2015年第一回 ボードゲーム購入評定 ご下命その二 大箱ゲームを調べよ! 天の巻

ボードゲーム愛好

ボードゲーム購入評定、まだまだ続いております

今日も購入掛与力と奉行の評議は続く。

奉行所の仕事に終わりはないのだ。

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与力さて、小箱ゲームの評議が終わりましたため、続きまして大箱ゲームに移らせて頂きます。

奉行うむ、参ろうぞ。

与力ボードゲームのパッケージとか巷間に流布している情報とかを見て、ああだこうだ言ってるだけですから、そんな大したことしてる訳じゃないんですけどね。

奉行なお、このページに直接訪れ、『なんじゃコリャ?』と思われた方は、前回の記事を是非ともご覧頂きたい。ここは連載二回目のページであるが故。

与力強引な誘導ですな。

奉行よい、続きを始めよ。

与力はい、本日は大箱ゲームの吟味に移りたいと思います。ボードゲームで遊ぼう!となった際に、メインディッシュ格となるゲームですね。それだけに慎重の上にも慎重な吟味が求められます。

奉行総じて遊ぶ時間が長く、価格が高価とくる。今一つ自分には向いていないゲームを手にしてしまった時の落胆などは、察するに余りあるからな。

与力そういう訳で、できるだけしっかりと説明していきますが、ルールに関しては手元にない状態ではあまり説明できないです。大抵複雑なので。

奉行できる限り想像してみるといたそうぞ。

候補壱 『ミステリウム』 アレクサンドル・ネフスキー&オレグ・シドレンコ

与力はじめは、デザイナーの名前の読みがそもそもこれで合っているのかどうか分からない、このゲームです。

奉行見たところ、ロシアか東欧の名のようだな。

与力ポーランドだかウクライナだかそのへんっぽいということは分かりました。さて、ゲームの内容なのですが…

  • ある館を訪れた霊能力者たちが、幽霊からのヒントを解いて、過去に起きた惨劇の真犯人を突き止めようとするゲーム。
  • 霊能力者プレイヤーたちは、各自に割り当てられた人物・場所・道具の正しい答えを見つけ出し、容疑者を絞り込む。
  • この時、幽霊プレイヤー(1人だけ)が、絵の描かれたカードを渡し、霊能力者たちはそれをヒントにして謎解きをする。
  • 全員が答えを出したら、最後に真犯人を当てる。この時も幽霊プレイヤーからヒントが出る。正解すれば勝利。

与力といった感じの協力型ゲームらしいです。

奉行霊能力者とは胡散臭い。幽霊からの謎めいた言葉を解いて犯人を見つけ出す…イタコゲームか!?

与力言いえて妙ですね、イタコゲーム。

奉行復唱せずともよいわ。しかし全体の趣きが、いかにも向こうの国っぽい絵だのう。

与力全体として、協力型『ディクシット』とでも言えばいいでしょうか。

奉行ほう、国民的男性アイドルグループの、あの方もプレイしているという『ディクシット』か。

与力そうです。あっちが「カードの絵から何でも自由に想像できる」のに対して、こちらは「何を指し示しているのか想像する」という違いはあるんだと思いますけど。

奉行となると、余りにセンスが他と異なる者がおると、これは大事になりかねぬな。

与力幽霊役のセンスが違ってると、困るかもしれません。あと、幽霊役だけがゲーム中、違う役回りをし続けるのが、実際プレイしてみてどう感じられるかが、分かりませんね。

奉行あまり親しくない同士などで遊ぶとなった場合には、ちと辛いかもしれぬ。逆に企業の研修などで、幹事役が幽霊となって遊ぶ、とかならば面白いかもしれぬ。

与力社会派な使い方ですね。

奉行これを使っているかどうかは分からんが、近頃では実際にやっているようなことも耳にいたすし、ゲームで遊べば、そやつの人となりなど、分かることも多いからな。よい思案だと思うが。

与力ちなみに日本語版が発売予定らしいですよ。

候補弐 『コンコルディア』 マック・ゲルツ

与力続いてはこちらのゲームです。お奉行がご存知のところでは、『ナヴェガドール』を製作したゲルツ氏が、得意としている「ロンデルシステム」を使わずに作り上げた、という作品ですね。

奉行(箱の画像を見て)これはまた、いかにも南蛮風な箱絵だな。この女子は、美人ということになるのか?

