信長の野望 創造・戦国立志伝 テキストリプレイ 上級:大友義鎮が地上に楽園を築くまで Part.15

信長の話をすると信長が現れる

オダと申す殿は、この国の常識にとらわれない、とても革新的な人物であることは、総長様のお話しで記憶しておりました。その彼と、私がいま同行しているオオトモが、とうとう戦いをはじめました。私はたずねました。「オダというのは、どういう人だとお考えですか?」オオトモは答えました。「彼は、きっと今までの敵とは違うでしょう。それでも、彼は私ではありません」。彼の自信は、いまや全能の神といえども動かすことの困難な、あたかもピレネーの山々のように揺るぎないものとなっているようでした……。
(ある宣教師の手紙)
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勝端城 ―1568年から1569年の戦略―

さて、皆さんお疲れさま。いまや大友家は広い範囲でパラレルに戦いを展開しているから、各戦線のインフォメーションを集約して、必要な所に即効性のある手を打っていくことが、重要になってくる。ここから、今この席にいる我々首脳部の判断責任は大きいよ。しっかり頑張っていこう。

角隈石宗「御側に居りました者ども、多くが要衝へ派遣されましたゆえに、ただいまは我ら三名しかおりませぬが、それでは、戦況の整理を始めるといたしましょうか」
甲斐親直「さようですな。各戦線の状況でございますが……」

一、島津義弘らの直属軍主力は、丹波の八上城で六角勢、織田勢と合戦中。

信長の野望・創造 戦国立志伝
島津義弘「ここを抜ければ京は目前。歳久、突入するぞ!」
島津歳久「無理」
(信長の野望・創造 戦国立志伝)

龍造寺隆信「六角は敵ではないと思うんだが、報告によると、真向いの籾井城に、やたら織田の軍勢が集中しているようなんだな。こちらも万が一に備えて、高橋紹運、長宗我部元親、平岡房実も送り込んでみてるがよ……」
角隈「まだ播磨の平定が十分ではございませぬゆえに、どうしても道の整備が間に合わず、進軍に時間がかっております。織田の動きは不安にございますな」
甲斐「しかし、六角と申さば、伊賀の大名にございましょう。遠路はるばるご苦労な……」
龍造寺「同盟関係にある浅井の領土を通って、若狭・丹後を周ってきてるみたいだぜ。まあ、もしかすると、実は織田と超仲良し、ってのも有るのかもしれねぇけどよ」

ふむん、大体分かった。では、丹波のマジョリティを確定するためにも、播磨の攻略はASAPで進めないといかんようね。その辺は?

龍造寺「その辺に手ぬかりはねぇよ。実はな……」

一、播磨の要衝・姫路城を、鍋島直茂以下の軍勢が攻囲中

龍造寺「島津とは別動隊が組めそうだったんで、鍋島と相談して、姫路を狙わせてみた。将兵共に質の確保に多少苦労はしたが、小大名ども相手ならいけると思うぜ」
甲斐「鍋島殿からは『ばっちりコミットするんでよろしく!』という、よう分からぬ書状も参っておりましたが……」

鍋ちゃんなら安心して委任できるから、まあ大丈夫だろう。今頃もう城を落としてるかもな。ただ、調子に乗らないといいんだけども。そこだけは心配。あとは……

角隈「おそらく、ここが最も気掛かりかと存じますが……」

一、立花軍団は紀伊半島への上陸に失敗し、現在軍団再建中。

角隈「立花家の本貫地である九州から前線まであまりに距離が長く、土佐、讃岐、阿波の各国の領地の内政も不十分でございますゆえ、兵の供給がままならぬようです。しばしば小勢で渡海を図ろうとしれおられますが……」

それはストップでFAだな。立花軍団には、前線に大きな拠点をいくつか与えないと、持続力が維持できないか……。とりあえず、「八上城は死守」「姫路を足掛かりに播磨の平定をプライオリティ高め」「立花軍団再建、様子見」「備前、備中の内政はなるはやで」と、各城に指示出しといて。じゃ、よろしく!

甲斐「ははっ」
角隈「……毎度ながら、御屋形様のご命令そのままでは、意味が通じぬものもおると存ずるが……」
龍造寺「大丈夫だろ、俺だって半分は分かってねぇけど、何となく分かるぜ」
角隈「それもまた別の不安を感じますな」

―播磨・姫路城―

信長の野望・創造 戦国立志伝
長宗我部親吉「もはや手向かいは無用、城は我らが頂戴する!」
(信長の野望・創造 戦国立志伝)

鍋島直茂「ほい、諸君おつかれさん。さて、我々の働きでベネフィットを得る部署には、感謝してもらいたいもんだね」
長宗我部親吉「申されることがよう分かりませぬが……」
鍋島「ん? まあ、何となくフィーリングで受け止めてよ」

―勝端城―

角隈「御屋形様! 姫路城を立花様にお与えになられたとは、誠にござりますか?」

おう、石宗。ほんとだよ。道雪も若干手詰まり感を感じてるみたいでさあ。あくまで紀伊半島を狙わせる方針に変化はないんだけども、そこに軍勢を送るための城で、与えられる場所が姫路くらいしかなかったんだよね。というわけで、あげた。そしたら、よほど道雪が来たのが怖かったのか、別所と赤松がほぼ同時に従属してきた。道雪のハレーションも中々だよね。ハハハ。

