『フラフー!』を遊んでみた
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奉行藩の決裁担当。フラフープの遊び方といえば?「投げたフラフープの中をくぐり抜ける遊び」
与力藩の買掛担当。フラフープの遊び方といえば?「遠くに投げたフラフープがばいーんって跳ねるのを見る」
"フラフープをする人"を"フーパー"と呼ぶらしい
奉行してみるとわしらは複数形でフーパーズってことか?
与力なんかチキンウイングが有名なスポーツバーみたいですね。
奉行まあよい、このカードを配ってはじめるのだな? 1人何枚だ?
与力あ、配る時点でちょっと変わったルールが有るので、説明いたしますね。
ゲームの準備は次のように進めます。
プレイヤーのうちの1人がディーラーとなり、全てのカードをよく混ぜたあと各プレイヤーに10枚ずつ配り、残りを山札とします。この10枚のうち、前半5枚は他プレイヤーから見えないように手に持ちます。後半5枚は自分の前のスペースに表にして並べておきます。ゲーム開始前に、並べた5枚から3枚まで山札と交換することができます。これで準備は終了です。
奉行シンプルな準備であるが、5枚をオープンにしておくのか。
与力その通りです。半分公開、半分不明というのが面白い訳ですよ、たぶんカウンティング的に。
奉行それは信じてよいのか?
100本同時に回した人もいるらしい
与力さて、このゲームは通常、いくつかのラウンドで構成されることになります。ラウンドごとの目的は、いち早く手元のカードを使い切るか、あるいは最後まで脱落しないで勝利することです。
奉行対極の目的じゃな。一抜けか、しんがりか。
与力で、ラウンドで勝利すると、得点が加算されます。いちばん最初に77点稼いだプレイヤーが総合勝利ということになります。
奉行77点? 結構大きいな。長いゲームになるのか?
与力どうなんでしょう。で、カードを配ったディーラーの左隣のプレイヤーからゲームをスタートします。自分の手番がきたら、できることは「カードを出す」のみです。もし出せなければ、即座に脱落、負けですね。
奉行分かりやすすぎて逆に怖いな。
スタートプレイヤーは手元のカードから1枚を選び、場に出します。その時に「上」か「下」のどちらかを宣言します。この宣言は、次のプレイヤーが出すカードへの指示になります。「上」であれば、場に出ているカードより大きい数字のカード、「下」であれば、小さい数字のカードを出せ、ということです。
次のプレイヤーは指示通りのカードを出し、同様に「上」「下」の宣言を行います。基本的にラウンド終了までこの流れが続きます。
奉行常に最新のカードを参照しながらみんなで回していく訳か。
与力カードの数字は1から13、7だけが他の数字の2倍の枚数という構成です。
奉行うーむ、なるほどな。相手の手札の様子などを想像しながら、出せそうにない方へ誘導するか、あるいは自分の手札の状況を見て脱落しないように安全策を採るか…。
与力この上下移動が根幹ですが、まあ出せないこととか、出したくないこともあるでしょう。そんなときの回避技が「ダブル」、そして「ジョーカー」です。
出されているカードと同じ数字のカードを出すことで、「ダブル」の宣言ができます。この宣言を行ったプレイヤーは、山札からカードを1枚手持ちに加えなければなりません。そして次のプレイヤーからは、そのまま同じ数字のカードを出し続けなければならなくなります。
ただし、場のカードより「1大きいか小さいカード」、もしくは「7のカード(ジョーカー)」を出すことで「ダブル解除」となります。解除したプレイヤーは、通常の上下指定を行ってゲームを続行します。
奉行ふうん、ダブルは「数字の固定縛り」で相手を追い詰める。これを解除するには「1違う数字か7」ということな。しかし、一番たくさん入っている7がジョーカーなのか?