与力そうです。これが世界標準ですよ。こういう絵には慣れていかないと。

奉行右側の男も、色男とは言いがたいな。

与力まあそれはそれとして、このゲームについて分かったところは

  • 古代ローマ帝国が題材で、帝国各地に帝国各地に次々と入植者や入植船を送り込み、手札のカードを使ってさまざまなアクションをさせて、勝利点を獲得する。
  • 手番では手札から1枚のカードを出して、そのアクションを実行するのみ。1度使ったカードは「護民官」カードを使うまで回収されない。
  • カードはゲーム中に増えたり、それ自体が勝利点の要素ともなる。
  • 得点を獲得する方法は様々で、基本的には何をしても得点になる、らしい。

与力の、ようです。

奉行ふうむ。(ボードの写真を見て)この地図、イスパニヤとポルトガルが(アフリカ大陸に)近すぎやせぬか?

与力いや、そんなことはないと思いますが・・・

奉行ここはなんだ?(ボードの左上に描かれた土地に興味を示す)

与力ブリタニアですかね。

奉行ブリタニア? エゲレスのことか? だとすると、近すぎ、かつ、広すぎるであろう? あと、イタリアが中心とは言え、流石にこの長靴も大きすぎと思うが、どうだ。

与力ボードの絵に食いついておられますね。

奉行このようにヨーロッパの地図を見ると、つい鉄道路線を繋げたくなるのは、仕方がないところだな。

与力そりゃ、別のゲームですね。

奉行そうだな。しかし、手番にできることがシンプルだな。広いボード、しかも得点の表が相当に長いのに、意外なところだ。

与力すいません、得点を獲得できる手段は物凄く多いらしいんですが、説明が不十分になってます。

奉行まあ、手が広げられるのはよいことだ。そんなところか。

与力日本語版も販売しているのもいいところです。あと、拡張ボードが発売される位には人気ゲームだ、ということを補足しておきましょうか。

候補参 『ノイシュヴァンシュタイン城』 テッド・アルスパッチ

与力原題は『狂王ルートヴィヒの城』というゲームです。

奉行ドイツだな。

与力1人から4人対応ということで、シングルプレイが可能という特徴があります。

奉行1人でも興じられるゲームは、貴重なものだ。

与力さて、内容ですが…

  • 第四代バイエルン国王・狂王ルートヴィヒ2世のためにお城を建てるのが目的らしい。
  • 全員に渡されるスタートタイルに、別のタイルを繋げて城を広くしていく。
  • 繋げられるタイルは、スタートプレイヤーがカードを引いて、何が登場するか、毎ターンランダムに決定する。
  • スタートプレイヤーは登場したタイルの値付けを行ない、他のプレイヤーがその値段に応じて購入を行なった後、一番最後に残っているものを購入する。
  • タイルを設置し、部屋同士が隣接すると勝利点の加点減点や、その他のアクションなどが即座に発生する。
  • タイルが尽きたら建設終了。各プレイヤーに渡されていたボーナスカードなどの追加得点を加算し、最終勝利点を決定する。

与力というような流れと思われます。このタイルの値付けが一風変わっていますが…ちょっとあるゲームと似ていますね。

奉行うむ?

与力『四天王』です。思い出しません?

奉行わしはあのゲーム、1回しか遊んでおらぬから、印象がこれといって無いのだよな。

与力あ、そうですか。こんなスパイスを効かせていますが、根本的にはそれぞれ城を広げていくことに集中する感じなので、ソロプレイ感は強くなるような気はしています。

奉行妨害が無い分、気軽に楽しめそうだ。「あやつの城、順調に広がっておるゆえ、邪魔をしてくれよう。食堂あたりに火を掛けよ!」とかできるのなら別だが。

与力そんな要素、あるんですかねぇ・・・。

奉行ところでなぜ原題の通りにしなかったのであろうな? 物騒に思われるからか?

