『サメマゲドン 解き放たれた融合ザメ』を遊んでみた
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奉行藩の決裁担当。好きなサメといえば?「ジンベエザメが泳ぐ姿はまた見に行きたいなあ」
与力藩の買掛担当。好きなサメといえば?「シュモクザメ(ハンマーヘッドシャーク)の形状は好きなんですが、群れを見ると恐怖を感じます…」
映画『ジョーズ』で結構ビビった
奉行個人的な感覚なんだが、B級映画鑑賞って、時間を無駄にしたな~感が強いと思っちゃうんだよね。
与力人によりますよ? 私はだいたいなんでも楽しめますけど。
奉行そうそう、B級大好きって人もいるよね。お主は『沈黙の断崖』とか観て喜べる人間だからさあ。
与力あれは名作ですよ。B級というのは『沈黙の脱獄』辺りからですから。
奉行この流れ、今日はセガールのゲームなのか?
与力いえ、サメ映画のゲームです。
奉行まあ、大体似たようなものか…。
与力セガールもサメも、出しとけばいいと思ってんだろ、みたいなところがですかね。
ゲームの準備を行います。置き場所カードを場に並べます。しっぽカードをよく混ぜ、他のカードと一緒にせず山にしておきます。ダブルヘッドカードは各プレイヤーに1枚ずつ配ります。余ったら使わないので箱に戻します。山札カードをよくまぜて山を作ります。
そのあと、山札カードから5枚ずつプレイヤーに配って最初の手札としますが、5枚は全てサメカード(頭か胴体)でなければなりません。違うカードは山札に戻し、5枚のサメカードが揃うようにします。これで準備完了です。
奉行カードの組み合わせ、だよな。
与力カードの組み合わせ、ですね。
人を襲うサメは少ないというけれど
与力で、我々プレイヤーは映画監督でして、映画祭に向けた作品を撮影にしにメキシコに来たら、トラブルで全部失ってしまったと。
奉行こわいな、さすがメキシコ。
与力で、地元の映画会社が助けの手を差し伸べてくれたんですが、使えるのは過去撮影したサメ映画のセットだけ、これで革新的な映画を撮影して映画祭に出展しよう、という。
奉行前向きというか、野心的というかな監督だったんだな、わしら。
与力それでざっくりいうと、「革新的なサメが登場する映画を沢山作れた人が勝利」だと思っていてください。
奉行革新的なサメってなんだよ。
プレイヤーは自分の手番になったとき、4つのアクションの組み合わせから1つを選んで実行します。
- カードを引く(3回)
- カードを引く(2回) サメカードを出す(1回)
- カードを引く(1回) サメカードを出す(2回)
- サメマゲドン発動
奉行カードを引く、出すの組み合わせなんじゃな。カードを3枚出すことはできないことだけ、覚えておかんといかんか…。
与力サメマゲドンというのは、映画撮影だと思ってください。ここで得点を取れるか取れないかが決まります。
サメはドキュメンタリーも豊富です
与力それでは、アクションを1つずつ見てみましょうか。
奉行おう、よろしく頼むぞ。
①カードを引く
このアクションでは、山札からカードを1枚引いて手札に加えます。このとき、エネミーカードを引いたら、同じ色の置き場所カードに裏向きにして並べ、サメカードが出るまで山札から引き直しになります。
奉行ふむ、それだけか?
与力それだけです。気を付けたいのは、エネミーカードが1枚の置き場所カードに4枚溜まってしまった時の処理ですね。その状態を「沈没状態」と呼びます。
奉行沈没するとどうなる?
