敏腕城代こと内藤です
どうも、順調に高遠城代になりました内藤昌豊です。この調子で来年には正式な城主、再来年には軍団長と出世を重ねてまいりたいと存じます。その暁にはそれがしの成功譚を書物にして世に発表でもしたいところです。ははははは。
また、ここまで有能と世間に知られてしまった結果、遠国諸大名からの引き抜きの誘いも、数多来ております。尾張の織田信秀殿、美濃の斉藤道三殿…しかし、それがしは武田家臣であることに誇りを感じておりますので、主を変えることなどあり得ませんな。
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城代のやれることはそれほど多くない?
さて、城代になってもそれほどやれることが増えた感じはありません。なにより、広い高遠城におる武田の武将は、今のところそれがし一人。家中でもそれほど人材が余っておりませんので、誰か寄騎を願おうにも、なかなか思うに任せません。うーん。
一応、城下町の建設や投資など、城の収入を向上させることはできるようですが、領地のように細かく街づくりができる訳では無し、水田と商人町である程度の収入を確保したら、何かに特化してしまった方が良さそうな。悩ましいです。城下町の既存の施設に「投資」の指示を出しておけば、ステータス最大になるまで放置できるようですが…指示を出す人材がそれがししかいません。ああ、頭が痛い。
北条氏尭「いやいや、これはご苦労ですな。そんな城代の激務をこなすためにも、領内で茶の湯を奨励してはいかが」
あのさあ、なんで当たり前みたいに武田の城にいるんですか、あんた。
北条氏尭「細かいことは気になさらず」
気にするよ、帰れよ、相模に。
1545年10月 信濃侵攻作戦開始
高遠城をどうするか、また、開発途上の我が右左口の領地もどうするか、いろいろ頭を悩ませておりましたら、新たなご下命が下りました。
「軍勢を率いて急ぎ上原城攻撃に参陣せよ」
ぬをっ、我が領地のことばかり気にしておったら、いよいよ悲願の諏訪攻めとは! しかし、諏訪家当主・頼重のもとには、お館様御妹君の禰々様が嫁いでおられる。お館様もよくそこの決断をなされたものだ。
二千の兵を率いて上原城へ馳せ参じたところ、他にはお館様直率の約四千だけ。うーん、仇敵・諏訪との戦に動員されたのがそれがしだけ…。いいのかなあ…。む、総攻めの押し太鼓だ!
海ノ口城攻めでお館様と共に戦う術を学んだそれがしは、正面をお館様に譲り、搦め手から攻めあがります。
フフフ、搦め手には敵勢も多くは無し。
じっくりと城内へ攻め込んでまいろうか…あれっ?
えーっ、いつの間にか後から来たのかー? いかん、攻めろ攻めあがれ、馬場勢に遅れをとるなッ!
というわけで、なんやかんや力攻めで諏訪家の上原城は陥落、武田家の勢力はまた一つ拡大したのでありました。
1545年11月 その疾きこと風の如く
上原城攻めから帰城いたしますと、直ちに「木曽福島城攻めに備えよ」とのご下命が下りました。これすなわち、お館様は木曽家を滅ぼすおつもりにて、戦が続くことを意味しています。そおでそれがしは内政の方向性を軍備方向へシフト。城下町の武家町への投資を務め、兵の確保を図るとともに、領内にて馬術の奨励を行って、騎馬隊の編制を可能とすることを目指します。とにかく頑張らないといけないのですが、その理由はこちら。
どうですか、この出世ぶり。着実に主命を果たし、早くもお館様の厚い信頼を勝ち得ているのです。ここで一気にご期待に添い、城主への道を駆け上らねば!
と、一人ぼっちの城内で決意を固めておりましたところ、百足衆がお館様のご命令を伝えてまいりました。
「飯富昌景の深志城攻めに加勢せよ」
えっ、木曽福島城じゃないの?
ま、まあご命令とあらば致し方なし。深志城は信濃守護職・小笠原長時の本拠地。ここを落とせば信濃の半分は武田が手中とすることになりましょう! 陣触れじゃァ、出陣するぞ!
北条氏尭「内藤殿は忙しそうじゃのう。留守番はお任せくだされ(お茶ずずーっ)」
この人、なんでずっといるんですかね。
(助言通りに内政をすると、ご褒美に何かをくれる系の話をしにくる武将は、こちらが助言通りにするまで帰らない様子)
まあ害はないので放っておきましょう。そんなことよりも、深志城につきました。いくぞ、力攻めだ!
今度は先の戦とは全く違いますぞ。飯富勢に加え、馬場勢、そして我が内藤勢が加わっての城攻めでござる!
率いる馬場信春と飯富昌景(山形昌景)は、わしこと内藤昌豊と共に「武田四天王(武田四名臣)」と呼ばれる誉れ高き武将たち!(長篠の戦……う、持病の癪が)
小笠原長時めは籠城してわずかばかり抵抗の様子を見せましたが、早々にあきらめて落ち延びていきました。武田の誇る猛将三人に攻め立てられては、誰が相手でもどうしようもなかろうがのう。ははは!
馬場信春「おう昌豊、威勢がよいのう!」
飯富昌景「まったく、最近の大河ドラマにはさっぱり出ておらぬのになあ」
う、うるさい、それは関係ないぞ!