与力「狂王の試練場」と間違えられるかもしれない、と思ったとかでは。

奉行そんなことはなかろうよ。

与力あと、これも日本語版の発売が予定されていますね。

候補四 『エイジオブクラフト』 北条投了

奉行む、これまでのゲームとは少し趣を異にしておるようだが…

与力はい、これは日本の同人ゲームですね。大箱ゲームの括りにはちょっと入らないかもしれないボリュームだとは思いますが、具体的な内容としては…

  • サイコロをジャラジャラ振って次々と建物を建てていく日本の同人ゲーム。
  • 建物を建てることで獲得できる勝利点が20点に到達した人が勝利。
  • 手番では「ダイス3つを振って手番プレイヤーから時計回りに1つ獲得」「ダイスの交換交渉」「建物を場から購入する」「自分の建物の特殊効果を使う」を行う。
  • 基本的にはダイスを資源として場からカードを手に入れ、カードの効果を使ってダイス目をコントロールしたりしながら拡大生産を行なっていくゲームといえる。

与力というようなことらしいです。

奉行外で遊ぶと、ダイスが1つずつ無くなっていきそうじゃのう…。

与力ダイスを沢山溜めておくと、強制的に放出させられるかもしれない「バースト」という仕掛もあるので、計画が100%進む訳ではなさそうです。

奉行ほほう。

与力拡張が2つ出ているあたり、同人ゲームとは言うものの、完成度と人気の高さがうかがえますね。

奉行なるほど。

与力あの、ちょっと疲れていませんか? 紹介するタイトルの数は、ようやく半分手前くらいなのですが。

奉行正直、疲れを感じておったのだが、まだ半分という、その方の言葉を聞いて、どっと疲れたわ。どうじゃ、一先ずここまでを前半として、ここまでの評価をしたのち、休憩といたそうではないか。

与力分かりました。じゃあそうしましょうか。

◎前半戦感想

奉行『ミステリウム』は面白そうだな。プレイ感としてこれまでにやったゲームには無さそうであるのと、『ディクシット』要素が入るのが、ことに気になる。

与力お、評価高いですね。

奉行『コンコルディア』はいかん。わしには無理だ。

与力え!? この中では現状、最もゲーマーの評価が高いと思われるゲームですよ!?

奉行すまぬ。個人的にだが、舞台が古代ローマと言われても、今ひとつピンとこぬのだ。こンの駄ゲーマーめ!と罵られても文句は言えぬのだが。

与力テーマ性に魅力を感じない、ということですか…。なら、仕方が無いですね。

奉行『ノイシュヴァンシュタイン城』は、面白そうだ。

与力お、いい感触ですね。なぜですか?

奉行こういう形で自分の手を広げていくのが単純に好きだから、だな。まあ勝てないことが大半だが。

与力なるほど。悪く無さそう、と。

奉行ただ、面白そうだが1人でやっておればよいのでは、という気がせんでもない。

与力コンシューマーゲームとかでやれること、という意味でしょうか。

奉行マルチプレイならではの仕掛けがどのくらい感じられるか、だな。

与力ふむふむ。では『エイジオブクラフト』はどうです?

奉行うむ。それと『ミステリウム』が、前半で気を引かれたゲームだな。サイコロを資源に見立てて振る、というのが何となく楽しそうに思える。拡張性があるのもよさそうだ。

与力分かりました。では前半勝ち残りは『ミステリウム』と『エイジオブクラフト』で宜しいでしょうか?

奉行左様。では休憩といたそうか。

与力ハ、ハハーッ。

こうして休憩を挟み、ゲーム評定はさらに続くのであった。

『2015年第一回 ボードゲーム購入評定 ご下命その一 大箱ゲームを調べよ! 地の巻』へ続く…