与力4枚目のカードを出したプレイヤーの所に、並んでいるエネミーカードごと置き場所カードが移動します。それで、そのプレイヤーの次の手番が終わった後に、エネミーカードを全て捨てて、置き場所カードを場に戻す、という処理をします。
奉行なにかね、撮影要素を詰め込み過ぎたからやり直し、的なことなのかね。
与力そうかもしれません。
②サメカードを出す
このアクションでは、手札からサメカードの頭か胴体を出し、自分のサメを作ります。
奉行ある種、ここがメインということであろうか。
与力そうですね。基本的にはまず頭カードを出します。そうしたらしっぽカードを山札から引いてくっつけて、基本のサメが完成します。
奉行“コマンドシャーク”ってなあ。この色はなんだ?
与力そのサメがどの場所に現れるか、つまりどの色の置き場所カードのエネミーと戦えるか、ということですね。この場合は緑なので、陸に出現するサメだってことになります。
奉行サメの属性というわけか。なるほどな。
基本のサメが完成している場合、胴体カードが出せます。胴体は頭としっぽの間に並べていきます。
奉行どうすんだ、このサメ。胴体は何枚でもいいのね?
与力そうですね。胴体は何枚つなげてもよいので、納得いくサメができあがるまで頑張ったり、粗製乱造したりするといいと思いますね。
③サメマゲドン発動
サメマゲドンは、置き場所カードのうちどれか1つに置かれたエネミーと、作成したサメがバトルを繰り広げます。
奉行うわあ、B級。
与力絵面の感想は兎も角として、サメマゲドンを起こすプレイヤーは、まず「陸」「海」「空」どの置き場所カードのエネミーと戦うか、宣言します。
奉行なるほど、3種類じゃな。
与力で、宣言した属性のサメを持っているプレイヤーは、全員サメマゲドンに参加することになります。
奉行おお、強制参加か。『ソクラテスラ』的なアレじゃな。
与力まず各自サメカードの数字を合計して攻撃力を出し、最も大きい攻撃力のサメがプレイヤー代表になります。今回のコマンドなんたらシャークの場合には、7ですね。
奉行お主、自分の産み出したサメの名前ぐらいちゃんと呼んでやれよ。
与力長いんですもの。で、プレイヤー代表のサメの攻撃力と、次はエネミーカードを表にしてその数字の合計、攻撃力とを比べます。これでサメが大きければ、プレイヤーの勝利になります。勝利したサメのプレイヤーは、エネミーカードを得点として獲得できます。そして、参加したサメは全て捨て札となります。
奉行ふむふむ、数字比べね。
与力エネミーの攻撃力がプレイヤーのサメを上回っていた場合は、エネミーの勝利ですので、プレイヤーは得点を得られません。そして参加したサメは全て捨て札です。
奉行サメ全滅か。撮影やり直しってとこになるかな。
与力また、エネミーの攻撃力を上回る最高攻撃力のサメが2体以上いた場合には、エネミーカードを裏返しに戻します。サメはそのまま残ります。
奉行引き分けか。もっとインパクトのあるサメを作ってこい、ということじゃな。
与力なお、いずれの場合にもしっぽカードのみ山札に戻ります。しっぽが枯渇することはない、という仕掛けですね。
釣りでサメがかかったらパニックになると思います
与力あと特殊カードで「いきなりサメマゲドン」というのが山札に混ざってまして。これは引いたら即座にサメマゲドンが発動する、というイベントですね。
奉行この最初に配られたのは…攻撃力が2倍になるのか、これを頭に付けると。
与力そうですね。カードを出す時に、サメカード同様、これを作っているサメの頭に重ねると、攻撃力2倍です。どこを使いどころと見るか、ですね。全員均等に配られているので。
奉行うーん、どこまでサメを強くするか、だよなあ。なんかこう、セリの相場観みたいなのがどうなのか…難しいなあ。
以上の手順を繰り返し、山札が無くなったらゲーム終了です。獲得したエネミーカードの数字の合計が最も大きいプレイヤーが勝者となります。
さて、2人の勝負の行方は…。
与力サメじゃなくてマグロじゃないですか。
奉行ご期待ください。
与力どこに期待できる要素が?
