『エルドリッチホラー拡張 失われた知識』(原題『ELDRITCH HORROR Forsaken Lore』)を遊んでみた
- 【関連記事】
- エルドリッチホラー拡張 失われた知識(開封編)
- 【登場人物】
与力藩の買掛担当。Q. 困っちゃう蛇といったら? A. 最近はヘビの中でもガララ・アジャラが嫌いです(無印からランス背負ってます)
奉行藩の決裁担当。Q. 困っちゃう蛇といったら? A. うわばみ(蟒蛇)だのう。何が困るかと言えば、つられて飲みすぎるところだ。いや、何も言うな。今後は自重するぞ…
エルドリッチホラー拡張 まずは準備
さて、『失われた知識』を追加しても、基本セットのみの場合から準備に大きな変更はありません。追加されたカードを基本セットのものと混ぜるだけ。簡単。
追加カードには、全てこの写真のように開かれた本のようなアイコンがついています。そのため、後で片づける時も混ざってしまわない。安心。
与力久しぶりなので準備に時間がかかりましたが、早速遊んでまいりましょう。
奉行エルドリッチホラーは、それが楽しくもあるんだがな。それでは、どの役割を受け持つか、決めようか。
奉行わしはこの中国格闘娘チェン・リリーだ。某C社以来、女の格闘家といえばまずもって中国籍になるような気がする。
与力私はイカしたトランぺッターのジム・カルヴァーです。出発場所からしてニューオーリンズあたりを流していたのでしょう。
ロールが決まったらひとまずボスについて確認します。
奉行さて、今回の敵は追加された蛇の頭目であるのだな?
与力はい。“蛇の父”イグは、いかにも恐怖を感じさせる蛇の親玉ゆえに分かりやすい敵であり、使い勝手がよいので多方面の創作物で見かけるので、比較的小物というか打倒しやすいような気もするのですが…
イグの基本的な能力はいくつかあります。なかでもモンスター「カルト信者」が、探索者に「毒」という新しい状態異常を食らわせてくることに目が行きがちですが、一番厄介なのは、破滅トラックのスタート位置が10ということ。ゲートを閉じずに放置しておくとあっという間にトラックが0まで行きかねないので、即断即決、速攻&ミスは最小限、という立ち回りが必要になってきます。
奉行『巧遅は拙速に如かず』とも申す。それでは蛇どもに目にもの見せてくれようぞ!
与力まあ蛇に出くわさない方がいいんでしょうけどもね。
序盤:ダイスに翻弄される
――イグの復活を阻止するには、他のエンシェントワンと同様、クエストカードを3つ解決することが必要。最初のクエストは、イグ信仰が残る地下都市「忘れられたクンヤン」への道が発見されたことを知らせるものだった。
与力発見されたのは北米大陸ですから、私のスタート位置から近いですね。
奉行よし、ただちにその都市へ打ち込め。逆らうものは手に余らば切り捨てよ!
与力火盗の捕り物じゃないんですから、お奉行?
――解決のためには、イグのスペシャルイベントカードをクリアし、プレイヤー数の半分と同じ数だけの超自然トークンを集めねばならない。ところが…
――貴金属を大量入手して金持ちになるものの、その代償としていきなり毒を食らうジム。
「毒」は、この拡張で追加された新しい状態カードです。このカードを持っている間は、休息アクションによる体力と正気度の回復が行えなくなるので、非常に厄介です。
与力しかも貴金属に目がくらんだようで、超自然トークンの入手には失敗しました…
奉行判定自体は成功であったのだが、成功必ずしも利をもたらさず、か?
――その間、怪しげなイベントに引っかかったリリーは、債務状態に陥っていた。
奉行なぜ!そんな!怪しい賭場なぞに!
