エンリョのかたまり(ボードゲームプレイ感想編)

ボードゲーム愛好

『エンリョのかたまり』を遊んでみた

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【登場人物】

奉行藩の決裁担当。飲んだ後のシメといえば?「麺類だなあ……カロリー……」

与力藩の買掛担当。飲んだ後のシメといえば?「パフェですね」

えーと、とりあえず生2つで。

奉行飲んで食べて、楽しく過ごしましょうというな。

与力しかし、そこで場の空気を読んで…いや読まないで?料理の残り1つをモグモグしちゃうのはマイナスになります。

奉行SDGsの観点からすれば正しい行為であろうがよ。

与力しかしこのゲーム的にはダメってことで、そういったものは華麗に他人に押しつけつつ、おいしいごはんと飲みものを楽しみましょう、というのが主眼になります。

奉行ともかく、理解はした。じゃあ、注文とってくれよ。

エンリョのかたまり
美味しそうにならんだメニュー。

まず、料理カードを絵に描かれた料理が多いものから上になるように、1種類ずつ重ねて山札にして置いておきます。次に、おしながきカードをよく見て最初に頼む料理を2種類選び、その山札を取って場に並べます。
ドリンクカードはよく混ぜて別に山札と作り、裏向きにして場に置きます。3枚のオーダーカードは、ラストオーダーが1番下になるよう、表向きで重ねて置いておきます。お品書きカードを見えやすい位置においたらゲーム開始です。最も遠慮深いプレイヤーからスタートします。

じゃ、はじめますよー。

奉行で、どうなっていくのだね、このゲームは。

与力基本、プレイヤーは3つの行動から1つを選択して手番を回していきます。ぶっちゃけると、どれか1枚は必ずカードを手元に取ることになります。

奉行食べたり飲んだり、ということじゃな。

与力そうなりますね。1つずつ解説していきましょうか。

どうする? もうちょい頼む?

①料理を食べる。

与力これは場に出ている料理カードを上から順に取ります。

奉行全部で4枚、この「ZUBU」という数字は?

与力これが失点ですね。ですから、可能な範囲でその数字が小さいカードを手元に引き取って、他人に手番を回したい訳です。

奉行最初の1枚は少しだけ高く、ラスト1枚はエンリョのかたまり…10点か…。

エンリョ渦巻くテーブル。

②ドリンクを飲む。

与力食べたくなければ飲んで場をつなごうぜ、ということで、ドリンクの山札からカードを引いて誤魔化すこともできます。

奉行あー、昔、ホストを追いかけたドキュメンタリーで、トーク技術が未熟なホストが飲みでなんとかしようとした挙句、泥酔してカリスマホストに説教されたりしてたなー。つまり、飲みに逃げるのも危険なんじゃろ?

与力危険だったり危険じゃなかったりしますね。ドリンクは大別して特殊効果+失点付きの「アルコール」と、何もない「ソフトドリンク」があります。

奉行ああ、酒の勢いでなんかなるやつが再現されているのか。

与力ご明察で、料理を他人に食わせたり、プレイ順を変えたり、そんなことが発生します。

奉行てことはあれか、エンリョのかたまりが残っている状態でアルコール引いて「食べちゃいなよ」とかができるんだな。酒の勢いは怖いな!

与力ただですね、アルコールカードを5枚取ってしまったプレイヤーは泥酔状態となり、即座にゲームは打ち切り終了となります。

奉行強制会計か。

与力そして泥酔したプレイヤーには20ZUBUが加算されてしまいます。エンリョ2枚分ですから、アルコール飲み過ぎるのも危険なんですよ。

奉行うええ。じゃあソフトドリンクだと…文字通りお茶を濁せただけな感じだなあ。うーん。

レモンサワー。みんなに食べるよう勧める面倒見のよさ(お節介ともいう)が芽生える。

③料理をオーダーする。

タッチパネル式ではない。

与力料理を追加します。料理は場に3種類まで並べることができるので、減ってきたなあと思ったら、オーダーカードを取って、好きな料理の山札を取って並べてください。

奉行オーダーカードは全部で3枚…いまラストオーダーを取ったのだが、これはまた高ZUBUじゃな?