与力はい、ダブル解除のみならず、7は切り札として頼もしいですよ。
7は直前の指示などの縛りに左右されず、いつでも出すことができる緊急回避手段として非常に強力です。ただし、2つの点で注意が必要です。7は、7の直後に出してもダブルを宣言することはできません。7を出した時はいつでも上下の指示を行います。そして、7を1番最後のカードとして出してはいけません。手札が7の1枚だけになってしまったら、手番が回ってきた時点で自動的に脱落となります。
奉行関係なく出せるのは強いが、7上がり禁止か。そこはきちんと場の指示に合わせて上がってね、ということなのね。
与力まあ流石に状況無視で上がれてしまったら強すぎますからね。で、1人以外全員脱落するか、誰かが手元のカードを使いきれたらラウンド終了です。
奉行お楽しみの勝利点計算になるのだな。
与力勝者は場に出されたカード×1点の勝利点を獲得できます。つまり、バトルが白熱するほどもらいは大きくなるのですね。
奉行ははあ、そういう仕掛けになっているのか。
与力最終的にいちはやく77点まで到達した人が総合チャンピオンというわけです。
奉行新フラフープ世界王者誕生、という塩梅じゃな。
『フラフー!』【ここがイカス!】
奉行フラフープのバランスを保ちながら長く回したいという感覚が、非常にうまくゲームに反映されておると感じた。
与力感覚ですか。
奉行早めにパタッと落としちゃうとがっかりするじゃない、フラフープ。
与力それは確かに。
奉行だからできるだけ長く回したい。カードを出したいと。で、長く回せれば回せるほど、ウレシイ。得点が沢山入ってくる。
与力そこがフラフープっぽいってことなんでしょうか。
奉行分からんよ。カードの出し方が一定せずフラフラする感じ、制御の難しいフラフープ感はあるから、そういうところからも、それっぽさは感じると言える。
与力しかしすごいですね、カードゲームでフラフープを回している感を味わえるとは。
奉行まあわしがそう感じただけかもしらんけどな。んで、プレイは上か下かダブルかカードを出すだけ、ジョーカーも使いやすくてどんどん出すからテンポがよい。小箱のカードゲームとしては非常に嬉しい、とても遊びやすいゲームだ。
与力持っていて損のないゲームと思いました。あと、2人プレイの感想はどうでしょうか?
奉行楽しいけど、人数がもう1人くらいいた方が、ゲームとしては制御不能感が増して楽しめそうな予感もあるな。2人だと結構手詰まりにさせる色が濃く感じた気もする。
与力2人プレイの様子は、ゲームストアバネストさんの動画(https://youtu.be/GrNbiALBRxA)で拝見できますので、気になる方はぜひチェックして、奉行の感想と比較してみてください。
『フラフー!』【ここはちょっと…】
奉行「負け抜け脱落戦があんまり好きではない」という趣味嗜好があれば、ハマらない。
与力うーん、脱落した人が長時間待たされるわけではないですから、そこまで気にしなくても、と思ってしまいますが…。
奉行勝ち抜け1人決定!まで全員プレイしたいという願望も無くはないのでな。わしも、負け即脱落はあまり得意な方ではないのよ。
与力やむを得ない部分ですね。
奉行あとはもう遊びやすい小箱カードゲームだからして…あ、イラストだな。ザ・海外なタッチの絵柄なので、その見た目がお好みに合わないという部分はある。
与力タコだけに、「よくこんな見た目グロテスクなもの食べられるよな」というのと同じってことでしょうか。
奉行それは海外の方々の発想だけどな。「絵柄が怖いから難しそうなゲーム?」と思ってしまった人は、そこを乗り越えて一度遊んでみてもらいたいゲームだよね。
奉行私、むかしエラい勘違いしてまして、「車輪転がし」の輪っかもフラフープだと思ってたんですよ。それで棒で転がそうとしたんですけど…。
奉行そりゃあいくら努力しても転がらんわな。
奉行子供ならではの短絡的発想でしたね。はい。
車輪転がしって何?と思った方はこちら→車輪を棒で転がすあの遊び(デイリーポータルZ)