ネコは上にのる(ボードゲームプレイ感想編)

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ネコは上にのるを遊んでみた

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【登場人物】

与力藩の買掛担当。アニマルプラネットを見て一日暮らせるタイプの動物好き。

奉行藩の決済担当。猫好き。一対一で猫に向かっている時は、とても他人に見せられない表情をするとかしないとか。

場札を上手く重ねたい(自分の前に)

奉行なるほど、これがネコか……良い顔をしておる。実に(ネコチップを眺めながら)。

与力そのネコが移動するのを上手くかわして、他の人よりカードを沢山手に入れるのが、このゲームの目的ですね。お奉行、聞いてます?

ゲーム開始にあたっては、まず24枚のカードをよく切り、各プレイヤーに6枚ずつ配ります。プレイヤーは配られたカードの中から1枚を選んで自分の前に出します。これを場札と呼びます。その後、スタートプレイヤーは自分の場札の上にネコチップを乗せて、準備は完了です。

与力場札は何人プレイでも4枚、十字型に配置されます。今回の場合は2人プレイなので、我々が1枚ずつ置く他に、配らなかったカードの中から2枚置いて、4枚の場札を作ります。

奉行ふむふむ。これで自分の前に置かれている場札が、自分の得点になるカード、ということか?

与力そうですね。そこにカードをどんどん置きたい、ということになります。

ネコは上にのる
準備完了。

ネコは動くものが好き

手番のプレイヤーは、自分の手札からカードを1枚出して場札に重ねることができます。この時、次のルールが適用されます。

①ネコチップが乗っている場札には重ねることができない。

与力ということなんで、実質的にカードを出せる場所は3か所になる、ということですね。

奉行ふむむ。これこそが「ネコがジャマしてくれている状態」という訳か。

②カードを出した後、カードの数字が時計回りに“昇順”あるいは“降順”になっていなければならない。

奉行ふむむ?

与力例えば、さっきの準備の状況ですと、スタートプレイヤーのお奉行から見て、「7」「6」「2」という札が並んでいます。これは時計回りに“降順”(大きい数字→小さい数字)に並んでいます。ですから降順を崩さないように、カードを置けばよい、ということですね。

奉行うーん……つまり、この場合には「7」のところに出すなら「7・8」、「6」のところなら「6から3」、「2」のところなら「2・1」というカードを出せば、OKということか。

与力はい、そうなります。で、カードを置くと、ネコは多分それに興味を持つのでしょう、そのカードの上に移動します。

ネコは上にのる
こうなった。

ネコチップが移動した場札には、次のプレイヤーはカードを出せません。また、カードを置ける3枚の場札の数列が変化するので、カードの出し方を考えなくてはならなくなります。

奉行うーむ。自分の前に置かれたカードが点になる訳だから……例えば、カードは出せるが相手プレイヤーの前の場札には出しとうない、あるいは場札の並びから言ってどうにも出せぬ、という場合にはどうなる?

与力その場合は、パスできますね。パスをすると、ネコは多分その場にいることに飽きるのでしょう。時計回りに1つ隣の場札の上に移動します。

ネコは上にのる
こんな時はどうにもならない。

奉行真ん中に「1」が入っているから両側の数字を変えようがないし、その両側は「6」・「7」という連番。間に割り込める数字が無い。つまり置けぬからパス、ということじゃな。

与力そうですね。まあネコがその場札の上にいなければ、なんとかなったんですが……

なお、狙ってパスをすることで相手の得点を増やさなくてもよくなるかもしれませんが、しかし、それを顧みずにカードを出してしまうというのも、一つの戦法になり得ます。

奉行??? どういうことじゃ?

与力実はですね、誰か1人が自分の手札を置ききると、そこでゲームは終了になるんですよ。

奉行なぬ? 手札は場札を除いて5枚だから、あまりパスばかりしても居られんな。

最後はネコを愛でる権利が欲しい

誰かが手札を置ききったら、そこでゲームは終了です。各自、自分の前の場札の数を数え、1枚1点で得点を計算します。手札を置ききってゲームを終了させたプレイヤーは、ネコチップを受け取ることができ、これを2点として計算します。

ネコは上にのる

奉行わしはこれで5点か?