与力場を〆ようとしちゃう人はやっぱり空気が読めない扱いなのですかね。しかし、ラストオーダーカードは、ゲーム終了の合図でもあるのです。

奉行おおっと、もう帰り支度か?

与力ラストオーダーをした人までぐるりと手番を一回ずつ行ったら、ゲームはそこで終了となり、終了処理を行います。

奉行それをやっている間にアルコールが5枚溜まったら?

与力泥酔の処理優先です。ご注意を。あれ、このままいくと、私、負けますね?

奉行ん? そうだな。おぬし、エンリョのかたまりを2枚も取ってるものな。

与力ということは、このラスト手番でなんとかせねば…テーブルに残っているエンリョのかたまりを強引に奉行に喰わせる効果が必要!アルコールだ!ていっ!

まあ、ラストといえばね。

『エンリョのかたまり』【ここがイカス!】

奉行シンプルにカードを引き取っていくだけなのだが、場札が嫌なら山札を引いてランダム効果に賭けてもいいよ、と。軽いプレイ感じゃね。

与力そうですね。料理の1枚目が動いたとたんに次々と箸をつけていくさまは、なんとも再現性が高いなあと思いました。

奉行ドリンクの山札は場を動かす可能性があるが、これに頼りすぎるとバーストしてしまうというペナルティが用意されているのもよいね。

与力狙ったときほどソフトドリンクが来てしまったりして。

奉行総じて、大人がそれっぽく遊べるようにできている。雰囲気の再現性という点が実に素晴らしいと思うよ。

与力あと、なぜかピザは最後にオーダーしがちですね。

奉行炭水化物はやっぱりそうなるんじゃろうなあ。

そんなに日本酒は飲まんのじゃけども。

『エンリョのかたまり』【ここがちょっと…】

奉行鶏軟骨と枝豆がない。

与力自分の好みですか。

奉行頼まない? あとホッケとキュウリの漬物。

与力ビジュアル的に切り分けがハッキリしているものが選ばれたのだと思いますが…。

奉行ともあれ、まあ大人向けだよね。ゲームシステム的には10歳以上だが、この雰囲気の駆け引き、お酒は二十歳になってから、じゃ。

与力説明書にもそう注意書きが書いてありますね。

奉行あと、ZUBUってなんだ?

与力うーん。競馬で反応が悪い馬、鈍い馬を「ズブい」と表現することがありますが、それを借りてこられたのですかねえ。

奉行それから、ワインだな。

ルネッサーンス(懐)。

奉行説明では「エンリョのかたまりを取らせる」ようなのだが、これは山札的な順番を完全に無視して取らせて良いのか、それともエンリョのかたまりだけが残っている状態ではじめて効果を発揮するのか、分からんかったな。わしらは今回、後者でプレイしたが。

与力ワインってなんかラストの方に飲んでるイメージが有るということで、そういうプレイしましたけどもね。

奉行ま、全体としてプレイしやすいゲームだよ。飲みに行く前、飲んできた後、隙間時間に是非遊んでもらえるといいんではないだろうか。

与力駆け引き+運が相半ばするようなゲームがお好きであれば、ぜひ。

おみくじもらったんですよ。

与力これのなぞとき、結局とけてないです。

奉行ふうん、お主には難しいということか。

与力いや、エンリョして解いてないだけです。ハイ。

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奉行ところで、冒頭の「飲んだ後のシメといえば?」の回答が「パフェ」っておぬし…ホント甘党だな…

与力いいじゃないですか。美味しいですよパフェ。コーンフレークばっかりのやつをザクザク食べるのもオツです。

与力あー、ふつーの飲み屋の適当なパフェっぽい。