ザ・マインド(ボードゲームプレイ感想編)

ボードゲーム愛好

『ザ・マインド』を遊んでみた

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ザ・マインド 開封編
【登場人物】

奉行藩の決裁担当。集中する方法といえば?「とりあえず一度、厠に行くかな」

与力藩の買掛担当。集中する方法といえば?「つきなみですが、コーヒーを飲みます」

超能力が開発できる、のかもしれない

奉行ううむ。見た目によく分からんゲームだが、面白いと噂なのであろう?

与力面白い……かどうかは、これから確かめる訳ですが、実は、よくこれがゲームになったな、という印象です。とにかく、遊んでみましょうか。

ゲーム開始時、プレイ人数に応じてLv1からLv12までのレベルカードを何枚使用するか、決定します。今回は2人なので、12枚すべてを使用しました。続いて、決められた初期ヒットポイントと手裏剣を場に置きます。数字カードは全てよく混ぜて山札にします。そしてLv1からのスタートなので、プレイヤーに手札を1枚ずつ配ります。

ザ・マインド
こんな感じにシンプルに始まります。

奉行で、数字カードが手元にきたが、これをどうすればいいんだ?

与力このカードを協力して“昇順”、つまり小さい数字から大きい数字に並ぶように、場の真ん中に出していくんですね。この時、順番とかは関係ないです。

奉行ん? そこ、きちんと説明してくれたまえよ。

与力つまりですね、「自分の数字を出すタイミングかな?」と思ったときに、出してください。プレイ順とかは無いです。

奉行……感覚だな。

与力そうですね、感覚しかなさそうですよね。

プレイヤーは自分の手札を出すタイミングだろう、というところで、場にカードを出していきます。全てのカードを昇順に並べきれればレベルクリア。どこかで失敗した場合には、ヒットポイントが1減り、0になったら敗北です。

奉行つまり、それをレベル12までクリアして、はじめて勝利できると、そういう寸法だな?

与力ですね。で、ゲーム中は一切の意思疎通は禁止です。相談はもちろん、ジェスチャーや顔芸などもダメです。全ての感情を抑圧して挑んでください。

奉行クリスチャン・ベールに助けてもらいたいような、過酷な環境だな。

与力それでは始めましょう。まず、精神を統一し、集中してください。自分が集中できたと思った時、手のひらを下に向けたまま、片手をスッとテーブルに置きましょう。これが集中フェイズです。

奉行はたから見られたら怪しげなサバトとかに見えんか?

与力分かりませんが、ともかく全員が集中出来たら、ゲームスタートです。では…………(スッ)

奉行お、おう………………(スッ)

与力……。

奉行……。(やや挙動不審にカードを出す)

与力……。(視線は机に固定したままカードを出す)

ザ・マインド
ゲームスタート、クリア。

奉行なるほど、こんなゲームとは。さすがに手札1枚なら大丈夫だったが。

与力OK、では次のレベルへ進みますよ。今度は2枚ずつ配ります。

奉行うげぇ。レベルは12まで有る、ということは、最後は12枚の手札かあ、こりゃあ厳しいなあ。集中集中!

ザ・マインド
レベル2、クリア。

このレベル2のように、クリアすることにより、追加のヒットポイントや手裏剣などのボーナスが得られるレベルもあります。どちらが手に入るかはレベルカードに表記されているので、それに従いましょう。

ザ・マインド
レベル3、クリア。

奉行81と89のところはビビったな。

与力数字が詰まると怖いですねえ。

失敗したとき、集中したいとき、判断がつかないとき

ザ・マインド
レベル4、クリア。続いてレベル5も。

奉行ううう、38が出た直後に39を出してくるとは思わなかったぞ!