与力債務は返済するまで地味に効いてきますから、お互い色々と厄介な状態です…
――更にマズいことに、クンヤンへの再度の突入を試みたジムが、謎の力により時空の彼方へ消え去ってしまう。
「時空の迷子」も、追加された状態カードです。このカードを持っている間は、他の探索者とは別の時空、つまり完全にボード上から隔絶された“どこか”にいることになるので、ゲームの進行上で発生したあらゆるイベントの影響を受けることがなくなりますが、自分も一切干渉できなくなってしまいます。戻るためには、色々な不利益を乗り越える必要があります。
与力お奉行一人ではどうにもなりませぬゆえ、“闇との盟約”状態になって帰還いたしました。
奉行おう、それはあれだな、いわゆる『病気の母に高麗人参を買うために三両の借金をしたが、いつのまにか三十両の借金があることになっていた』といった塩梅の約定であろう。
与力ヤなことおっしゃいますね。確かに闇との盟約カードが外れる時には、しばしば即死級の一撃を食らわせてくることがありますが…
――時空の彼方から舞い戻れたものの、装備の増強とクンヤンへの突入の二択で悩み、あげくどちらも成功しないジムに対し、リリーは神話カードの効果に引っかかって監禁状態になるなど散々。
奉行完全に足がらみに引っかかっておる。何とか打開せねば!
与力しかもダイス運に恵まれません。なかなか先が見えませんね。
――右往左往するだけのプレイヤーたちをあざ笑うかのように、ゲートが順調に出現。破滅トラックが進行しやすくなる。
与力しかもミ=ゴですか。これは厳しいなあ。
奉行比較的愛玩されることの多い怪物であったのだが、ここではのう…
ミ=ゴは“強さの割に貴重なアイテムを持っている”という設定がつくケースが多く、カモであるイメージがあったのですが、『エルドリッチホラー』のミ=ゴは、神話カードの効果によって、移動してボード上のクルートークンを持ち去ってしまいます。クルートークンはクエストを解決する際に必要となることが多いので、これは非常に厄介な能力です。
――道具は多いが、武器が不足して決定打に欠けるリリー。いかに立ち回るか悩む。
奉行ここは忍耐あるのみか。刀の一本も手に入れられれば…
与力地味に、入手可能な道具や協力者カードの巡りが悪いのも、選択肢を狭めていますね。
中盤:斧×拳銃×ランタン=全く新しい格闘術
――しかしリリーは、ゲート共に出現したモンスター、マニアックに襲い掛かって武器「斧」をぶんどったを撃退して武器「斧」を入手したことで状況がやや好転。戦闘遭遇に余裕が出てくる。
奉行よし、これで弱い怪物どもは一掃してくれよう!
与力斧一丁でそんなに調子に乗っちゃって大丈夫ですか。
奉行断じて行えば鬼神も之を避く、と言うではないか。
与力不安だなあ。
――直後の遭遇イベントにより「内部損傷」を受けてしまうものの、45口径コルト・リボルバーを入手して、さらに戦闘能力を向上。
奉行傷の痛みは耐える! わしに続けィ!
与力スイッチが入っちゃいましたかね。
――一方その頃。ジムはクンヤン付近でヘビ人間に追い掛け回されるなど、相変わらず苦戦していたが…
与力なんとか超自然トークンを入手しました。これでこのクエストは終わりです!
奉行よくしてのけたぞ、褒めてつかわす!
――続くクエストでは特殊モンスター「イグの子ら」が出現。
「イグの子ら」は勿論追加モンスター。戦いを挑んた探索者が観察力の判定に失敗すると、戦闘をする前にどこかへ移動してしまうという神出鬼没、強力なこのモンスターを倒すのが使命となりました。
奉行接近さえできればなんとか…だが出現場所が遠いな。
与力私は武器が足りません。ゲートの閉鎖を狙いながら、何か調達をしてみます。
――しかし! 敵もさるもの。シドニーに強力なモンスターであるショゴスが出現してしまう。
与力“テケリ・リ!”という不可思議な音が聞こえます!
奉行武器のないお前では勝ち目はない、他へ回って何とかいたせ!
――2人とも必死でゲートを閉じて回るのだが、神話カードの効果で別のゲートが開き、しかも“古のもの”などの強力なモンスターが同時に配置されるなど、極めて厄介な状況が続く。なかなかゲートを減らせない展開の中で…
与力破滅トラックが0になってしまいました…
奉行うむむ、親玉の復活か。
エンシェントワンが復活すると、3つのクエストをクリアしたのち、エンシェントワンとの直接対決という、もう1つのクエストが追加されます。これをクリアすることで勝利できますので、復活=即敗北、という訳でもないのですが(アザトースを除く)、他のモンスターと比較して圧倒的な力を持つエンシェントワンに対しては、生半可なことでは太刀打ちできません。
奉行絶望、の二文字。これはいかがしたものか。
与力とりあえずクエストをクリアしてイグへたどり着けるように道を切り開きつつ、戦力の増強を図りませんと。