奉行海と陸の要素はあるけどさ、肝心の属性が空じゃないか。
与力そこはうっかりですよ。B級ですよ。
奉行力が抜けるなあ。
というわけで、こういったゲームにはめっぽう強い与力がダブルスコアで奉行に勝利して、無事映画祭用の映画は完成しました!
奉行映画祭の審査員たちの精神力が試される作品ばかりだったな。
与力途中でなにがどうサメなのか、よく分からなくなりましたね。
奉行何を以てサメと言うか。哲学的だな。
『サメマゲドン』【ここがイカス!】
奉行カードの組み合わせが完成するようになったのはいいね。
与力『ソクラテスラ』の記憶がまだ鮮明に残っておられる?
奉行あれ、どっかしらパーツが足りなくなるのよな。そこの手詰まりが解消されたね、しっぽのみ別扱いにすることで。
与力そうですね。胴体のみ伸ばして追加していく形ですね。『虹色のへび』なんかはしっぽでフィックスして完成なんですが、あえて完成形から真ん中を増やしていく、という。
奉行あとはまあ競りになるのかね。エネミーカードの中身を推測しつつ、他人のサメの強さをにらみつつ、うまくサメマゲドンを仕掛けていく勝負勘が試されたね。
与力結局のところ沈没状態があるので、エネミーが論外に強いってことは滅多にないんですよね。なので、最低限の強さのサメでいかにサクッと捕食するか。
奉行その相場が分かってくると、結構シビアな戦いになるかもね。そうするとプレイヤーは3人以上いた方がいいかもな。
与力そうかもしれません。
『サメマゲドン』【ここはちょっと…】
奉行絵がね…。
与力え? 絵ですか? 胴体とかオールユニークな感じで素敵じゃないですか。
奉行そう非常に緻密に描かれていて、図鑑みたいなレベルだと思った。が、そのクオリティの高さゆえに、引いた時にぞわっと来たやつがあるんだよお。
与力ははあ、そういうのがダメ系属性の人だったんですね。お奉行。
奉行まあ沢山カード引けるから、わしは見なかったことにする。そうなあ、あとは『ソクラテスラ』に比べると、よりサメへの愛が求められるんじゃないか。
与力左様ですか?
奉行あっちは音の響きが面白いというズルさがあったんだけどもね。『サメマゲドン』は、元ネタのサメ映画をどれだけ知っているか、それで話が盛り上がったりして楽しい、という部分もあるように思った。
与力まあ真面目な人だと「なぜタコなんだろう。サメとは、人生とは…」みたいになりかねないですかね?
奉行そこまで行くかは知らないけどもさ。サメ映画ファンの方がテンションは跳ね上がるんじゃない。素朴な感想だ。
与力なるほど。
奉行あ、オモシロネームのサメ一体を作っても勝てないのは、ちょっと残念だったかな。育てに育てて極限までどうしようもないサメで戦うのかと。
与力一体作ればいい訳ではない、というのは『シャークネード』辺りからのサメ映画の流行りを抑えろってことでしょうかね。プレイとは関係なく並べて遊んでみましょう。
奉行ははあ、そういう流行りがあるのか。とりあえずカード並べて大喜利大会でもするか。
与力サメは急に人を襲うことは無いと言われるんですが、そんな話をサメのウヨウヨ泳いでいる浅瀬で話してた生物学者の人がいきなり足を噛まれて大流血してるのを見たことがあります。
奉行ディスカバリーチャンネルじゃろ。
与力あと、一部のサメは淡水でも生きられるそうですよ。オオメジロザメはオーストラリアの街の水路に入り込んでいるそうですし、アマゾン川では河口から3,000km以上さかのぼったところで発見されています。油断できませんね。
奉行『怪物魚を追え!』じゃな。お主、意外とサメ好きだったのか?
与力いいえ、全然。『ジョーズ』を見て2週間くらい食欲無くしてましたもん。
奉行それはご愁傷様。
サメ映画という特殊ジャンルについては、『サメ映画大全』がおススメです。
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