ネコは上にのる

与力わたしはこれで3点ですね。

といった形で得点計算を行います。

奉行最後はネコを連れてこれると+2枚ということなんじゃな。ふふふ、ネコに好かれておる証拠だしな。

与力はい、ですからカードをまんべんなく場に散らして、ネコチップを受け取って勝利、という手も無くはないんじゃないかな、と思いますね。

奉行想像以上にスピード勝負だぞ、これは。

与力正式ルールでは、参加プレイヤー全員がスタートプレイヤーをやって、各ゲームの得点の合計点が一番多かった人が真の勝者となる、ということだそうです。

奉行なんと。では早速、もう一勝負と行こうではないか。

何度か勝負を試みた結果、ネコに執着しすぎるためか手札を出すことができない場面も多い奉行に対し、ひょいひょいと進めて最終的にネコを愛でる与力に軍配が上がりました。

『ネコは上にのる』【ここがイカス!】

奉行ネコのイラストが実によい。本当にいいぞ、これは。

与力やっぱりまずはそこからですか。

奉行ネコって可愛いだけではなく、色々な表情をするものだ。これらは実に味わい深いイラストぞ。

与力ゲームシステムの方はどうですか。

奉行思いのほか、考えさせられるし、個人的には今までにないプレイ感だと思ったぞ。ルール自体はそう面倒なものではなかったが、自分が場札をどこに置くかによって、どこの3か所がオープンになるのか、それで相手が有利になるか、あるいは自分の次の手番の時に手札を置きやすくなるか、考え始めたら頭がこんがらがってきたわ。ナリは可愛くて小さいが、頭をひねるゲームだと思うぞ。

与力ガチガチに行くとそんな感じなんですかね。私はわりと感性で手札を出してしまいましたが……

奉行うむ。ゆるふわ系ということもあるし、ふわっとプレイするのも面白いだろう。そうそう、「プレイ中はネコが邪魔でおけない」だったのに、「終わった後はネコに来てほしい」という変化が面白いな。テーマをよく現わしていると感じるぞ。

与力ネコを上手に手懐ける感じですね。あ、私的にはネコチップの手触りが好きですね。えらくすべすべして肌になじむ。

奉行ああ、分かる。サイズも持ちやすいし見やすい、いい大きさだ。邪魔をされても無下にはできんし、離れていく時は「待って」と思わざるを得ない。

『ネコは上にのる』【ここはちょっと…】

奉行別にここはちょっと、という訳ではないんだが、このゲーム、恐らくは4人プレイが一番白熱するのではないかな。全ての場札が誰かの得点になるものだし、かつ、24枚のカードが全てゲームに登場するから、相手の手を推測することもかなり可能になってくるだろう。

与力そうなると、ますますガチガチになってきますね。

奉行論理的思考能力、というわしもお主も余り持ち合わせぬ能力が問われてくるであろうからな。今回、わしはそれで猫を逃した気がする……。だが、そういうのが好きな人にはたまらん感じになるのでは?

与力我々は2人プレイでしたが……

奉行2人の場合にはカードを半分しか使わんし、誰の得点にもならん場が2か所もあるからな。割とホイホイとカードを出して、手札出し切りネコチップ獲得狙いのゆるい感じで行けたわけだ。しかし4人の場合にはそこまで気軽にやると勝てん、かもしらん。まあ、手札を早く無くす、という要素を思いっきり楽しんでいくなら、2人プレイが一番楽なんではないか。

与力うーん。これはやはり4人プレイを体験しておかないといけませんかね。

奉行最近どのゲームでもそういう感想が多くなってしまって申し訳ないが、出来るだけ機会を設けてプレイしていきたい所存にござる。ご寛恕頂きたい。

ネコは上にのる
基本、ネコは自分勝手なものです。

与力んで、新聞とかキーボードの上にネコが乗ってくるのって、そもそもなんでなんですか?

奉行可愛いから何でもよいであろう。深く考えるな。

与力ネコバカだなあ。

奉行ま、一般的には「かまってアピール」の一つと思われる。こやつら、そっぽを向きながら尻をくっつけて座るという、悶絶するような愛情表現をする生き物だからな。それからな。

与力まだ続くんですか……?