東京ボードゲームコレクションに行ってきた。
2016年10月2日、東京で新たなボードゲームイベントがあるとの噂を聞きつけ、早速いつもの2人が出陣した。
天気は晴れ、絶好の散歩日和である――。
与力藩の買掛担当。ゲムマには複数回行ったことがある方。財布の紐が、時々すごく緩くなる悪癖があるとかないとか。
奉行藩の決裁担当。ゲムマはまだまだ初心者です、の方。立ち寄ったブースで丁寧な応対をして貰えると、なんて返答をすれば良いのか、心の中でおろおろしている。
そもそもどういうイベントなのか
奉行で、だな
与力はい。
奉行このイベントはどういう趣旨で開催されておるのか。お主が『ぜひ見に行きましょう!』とか言うので思わずついてきてしまったのだが
与力うーん…。詳しくは公式ホームページ(http://boardgame.co.jp/)をご覧いただくのが早いと思います。
奉行おのれ、説明放棄か……(読む)……ふむふむ、なんとのう、ゲームマーケットとの小規模版というようなイメージで良いのかな。
与力私もそんな感じなのかなあ、と思って、とりあえず今、電車に揺られております。
奉行有り体に申さば、ボードゲームの体験即売会ということ以外、さしてよく分かっておらぬ訳だな。
会場&入場&場内の様子
奉行随分と真新しいビルだ。JR浅草橋駅からは徒歩1分程度と近い。だが、なぜ我々は都営浅草線の駅から若干おっかなびっくり歩いたのかな。
与力そっちの方が移動が楽だと思ったんですよう。
奉行ま、入場券兼カタログを購入する列に並ぼうか。
20人近くの列に並び、数分待って入場。会場内はオシャレな空間が広がっており、空調が結構な勢いで効いていました。結構涼しいかな?と思うような環境。
奉行ゲームマーケットに比べると、大分コンパクトじゃな。
与力そりゃ、向こうは企業、サークル併せて500以上の参加団体ですよ。こちらは約50。規模の差は歴然です。
奉行だが、小さいのには小さいなりの良さがある、と信じたい。で、ゲームの吟味と購入はお主に任せるゆえ、わしは気ままに会場をぶらつくこととしよう。
与力はっ、承りました。……あっ、中古ゲームだ!
奉行やれやれ。聞こえておらんと思うが、買いすぎるなよ。
与力&奉行の率直な感想(*個人の感想です。実感には個人差があります)
(約40分後)
奉行お、キョロキョロしている与力がおる。おぅい、わしはここだ。
与力あ、お奉行。いやあ、回るのは楽しかったけども結構大変でしたよ。
奉行ほう、どんな感じにだ?
与力まあ、そうですね…
◎与力が良かったと感じた点
・ブース数が少ないので回りやすい。
・サークルの人などと会話をしやすい。試遊台が多いので、実際にゲームを試しやすい。
?与力がビミョーだと感じた点
・中古ブースの配置。
与力とりあえず大イベントに成長したゲームマーケットよりも、実際にゲームに触れる機会が多くて良かったです。サークルの人にゲームの内容とか聞くのも楽ですしね。なんといっても、1か所でそこそこ時間を使っても、全部回り切れないとか、焦る必要がない感じですからね。
奉行ゲームマーケットは、狙いのブースを決めて回っていかんと、厳しい規模になっておるからな。
与力なので、このイベントのコンセプト「遊んで買える」が上手くいっていたんじゃないですかね。
奉行逆に、お主も熱心に見ておった中古ブースが気になったのか?
与力みんな掘り出し物を熱心に探すので、結構人が溜まってしまうんですね。そうなると、通路がふさがっちゃうんで、通過したい人が通りづらくなってしまうという弱点があります。隅の方とかで、周囲のスペースに余裕をもって配置して貰った方が、移動が楽になったかな、と。
奉行そこら辺は今後に期待じゃな。ちなみに、中古はなにか良いものに出会えたかな。
与力いえ、スタートダッシュに負けて、特に琴線に触れるものは…
奉行左様か。その辺りの買い物は修羅の道っぽいからな。
〇奉行が良かったと感じた点
・会場が綺麗。規模が手ごろ。
・オシャレなバーがある。
?奉行がビミョーだと感じた点
・イベントスペースと物販ブースの距離。
奉行会場の落ち着く感じはすごくよかった。流石は、隈研吾建築都市設計事務所が基本設計を行い、竹中工務店の技術により、快適かつ現代風デザインと自然環境への配慮の両立を実現したビル内のイベントホールだ。トイレもきれいだぞ。
与力なんですか、その胡散臭い説明口調は。
奉行気にするな。わしはイベントに不慣れゆえ、ゲムマのような規模になってしまうと、どこのブースにどう行けばいいのか途方に暮れてしまうからな。このくらいの規模だと散策気分が味わえて良い。ちとごった返しておったが。
与力なるほど。
奉行あと、『ゲームバーグリュック』さんが出張バーを展開していたのは面白い試みだったと思う。結構多くの人が、飲み物を求めていたように見受けた。
与力朱鷺田先生が監修したクトゥルフビール、ちょっと気になりましたね。
奉行その方、下戸であったろうが。やめておいて正解じゃ。
与力逆にビミョーと感じたのは?
