『パンデミック:クトゥルフの呼び声(原題:PANDEMIC REIGN OF CTHULHU)』を開けてみた
「たとえ、狂気の瀬戸際にあっても、あなたこそが人類の最後の希望なのだ!」
(パッケージ裏より)
プレイ人数:2-4人
プレイ時間:40分
対象年齢:14歳以上
パンデミック×クトゥルフ
協力ゲームの名作『パンデミック』シリーズの新作として現れた、この『パンデミック:クトゥルフの呼び声』です。拡張セットではなく、テーマをグレートオールドワンとの戦い、つまりクトゥルフに置き換えるというもの。果てしなく拡大し続ける病原菌との闘いを再現したシステムが、果たしてクトゥルー神話の世界を表現するために、どのように変化しているのか?
ゲームとしての『パンデミック』、物語としての『クトゥルー神話体系』が大好きな当方としては、これを絶対に見逃す手はありません。もちろん予約開始と同時に即購入決定です。この辺り、クトゥルフかゾンビのゲームならほぼ買ってしまうアメリカンな思考に若干なってきたかな、と思います。はい。
それでは、箱の中身を見てまいりましょう。
御大の前に3人の探索者&1人の狂信者。
おどろおどろしい文言が山のよう…。
探索者とは、つまり『パンデミック』でいうところの“役割”です。
狂信者フィギュアとショゴスフィギュアは、箱では結構な迫力。
ちなみに、箱のサイズはおおよそ30*20*6cmくらい。『パンデミック:新たなる試練』や、その拡張よりは1㎝ちょっとくらい分厚いです。『パンデミックダイスゲーム』と同じですね。
付属品は他に91枚のカード、16枚のちょっと縦長カード、トークン22個、探索者フィギュア7個、ショゴスフィギュア3個、邪教の信徒フィギュア26個、正気度ダイス1個となります。フィギュアの数が結構ありますね。
プレイ前雑感
カードがめくられるたびに、じわじわと増殖していく病原菌キューブの動きが、まるで意志を持っているかのように見えて、何とも言えない気味の悪さを感じ、一方で世界の広さと手札のままならさに歯噛みする焦燥感を覚える。『パンデミック』は今でも保有するゲームの中でトップクラスに面白い、お気に入りのゲームです。
一方で、元々TRPG『Call of Cthulhu』を好んで遊んでいる身としては、恐ろしいながらも魅力的なクトゥルフ神話をテーマにしたボードゲームは、原作世界を再現するテキスト文と、おどろおどろしいアートワークに心躍るものがあり、高確率で興味を惹かれます。
その両方が1つにつまったのが『パンデミック:クトゥルフの呼び声』。とはいえ、『パンデミック』というゲームは、プレイするとドラマチックな熱い展開が多くなりがちですが、一方でプレイヤーの危機感をあおるテキスト文やボードの絵は特になく(そもそも必要性もなく)、多くのクトゥルフ系ゲームとは対極的なポジションに置けるように思います。
それを敢えて合体させたということで、両者の良い点、「協力ゲームとしての絶妙なバランス」と「クトゥルー神話体系の恐怖と絶望感」がどこまで上手く融合しているのか、非常に楽しみにしていました。という訳で、いつも通りの2人プレイを試してみたいと思います。