育児ひとりごつ◆ズリバイしたい気持ちは分かるけれど、爪や足も大事にして欲しい

手に汗握って応援するしかできませんでした

我が子は比較的のんびりしていたようで(0歳の頃は)、ズリバイを開始するまで時間がかかりました。ズリバイや寝返りで身軽に動く同月齢の子を前にして、我が子は親の膝の上でどっしりと寄りかかっている感じです。

『身長はやや低め・体重は大き目』という、ふくふくとした体つきだったので、うつ伏せになって遊んでいる姿はさながら転がったお餅。あるいはアザラシ。

赤ちゃん むちむち 動かないタイプ
むちむち感が凄かった。
mama0823さんによる写真ACからの写真)

寝返りの始まりも遅めでしたし、やっと寝返りしたと思ったら片方にしか行かない。不安に思っても仕方がないこととは言え、なにぶん初めての子なので内心では「大丈夫かいな」と思いつつ、それぞれ時期に合わせてうつぶせや寝返りの練習を遊びついでにやっていました。効果があったかといえばよく分からないので、いわゆる肌の触れ合うコミュニケーションの一環だったということにしておきましょう。

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ゼロ歳児の心に火が付くタイミング

きっかけが何だったのかはさっぱり分かりませんが、そんな我が子の心にも火が付いたようでして。ある日、本当に何の前触れもなく、前へ進む努力するようになりました。

それはもう、猛然とがむしゃらに。

いまいち遊ぶ様子のなかったオモチャを掴んで振り回して吹っ飛ばし、周囲に吹っ飛んだパーツを自らの手で掴もうと、わあわあ言いながらもがくこともがくこと。

それまでは「大人しい子ですね」と言われることが多いタイプだったのに、「前に行きたいんだあああ!」と言わんばかりに騒いでいる。突然そこまで頑張らなくても。ところが熱意に反して一向に前に進みません。悲しい。

これまで通りならばそこで一区切りついて、動きを止めるやら親を呼ぶやらというアクションに出るはずだったのですが、オモチャを求めて叫びながら、更にもがくもがく。僅かに前に進んで、伸ばした手に触れたオモチャが吹っ飛んで散らばる。またもがく。そんな一連の流れが出来上がりました。

思わず手助けをしたくなるものの、それでは鍛錬にならないと思って、程ほどに介入することにしました(あまりに遠くに散らばったオモチャをそっと近くに寄せるとか)。

すると数日後、「足の親指のつま先を床に突き立てる方法」で前へ進むようになりました。使うのは足だけで、手があんまり動きません。どうやら手足を同時に動かすことが分からないのではないかと思います。小さな親指だけですから、推進力はかなり小さい。それどころか上半身を支える手で突っ張る姿勢になっていて、全然進めないことも度々ありました。

「……前に進めてよかったね!」と言いつつ、これは結構やばいよなあと思って見ていました。

足の爪がえぐれるし、足の指の間も皮がむけるし

懸念は現実のものとなり、数日後、足の親指の爪がかなり際どいところまで欠けました。もうちょっとで血が出たのではと思うくらい。つま先どころか親指のみで床を蹴っているので、ピンポイントに荷重がかかってしまったようです。気を付けていたつもりではありましたが、更に頻繁に爪を切るようにしました。

やきもきさせられましたが、しばらくすると手も動かすズリバイに変化していきます。両手両足を使えるようになったので、速度もだいぶ上がり、すいすいと進んでご満悦層。良かった良かった。

が、安心したのもつかの間、今度は「足の指の中ほど」に足の皮が割けたような傷ができていることに気が付きました。まだ足の裏を使うのではなく、指先だけで床を蹴るような動きをしているので、多分、負荷がかかり過ぎて皮がむけてしまったのではないかと思うんです……が、結局詳細は分かりません。血が出ていることもなく、本人が痛がるような様子もなかったので悪化しないことを祈りつつ、自然治癒を待ちました。

がむしゃらに進む。
arisato1122さんによる写真ACからの写真)

どうにか怪我は悪化することなく、手足と全身を使って巧みに動くようになり、ズリバイが完成します。

こうなると動き回りたいという気持ちが強まるらしく、朝起きてのんびりしていた姿はさっぱりなくなりました。布団からするすると出ていったかと思うと、ドアストッパーの受け皿をちょいちょいしたり、壁にあるガス栓の蓋をちゃっかちゃっかと開けたり閉めたりする。ガス栓の蓋は絶対に開けっぱなしで終わらせるので、親がそっと閉めておくと、不意に気が付いた時に近寄ってまた開けます。必ず。どんな理論でそうしているのか分かりませんが、何か理由があるんでしょうね。

そしてその後、想定内と言ってはなんですが、今度はなかなかハイハイに変化しません。結果、ズリバイの移動速度がどんどん上昇していきました。面白いくらいすいーすいーと進んでいくので、「ペンギンが泳いでるみたい」と言われたことも。継続することの大切さとはこういうことかなあと思います。

余談ですが、ようやくハイハイをするきっかけになったのは『芝生』でした。長くなるので、これはまた別の記事にて。