WindowsXPを私用以外で使う人をどうしたらいいのか?

ビジネス的な割り切りと、良心の呵責と、諦めと…

真面目に仕事しているんだぞ、とアピールしたいサジマです。アピールしている時点で話にならないという現実が襲ってきそうです。

さて、今回はお察しの通り、ほとんど愚痴です。解決方法はないのかという問いを世界に向けて発信するという、なんとも生産性のない記事で大変申し訳ありません。

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当たるも八卦、当たらぬも八卦、ではない

WindowsXPのサポートが終了して随分経ちました。2014年4月終了。もう丸一年と半年ですね。

時代は既にWindows10にするかしないか、いつするかを考える時期です。僕の父は唐突にWindows8.1からWindows10に変えてみたそうですが(当然、界隈の不具合などは知る由もありません)、Windows95やXPが好みだったらしい両親共に、『分かりやすくて使いやすくなったよ』と笑顔だったので胸をなでおろしました。

だと言うのに、僕に『こういう時ってどうしたらいいの?』と聞いて来る人がWindowsXPユーザーという事実に、そろそろ匙を投げたくなっている今日この頃です。

これが『ちょっとネットでニュース閲覧や検索をする程度』であれば笑って過ごします。反対に非常に高いスキルの持ち主であっても、まあ個人の自由かと思います。

しかし、XPで仕事(自営)をしているとなれば話は変わります。少なくともメールでお客さんと呼ぶべき人と、やり取りをしているのです。以前にスカイプなど、WEBカメラを利用する方法について相談を受けたこともありますので、そういった利用をしているかもわかりません。

どうしても言いたい。私的利用の時は好きにしていい。ただ、仕事用の新しいのを一台買って使い分けてください。

赤信号みんなで渡れば怖くない、でもない

2014年の時点では、いまだにXPを利用している中小企業の割合が高いということで問題視されるニュースを多々拝見しました。どのくらいまで低下したのか分かりませんが、恐らくはまだまだXPから切り替えられないor切り替えたくない企業や個人事業主、そして個人がいるんじゃないかと思います。

思うに、最近のニュースやワイドショーニュースなどを見ていると、マイナンバーがよく分からないだの爆買いだのと特集していますが、こういった問題についてはもう少し掘り下げて貰えないものなんでしょうか。面白くないからダメですか?

例えば先日報道のあったこのニュース。
8省庁がサポート終了のソフト利用(HNK News WEB 2015/11/6)
この件はOSではないようですが、規模から言えばなかなかの問題です。

僕は官公庁に関連する仕事に携わった経験はないため、実情がどうなのか分かっておりません。『外部と接続をしないためにリスクもないと判断し、この環境は今回の脆弱性対策のアップデートをしません』と言う回答くらいしか経験がありません。しかし、サポートしないと言われたものを使い続ければ『サポートしていないので対応致しかねます』とシャッターを閉められるのは当然ですし、なんとか特別にサポートして貰えないかと頼み込みに走り回る営業職の人を見たこともあります。

予算がかけられない。他のソフトウェア等との動作に影響がないか分からない。本当に必要かどうか分からない。

そう言った理由から諸所のリスクを内包することも、一つの判断だとは思います(特に二つ目は)。SE側にいる僕としては『本当にそのリスク、起こりえる影響を全て把握した上で判断していらっしゃいますか?(後になって聞いてないとか、何とかしろとか、激怒しないでネ…)」と言いたい。その上で「顧みぬ!」と言われてしまえば黙らざるを得ませんし、それが経営判断だと言えばそうであるかもしれません。

IT機器への設備投資は目に見えた利益が少ない上、予算を費やしていても問題が防げないこともあり(人災含め)、非常に困った問題です。とある大手企業では定期的に、標的型メールを装ったテストメールを送信し、うっかりと引っかかってファイルを開けてしまった人に追加研修を受けさせるという取り組みをしていました。初回の開封率は大変に高かったそうですが、次はぐっと減り、新規に入ったメンバーがその洗礼を受けて次に気を付けるようになる、という非常に良いサイクルを生みだしていたようです。

個人に対して、プロバイダなどがテストメールをばらまくわけにはいきませんが、テレビなどのマスメディアでもう少しそういった考え方の大切さを説いて貰えないかと思いますが、まあ効果はないよなあ…とも思います。それで理解が進んだら、多分、この世から詐欺電話も撲滅できそうですよね。ああ、なんとまとまりのない文章か!

認識の違いを埋める手腕が無い

さて、冒頭の困っている方に対して、僕は世間話等を織り交ぜつつ、「それ危ないですよ」という注意はしてきたつもりです。IPAの危険性を警鐘するページなども提示しました。

しかし、「32bitのソフトを使っているので、64bitになるのは困る」という回答があり、僕としては予想の斜め上をいかれてしまいました。「そんなに危険とかないよ、大丈夫でしょ~」という答えの方がまだ理解の範疇です。

虚を突かれた結果、何を使っているのか怖くて聞けなかったのですが、そもそもXPのサポートが停止するのに合わせて、通常はソフトウェアのアップデートも止まります。と言うかそこまで固執するほど、何をしていらっしゃるのかも疑問です。なお、相手の方はクリエイター職ではありません。

というか繰り返しますが、私用でどうしても使いたいと言うのはまだいいんです。今時、5万も持っていたら最低限のノートPCが買えるんですよ…!

ただ、相手が不要と思っているものに対して、危険だ駄目だお金を出せ、としつこく言うのも気が引けます。僕は先の通り、最低限の説明はしたと思います。後はもう、何事も起きないうちに、そのパソコンが耐用年数を超過して壊れることを願うしかありません。

世の中は極端だ

僕が今まで知っている狭い世界の中では、ガジェットマニア、あるいはギークと呼ぶべき方々も多数いました。iPhoneは出たら買う。ゲームハードは全て買う。気になった新技術のものはとりあえず買って試す。同じのが後から出ても気にしないで買いなおす。ボーナスの何割かは何かを買う(欲しいものが決まってなくても探して買う)。

いわゆる製品ライフサイクルにおいて、ほとんどは成熟期、たまに成長期に手を出すタイプ、赤貧かつチキンな僕にとっては、驚きを禁じ得ないような方もいました。

反対に『動くんだから問題ない、使う』という概念を持っている方もまた、逆の方向で極端だと思います。物は大切に。しかしハードには耐用年数というものが、ソフトには脆弱性といった問題があります。

形が好きだ、内容が好きだ、愛着がある、そんな気持ちを否定してはいけないと思います。しかし、とにかくIT関連、電子機器のテクノロジー関連においてその観念は、少しご遠慮いただきたい。

この二つの方向に極端な方々の考えを結合してから平均化して貰えないものかと、時折切実に思います。

そしてWindowsXPにこだわる人に対し、その認識を変えさせたことがある方がいらっしゃいましたら、ノウハウを教えて頂けませんか。

2016/9/5追記:後日談ができました→WindowsXPを使い続けていた人がOSのアップグレードを考え始めた、その原動力は何か?