鮪づくし(ボードゲームプレイ感想編)

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【登場人物】

与力藩の買掛担当。寿司の〆に食べるネタと言えば?「マグロ……と言いたいところですが、実はイクラです」

奉行藩の決裁担当。寿司の〆に食べるネタと言えば?「気分にもよるが、やはり中トロかのう」

究極の寿司と至高の寿司的な?

奉行寿司バトル……とは、そういうことではないのか?

与力なんか寿司屋の後継者を決めるために、親方が出した課題に二人の職人が挑戦する的なことのようですよ。

奉行なんと。「ミスター〇っ子」の如き戦いにはならぬのか。

与力お互いに長々と寿司を食べた感想を言ったりしてればそうなりますよ、自然と。

鮪づくし
これが全課題メニューだが、作らない場合もある。

ゲーム開始時、まずそれぞれの手元に寿司カードが11枚配られます。両プレイヤーはその中から5枚を選んで手元に伏せ、“仕込み”とします。残りの6枚を手札として持ちます。配られなかった寿司カード2枚のうち、1枚を表にし、そのカードに描かれているメニューを今回の“人気ネタ”とします。これで準備は完了しました。最近寿司を食べた人がスタートプレイヤーの“アニキ”となり、プレイを開始します。

奉行5枚を伏せておく……。ふむ?

与力えっとですね、その5枚と、相手プレイヤーが手番の時に出してくる手札1枚の6枚をあわせて、役が作れると、あがりになって得点を貰える、って寸法なんですね。

奉行ああ、つまりあれか、麻雀で言うところの「聴牌」の形を作っておけ、ということか。

与力そんな感じです。んで、役の基本的な考え方は「2種類の寿司を3枚ずつ」か、「3種類の寿司を2枚ずつ」かのどちらかとなりますよ。

奉行3カードの2ペアか、2ペアの3セットか、ということじゃな。

与力なんだかこんがらがってきますね、その表現だと。で、その時に「寿司が全部トロ」とか「軍艦オンリー」とか、そういう構成になってると、高めの得点がもらえる役になります。

奉行ふむ。安めのあがりから役満まで、いくつかあるということじゃな。

やはり寿司屋は勢いですよ

手番のプレイヤーは、自分の手札から1枚を選び、自分の前に出します。相手プレイヤーはその寿司カードと仕込みの5枚を合わせて役が完成するのであれば、それを宣言します。完成しないようであれば、手番交代となります。

鮪づくし
どんな役があるか、まず把握しておこう。

与力カードを出す時は、「〇〇一丁!」の掛け声とともに、威勢よく出してください。寿司屋なんで。

奉行江戸っ子か。まあやむを得ないな。では……「ツナ軍艦一丁!」

与力……いきなりチェーンの回転寿司的なメニューから来ましたね。

奉行仕方なかろうが。

与力これであがりになるなら「へい、おまち!」、あがれないなら「あいよ!」と掛け声で宣言しなければなりません。「あいよ!」

鮪づくし
奉行「ネギトロ軍艦一丁!」 与力「へい、おまち!」

奉行ふむ、赤身3枚のネギトロ3枚ということは、役は“あがり”の1点じゃな?

与力ええ。ですが今回の人気ネタがネギトロなんで、ネギトロ1枚につき、1点が追加されますね。

奉行うっ、そうか。人気ネタというのは、「ドラ」ということか。

与力ですね。あと、アニキの時にあがれると、1点貰えます。親があがると点が高いってのと同じですね。

奉行なるほどなあ。

鮪づくし
人気ネタは意外と重要。

どちらかがあがるか、どちらも役が完成しなかったら、スタートプレイヤーを交代します。両プレイヤーが2回ずつスタートプレイヤーを行ったら、得点を計算し、点数の高い方が勝者となります。

鮪づくし
二人の勝負は与力が圧倒し、後継者の地位を射止めました。

『鮪づくし』【ここがイカス!】

奉行分かりやすい。確かに、麻雀なりポーカーなりやったことがある人ならば、すぐに理解できような。

与力そうですね。システムとしては、カードを3×2か、2×3かで集める、というだけですから。

奉行集め方によって得点は変わるが、それとて説明書なりお品書きカードなりを見れば、把握するのにそう時間はかかるまい。

与力寿司の種類でまとめればいい訳ですから、イメージもしやすいですね。面白い。

奉行よくまあ麻雀の要素をここまでコンパクトに2人用に圧縮されたなぁ。威勢の良い掛け声とか、"仕込み""人気ネタ"といった寿司的表現に落とし込んでいるのも見事。

与力手軽なのも嬉しいですね。プレイ時間も公称20分という通り、短時間でした。

奉行個人的には掛け声がミソだったかな。掛け声のやりとりがあると、なんだかゲームがテンポよく進む感じがしたぞ。

『鮪づくし』【ここはちょっと……】

奉行まあなんだ、テンパイの状態で相手がアタリ牌を切ってくるか待つ、という塩梅なので、相手の手札とかあんまり考えていないと一瞬でロン、みたいなことになる。

与力ええ。一手目で終わったラウンドもありましたね。

奉行なので、実はゲーム中に最も長かったのは、カードを配るためにシャッフルしていた時間かもしれん。

与力きちんとカードが混ざっていないと、ちょっと困るゲームではありますからね。

奉行麻雀の一番ドキドキする状況を切り取ったゲームであろうし、そこの駆け引きを面白がる、というゲームだと思うのじゃが、勝敗の決まり方を「スピーディ」と捉えるか「あっけない」と捉えるかは、遊ぶ人次第かもな。

与力私はかなり好きですけどね、考えた挙句に一発目でおしゃかにされてしまう感覚。

奉行それから麻雀らしく「自分が既に手札から出したカードと同じ種類のカードではあがれない」というフリテンでロン不可というルールが有るのだが、これを回避するために、最初に配られたカードから苦心して仕込みを作り、結果手札が怪しくなって相手のアタリを切ってしまう……てなことが起きはせなんだか。

与力一回、やらかしかけました。あと、天和があればいいなあ……と思ったことも有りましたね。いきなりいい手がそろっている場合、崩したくはないですよねえ。

奉行気持ちは分かる。が、ゲームセンターのトラウマがよみがえってくるので、天和はナシだ。

鮪づくし
マグロがずっと食べられますように……

奉行ところでマグロを釣るゲームってのは出ないものか。一本釣り漁師になって一攫千金を狙う、とかみたいな。年末年始によく特番もあることだし、人気が出そうではないか?

与力カジキ釣りのゲームがありますから、それやって満足しといてください。