奉行イベントスペースで劇が始まってな。「これは新しい」と感じたので、後ろの方から鑑賞しておったのだが、劇団員の方々のセリフに、各ブースの呼び込みや商品説明、試遊のルールインストの声が被る被る。
与力なんと。
奉行「説明するにゃ!」という正面舞台上のセリフの直後に、横から「このゲームはあれですね、あれをこうしてこんな感じのゲームなんですよ」みたいな説明がナチュラルに入ってきて、期せずして両方の説明が合体してしもうた。
与力なるほど。それは大変でしたね。
奉行かといって、ブースの売り子さんたちは自分たちのゲームをちょっとでも見てもらいたい、売りたい、ということで参加しておるのだから、「イベント中はお静かに!」では本末転倒じゃ。ま、ちと全体のスペースの狭さが裏目に出てしまった感が、無きにしも非ずかな。
与力お奉行がもっと舞台に近い所に陣取ればよかったんじゃないですか?
奉行それも考えたのだが、次第に人も増え、前の方は舞台を夢中で観ている少年少女が幾人もおってな…。それを蹴散らして前の方へ割り込んでいく自信は、わしにはとてもなかった。
与力はぁ、なるほど。
一参加者が、今後勝手に期待してみる展開
奉行東京含む首都圏は、ゲームショップやゲームカフェはいくつもあるが、こうしたイベントとなると、ゲームマーケットに全部集約されている印象がある。そうした中で、数多くの同人ゲームを遊び、買うことができるこうしたイベントが別に立ち上がった、というのは、実に意義のあることではないかな。
与力そうですねえ。ただ、新作ゲームや目新しいゲーム、というのは、正直それほど多くは見かけなかったように思いますが…
奉行まあ、主催のディアシュピールさんがブースで展開していたゲームが、わりと初心者、パーティーゲームよりだと見受けたが、要はそういう初心者・ライト層へゲームを波及させていくイベントとしての色合いが強いと感じる。そのためにゲームの面白さをアピールする演劇であるとか、芸能人ゲーム大会などのイベントが付随していたのではないかな。
与力逆に、マニアにとってはどうです?
奉行中古ゲームの取引の場として活用できるようになるとよいかな。あとは、ゲームマーケットでチェックし切れなかったり、気になっていたけど買うのを見送った、あるいは買い逃した同人ゲームを試せる、二度目の機会の場としても位置付けられようかと思う。
与力なるほど、隙を生じぬ二段構え、ですか。
奉行まあ、いち早く最新ゲームを入手したり、今後のトレンドとなるゲームを探すならゲームマーケット、定評のあるゲームを体験・購入したり、試遊を通してゲーマー同士や製作者との交流したりする機会を得られるのが、このボードゲームコレクション、といったところではないか。なんかまとまりが無く、通り一遍の意見を開陳したにすぎぬような気もするが。
与力いえ、私も大体そんなことを考えておりましたところです。
奉行ではそういう感じで、次回の開催を待とうではないか。
購入してきたもの。
奉行ところで、何か面白そうなゲームは買い過ぎぬ程度に買えたかな。
与力はっ、そこはご安心あれ。
『すしごー』(へムズユニバーサルゲームズ)
『狩歌』(Xaquinel)
『エイジオブクラフト』(サザンクロスゲームズ&トイドロップ)
おまけ
買い物をするともらえる抽選券で楽しめる抽選の景品。さて、何に使ったものでしょう。カルカソンヌ拡張とかに紛れ込ませたりして?
与力と、まあこんな感じです。
奉行祭りごとに弱いおぬしにしては、きちんと節制できたな。
与力お褒めに預かり恐悦至極です。
奉行心残りは?
与力うーん。特に無いですね。強いて言えば、EJIN研究所さんの『ハコオンナ』は試遊してみたかったなあ。
奉行試遊とかイベントとか、もっと体験してみるべきなのだろうな。
与力時間的制約もありますしね。次回を楽しみにしておきましょう。
奉行芸能人ゲーム大会は実際どんなゲームで遊んでみせてくれるのか、見たかったな。
与力私は売り子をしている朱鷺田先生が見れたんで、よかったです。
奉行そういうのもイベントの醍醐味であろうなあ。