょう。

ちなみに、同じ動画に対して、アップロードとダウンロードを繰り返していくといかに劣化するか、を検証した面白情報がありました。
同じムービーをYouTubeに1000回アップロードし劣化しまくると最後はこうなる
※2016年の記事なので情報が古い可能性はあります。

それでもあえて、動画共有サイトを使わない

このような判断をした場合、以下のような対応になるかと思います。

①(動画の画質に注意しつつ)極力、圧縮する。
②メディアライブラリでアップロードが可能ならばアップロードする。
 できない場合は、FTP経由で動画を任意の場所にアップロードする(アップロードしたデータのURLを控えておく)。
③動画を公開したいWordPressの投稿・固定ページを開いて、「動画」を選択する。
④メディアライブラリを開いて動画を選択する。FTP経由で行った場合は、URLを入力する。

これで外部ツールを経由せず、WordPress上にて動画することができるはずです。

ただし、
・WordPressの制限ではなく、大容量のデータをアップロードすることができない(FTPの容量制限がある、転送が終わる前にタイムアウトするなど)可能性がある。
・容量の大きな動画をサーバーにアップロードすることで、負荷が発生し、WordPressが重くなるなどの影響が出る可能性がある。
といった懸念点は残存します。

このため、特にこだわる必要がないのであれば、YouTubeなどを利用する方が、色々なトラブルを発生させずに済むと思われます。