伊達・最上と大激戦
1602年の情勢
皆さまこんにちは。前回、徳川家の配下に加わり、天下静謐の手助けをすることとなりました、真田源三郎改め、真田伊豆守信幸です。前回、行き当たりばったりを繰り返す父と袂を分かち、真田本家から離反した訳なんですが…
我が家臣団は、みな私の決断を支持してくれたようです。いやはや、助かった。さて、ここからはつらいことではあるが…
高梨内記「国峯城を攻めておりました月様と花様の軍勢が、上田の殿の軍勢を引き付けております。今、上田を守る兵は少のうございますな」
河原綱家「浜松城から届いた命では、信濃和田城を攻略せよ、とのことですが……」
あまり時間をかけてしまうと、飯山や根知を越えて、最上勢が信濃へ入って来かねないな。そうなると、信濃で泥仕合になってしまう。それは避けたい。指示を大幅に超えてしまうが、一気に真田家を併呑してしまおう。月と花は父上の軍勢を踏みつぶさせろ。海津の直勝殿には早馬を出し、上田を囲ませよう。信濃和田城は、わし自ら兵を率いて奪い取る。
鈴木重則「さすがに、徳川勢が後方から後押ししてくれると、何かを気にする必要も無く、戦が進みます」
鈴木忠重(右近)「ただ、殿は徳川家では一城主の扱いに戻されてしまいました。城を取っても切り取り次第とはなりませぬが……」
まあ、新しい職場だからな。信用を積み重ねて、軍団長に任命してもらうしかない。それまでは、命じられた任務を淡々と進めていこうな。
永井直勝「上田、信濃和田、どちらも我が方が圧倒しております。無理攻めする必要もなさそうですな」
真田慶「おじい様の城を攻める、というのも、なにかこう、やりきれなさを感じますが……」
仕方がない、これも乱世の習いだ。なにも、父上や源次郎を討取れという訳ではない……。
唯一残った根知城へ引き退いた真田家は、徳川勢の包囲により、降伏を余儀なくされました。武田家滅亡から20年、真田も滅亡の時を迎えたのであります。
高梨「とはいえ、信幸様が残っておられるわけで」
河原「これからは徳川家の傘下で、いかに真田家を生き残らせていくか、という取り組みとなってまいりますな」
うむ。早速、次の任務に取り掛かろう。
重則「前田家の魚津城を攻めよ、とのことですが……」
家康様もまた、面倒くさい任務を押し付けてくるな。我が持ち城から魚津に向かうのは、根知を経由するしかないが、うーん、この情勢でどれだけの軍勢を動かしてよいものやら……
右近「慎重に考えるならば、海津は最上・上杉の抑え、小諸は伊達への抑えとし、深志の軍勢で魚津城へ迫るべきかと心得ますが」
そうなあ……さて、どうしたものかなあ。
右近「ところで殿、その……家康様の直臣の方が、お見えになっておられますが……」
ん、どうした? 何の用で来られたのかな?
……。……非常に馴染み深い顔だったが、家康様直臣の使者、か。なんだな、あいつも結構切り替えが早かったようで、良かったわ。うん。しかしゲームシステム上やむを得ないとは言え、この辺りはなんとかならんものなのかな。
1603年の情勢
さて、海津に最上の軍勢約30000が攻め寄せてくる、というハプニングで魚津攻めの時期を逸しておった訳だが……
もちろん、このことあるを想定して海津城の備えは固くしてあったから、特に焦ることはありませず。
高梨「で、只今は無事に魚津攻めの途上にある訳ですな」
河原「ただ、心配なのが、友軍が本多忠勝殿の軍勢一手だけ、ということですな。これで魚津城を攻め取れますか?」
普通にいったら難しいんだが、幸い、敵がこちらの軍勢が弱いとみて、籠城ではなく打って出てきた。これはこちらにとっては非常にありがたい訳でな。
このように、野戦を行う際、智略の差によって発生するという夜襲は、わしが戦う時には結構発生してくれるのよな。こうなると相手は混乱しておるので、楽に兵力を削り取れる。兵のいない城を攻め落とすのはさして困難な話ではなくなる。
さて、あっさりと勝敗がついて一安心だ。しかし、これだけ貢献したとなると、そろそろお沙汰があってもよさそうだが。
右近「殿、浜松からお使者が参られました」
おっ、きたな。これは多分……
うむ、わずかな期間で軍団長となることができた。これで伊達との戦では領地は切り取り次第。城も増やせれば家臣も増やせる。有難き話だ。
永井「義父殿、浜松からは我らに伊達との戦をせよ、と?」
おう、上田城をはじめ、10あまりの城の軍勢を自由に使ってよいとも仰って下された。いよいよ東へ向かって軍勢を進めるぞ。
永井「左様であれば、まずは北へ向かいましょう。実は、上杉領を伊達勢が攻め、春日山と飯山が伊達の手に渡っております。どちらの城も疲弊しておりますゆえ、好機かと心得ますが」
……春日山城に常陸で鳴らした猛将・佐竹義重が頑張っているとは思わなかったな。捕虜にして我が家臣となってくれたのは幸いであったが、えっらい苦労させられたわい。
佐竹義重「わしは“坂東太郎”という敵に回すと厄介な特性を持っておるゆえな。伊豆守殿の家来衆はなかなかのものだが、わしのような真の猛将と戦うにはまだまだ力不足だのう」
人の家臣団を自信満々にディスってくれやがるな、このおっさん。
義重「そう申すな、本当のことだ。この先戦うことになる伊達政宗や最上義光なんかは、わしと互角かそれ以上の能力の持ち主なのだぞ。先々を考え、こやつらと張り合えるような優れた人材を集めることが、肝要となるであろう。浜松へ願い出て、誰ぞ寄騎武将を貰い受けるがよい」
確かにその通り。領土が広がってきたし、このおっさんを含め、何人か軍勢を預けられる武将を家臣に欲しいところだ。となれば候補は……。