与力お奉行、38の次に42をすかさず出そうとした時、私が咄嗟に滑り込ませたせいで、すんごい前のめりになってましたもんね。

ザ・マインド
レベル6、クリアだが……

奉行しくじったな。48を持っておったか。

与力「出されたカードよりも数字が小さいカードが手札にある」場合、「ストップ」を宣言してください。その後、そのカードを捨てます。

奉行この場合、49をわしが出してしまったので、お主が48を捨てる、ということだな。

与力そしてヒットポイントカードが1枚減ります。なんとか頑張っていきましょう。また集中出来たら再開しますよ……。

なお、ゲーム中にもう一度集中したいと思ったプレイヤーは、いつでも「ストップ」を宣言して全員に集中フェイズの提案を行えます。

与力心の動きを抑えることが肝心です。

奉行こりゃ精神修養だな。もう。

ザ・マインド
レベル7、クリア

奉行そろそろ辛くなってきたな、流石に手札が多すぎて判断できないし……。

与力苦しい時には「手裏剣カード」の使用を提案してみましょう。

ゲーム中、手裏剣カードを使いたいプレイヤーは、そっと手を挙げます。これが手裏剣使用の提案です。提案に同意するプレイヤーは、同じく手を挙げます。全員が手を挙げたらゲームをいったんストップし、各プレイヤーは手札の中から最も小さい数字のカードを1枚選び、捨てます。その後、集中してからゲームを再開します。

奉行なるほど、全員の1番小さい数字が分かるから、なんとなく目安にはなる可能性もある、ということか。

与力手裏剣強いですね。

奉行さすがは忍者の最後から二番目の武器じゃな。では。……。(スッ)

与力……。(スッ)

奉行……。

与力……。

奉行……。(さっ)

与力……。(ささっ)

奉行……。(さっさっさっ)

与力………。

奉行………。

与力………。

奉行………。(片手をあげる)

与力………。(片手をあげる)

奉行…。(一番小さいカードを出す)

与力…。(一番小さいカードを出す)

奉行……。(ささっ)

与力……。(さっ)

奉行……。

与力……。

奉行……。

与力……。(ささっ)

奉行……。(さっ)

与力……。(さっ)

ザ・マインド
レベル8、クリア。

与力ふうー。どうにか出ましたね。

奉行いやあ、きついきついきつい! いったん休憩にさせてくれ!

与力これだけ集中し続けるのは、なかなか無い体験です。

『ザ・マインド』【ここがイカス!】

奉行正直、何をどうするゲームなのか、説明を聞いただけではよく分からんかったが、始めてみると大変面白い。

与力なんでだか、どんどん夢中になりますよね。

奉行呼吸を合わせていく感じ、合っていく感じが楽しくなるのかな。クリアしてレベルが上がっていくごとに、なんとなく、お主の手札や考えが見通せるようになった……気がする。

与力気がする、ですか?

奉行そりゃわしは超能力者ではないから、そんな気がしてるだけだ。だが何となく見えてくるんだよ。「ここで手を止めるということは、恐らく……」みたいな。お主とは付き合いも長いしな。

与力プレイヤー同士の親交の深さが、結構モノを言ってくるかもしれませんね。

奉行手裏剣もお助けアイテムとしては中々面白いし、無茶なことを要求されていると思ったが、遊んでみれば人間意外と色々やれるものだ、ということが分かったよ。

与力人間賛歌ですな。

奉行ゲームの感想とは言えないかもしれんが、これ、他人のプレイ風景を見たい気がする。二人ペア同士で八組が出場するトーナメント番組とか。

与力ちょっと昔のテレビ番組っぽいですね。「前回王者」とか「驚異のシンクロ率100%ペア」「テレパシー兄弟」とか妙な肩書きがつきそうな。

奉行インターネットテレビ局とかでやってくれたら、ずっと見るんだがなあ。あるいは、会社の部課ごとにペア出しての社内対抗戦。社外でもいいか。

与力負けた時に揉めません?

『ザ・マインド』【ここはちょっと……】

奉行正直、一番最初に感じた「これはゲームなのか」という疑問はまだある。個人的には面白いんだが……。

与力ルールは有って無きが如し、ですからね。

奉行正確には、精神修養の一環な気もする。ある意味で修行。

与力スピリチュアルな部分で仲間とつながれるかどうかを試す……?

奉行お寺の修行とかにいいかもしれない。ともかくそんな訳で、駆け引きとか考えるポイントとかが明確に有るようなゲームかというと、そうではない。場の雰囲気と流れをどうやってつかむか、みたいな話の進行だからな。

与力となると、なんとなく好き嫌いは分かれそうですね。

奉行だが、好きな人は超ハマるであろう、と思う。なにより、ぜひ一度体験して置いて損は無いゲームだ。この感覚はちょっと他には無いと思うよ。

ザ・マインド
結局レベル9で撃沈。

与力『マインドシーカー』のボードゲーム版なんですかね、これ。

奉行あのファミコンソフトをやって、実際に超能力に目覚めた人はおるのかのう。