角隈「しかし今後、播磨から東へ押していくことを考えますと……」

うーん、たぶんそれは無理なんよ。播磨から東直通しようとすると、本願寺領の摂津に引っかかるんだよね。連中、有岡城と石山本願寺しか持ってないんだが、その二城だけで50,000以上の兵を持ってる。落そうとすると、現状こちらもフルコミットしないと無理。だから、そこは監視に留めて、我々の本隊は播磨の北側から日本海側へ抜けて、丹後・若狭を目指す予定さ。

角隈「若狭、越前から琵琶湖沿いに南下を?」

そうさね。淡路を経由して本願寺真正面への敵前上陸を考えて、鍋ちゃんたちと「ネプチューン作戦」を練ってみたけど、ちょっと成算が立たなかった。

角隈「ね、ねぷ……?」

気にしなさんな、流石に時代が私に追いついてきてなさすぎる作戦だったから、やらないよ。とにかく、私の直属軍は全力で日本海へ抜ける。と、その前に……

信長の野望・創造 戦国立志伝
また養女が増えたので(別所の姫)
(信長の野望・創造 戦国立志伝)
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島津歳久を一門衆に。
(信長の野望・創造 戦国立志伝)

義弘「歳久、良かったな、おめでとう!」
歳久「ありがとう、でもホントに喜んでいいのかね?」
義弘「なんで?」
歳久「いや、義理とはいえ息子だろ? 円満な家庭のために、お父さんの機嫌がよくなることとこれから色々してかなきゃいけないじゃない、息子としてはさ。早速なんか差し上げた方がいいかな、酒とか」
義弘「ほんとに?」
歳久「だめかな?」

信長の野望・創造 戦国立志伝
と、思ったら実の娘が成人。彼女は……
(信長の野望・創造 戦国立志伝)
信長の野望・創造 戦国立志伝
この人に嫁いでもらおう。
(信長の野望・創造 戦国立志伝)

高橋紹運「御屋形様の義子となり、拙者は身も心も大友家と一心同体となり申した。もはや拙者が大友家、大友家が拙者。我に敵対する者は、誓って完全撃滅してくれよう!」
長宗我部元親「あいつ、ますます暑苦しくなったな。御屋形様も人選間違ったんじゃないかね」

―丹波・八上城―

鍋島「お疲れさまでーす。播磨から交替に来ましたよー。備中方面の軍勢は直帰で結構でーす」
歳久「よう、お疲れ。実は六角とついでに織田がしつこくてさ。なかなか兵を引けないんだよね」
紹運「じれったい……。ここは一気に打って出て、完全撃滅すべきでは……」
元親「うかつに戦えるわけが無かろう。今、我々が兵を損耗したら、すぐに増援は来ないんだから……」
鍋島「うーん、困りましたね。ペンディングして全員撤収、って訳にも行かないし」
歳久「ああ、でも織田がなんで必死になってここに兵を集めてるのか、それは突き止めたよ。実はこないだ籾井城の織田勢が、黒井城の方に仕掛けてきたんだけどさ」

信長の野望・創造 戦国立志伝
その軍勢の中に、金塗りの唐傘を見たんだよね。
(信長の野望・創造 戦国立志伝)

歳久「あの竿の先についてた金ピカの、あれ、信長の馬印ってやつだと思うんだ」
鍋島「てことは、信長本人が、籾井城にいた、ということか」
紹運「となれば、ここで勝利すれば、一挙に織田を完全撃滅できるのでは!?」
鍋島「無理言いなさんなって。信長って人は一種のモンスターよ。よほど慎重に戦わないと、勝てるとは思えないね……ん、なに? あ、御屋形様からメール? どれどれ……」
元親「ところで信長の馬印、遠目に見てどうだった?」
歳久「もうとにかくド派手。好きでやってんだろうけど、俺の趣味じゃないな」
元親「そうか、わしは上方の軍勢らしくて、感心したがな。きっと馬の鞍や甲冑も、そのように光り輝いておるのではないか?」
歳久「全部金ピカ? 俺はごめんだね。ムリ。眩しくって落ち着かない」
鍋島「……これはさすが御屋形様、ってとこだなあ。戦局が動きますわ。歳久殿、元親殿、紹運殿は出陣の支度をよろしくー」
歳久「うん?」

信長の野望・創造 戦国立志伝
但馬・因幡の山名家が降ったんだよね。たぶん、丹波にずっといる軍勢にびびって。
(信長の野望・創造 戦国立志伝)
信長の野望・創造 戦国立志伝
という訳で、チャンス到来。私みずから、北上して丹後・若狭へ出陣しまーす。
(信長の野望・創造 戦国立志伝)

義弘「家久、後方を警戒しろ。御屋形様の周辺は俺が見てる」
島津家久「了解、兄上。今のところ危険と思われる敵は北方にいる六角だけだ」
歳久「そいつらは任せとけ! よし、お前ら手を挙げろ、俺は島津歳久だ!」

ふふふ、戦場の島津兄弟は実に頼りになるね。さて、山名の領地は、日本海側から押していくうえでとても大切な後方拠点になる。まだ新しい職場に慣れていない人たちは城井谷に行ってもらって、有望な人は、早々に戦力化していきたいとこだが……

甲斐「こちらが山名家の分限帳にござります」

ふむ……ほっほう。いい人材がいたじゃない。嬉しいなあ。