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すごろくだけど、戦略的
与力と、いうことなんですよ。
奉行なにが「と、いうこと」なのか。
与力『ワラドの冒険』の核心的説明ですよ。すごろく型カードゲームなんですが、すごろくなのにダイスを使わない、という点が戦略的ということなんです。
奉行はじめからそう言ってくれると助かるがな。
与力それでは準備を始めましょうか。
奉行話を聞かぬか。
黒枠の城カード5枚を縦に並べ、プレイヤーのコマが進むコースのスタート位置を作ります。その後、6枚の精霊カードを、2枚の城カードの間に来るように配置します。一番上と下の精霊カードは、城カードに半分だけかかるように並べます。
その後、地形カードをプレイヤー数ごとに決められた枚数だけ準備し、各プレイヤーに3枚ずつ手札として配布します。残りを山札として精霊カードの左側辺りにまとめて置いた後、上から3枚をオープンしておきます。
最後に、2枚の目印カードを山札の近くに置き、コースの準備は終了です。
奉行なるほど、取りあえず写真の通りに並べろ、ということだな。
与力城カードと精霊カードはランダムに並べるので、違った展開が楽しめるよ、ということです。
奉行ところで…
奉行この城カードの左下で何か申しておる者どもは何か意味があるのかな。この娘は特に愛いのう。
与力いえ、何もありません。
奉行ないのか…。
各プレイヤーは補助カードと、カードと同じ色のキューブを受け取り、手札と共に手元に置きます。そしてキューブ2個を、好きな城カードに配置します。これで準備は完了しました。最も最近冒険したエピソードのある人からゲームをスタートします。
与力冒険…何かありますか?
奉行…甥と共に、近くの砂場で宝探しをした。
与力成程。ではお奉行からどうぞ。
奉行良いのかそれで。
砂漠も岩場も越えて行け
奉行とにかく一歩でも先に進め、ということだが、どうやって進むのかな。
与力手札にある地形カードをどう使うか、ということです。
プレイヤーは自分の手番になったら、場に配置されているカードの右側に、手札からカードを出してコースを伸ばすことができます(一列最大10枚)。その際、かならず「場のカードの右側」の絵と、「手札から出すカードの左側」の絵が一致するようにしなければなりません。
カードを配置できたら、カードの下に書かれている2つのアイコンに対応したアクションを行うことができます。このアクションをうまく使ってコマであるキューブを進めていきます。アイコンには、一歩進むか、新しいコマを出せる「少年」、二歩進める「ラクダ」、海を渡れる「船」の3つがあります。
少年二つであれば、「一つコマを進め、新たに一つコマを城に出す」でも良し、「一つのコマを二つ分進める」でも良し。また、場合によっては「アクションの分だけ戻る」もできます。
奉行つまり、使いたいアクションができるアイコンの描かれたカードを積極的に出していくべきな訳だな。ふむふむ…少年は海や竜巻、ラクダはそれに加えて岩場を進めない、か。
与力はい。計画的に戦うには、そうなりますが、必ずしも出せるかどうかは…
奉行うむむ、アイコンはよいが、絵が合わんな。しかも、すごろくコースの先を作ることになる訳だから、適当な列に配置すると、相手を利することにもなりかねんのか。
与力そうせざるを得ない場合には、できるだけ進みづらい地形のカードを置きたいですけどね。
奉行例えばラクダ二つのカードを出しても、自分のコマがラクダの進めない場所にあったとしたら、最悪の場合は無駄打ちになってしまう。うむむむ、これはなかなか…。
カードを置けない場合には、手札を裏返して捨て札とします。これでもアクションが可能です。
与力カードを捨てた場合のみ、「魔法」のアクションができるのです。これは、どのような地形でも一歩進める、という特殊アクションです。
奉行おお、それは凄い!…と、言いたいところだが、コースを伸ばせんのは痛いな…。
与力まあ、いいことばかりとはいかないですね。
なお、移動先の地形に特殊アクションのアイコンが有った場合、その効果も適用します。特殊アクションは、相手の手札を奪い取る「盗賊」か、自分のキューブを上下左右に一歩動かせる「四葉」の二つです。
奉行四葉で進むすごろくといえば、『ケルトダイス』を思い出すな。
与力すると盗賊はコボルトおじさんですか?
わたしは ようせい いたずらかじつ こんごとも よろしく…
移動の終了後、条件が整っていればプレイヤーは精霊と契約することができます。精霊と契約すると、ゲームを進める上で有利になる特殊能力が使えるようになるので、機会があれば、ぜひ契約を狙いたいところです。
奉行で、契約の手続きはどのように進めればよいのかな。
与力とりあえず精霊カードを見ましょう。
精霊と契約するためには、
- 精霊と重なる列に自分のキューブがいること。
- 精霊と契約する条件となる地形に自分のコマがいること。
この2つの条件を満たしている必要があります。
与力最初の条件は、精霊カードと城カードの配置に関係しています。
奉行ああ、精霊カードから右側に続く列が、重なる列なのだな。つまり4体の精霊は2列に、2体の精霊は1列にだけ重なっている訳だ。
与力その通りです。そして契約条件の地形は、精霊カードに描かれています。「いたずら果実」の場合には、「列の3枚目以上のカードの草原エリア」ですね。
奉行そこにキューブがいれば、精霊の力を借りて超力招来という寸法になるわけだな。
与力ところが、契約のためには、契約条件の地形にいるキューブを、精霊カードの上に移動させる必要があります。
奉行おや、ではせっかくの旅路は…
与力終了となります。
奉行前に進んだキューブを失ってしまうのか…。
与力しかし精霊の力は強力です。「いたずら果実」の場合には、ラクダアクション時に更に2マス進めるという爆発的なスピードを発揮できるようになります。
奉行判断が難しいのう。精霊の力を発揮できるような地形のならんだ列を作っておくことも視野にいれつつ、じゃな。これは。
精霊との契約が終了し、手札が3枚になるように補充したら、次のプレイヤーに手番が移ります。これを繰り返してゲームを進めていきます。
旅路の果てに得点計算
全ての列に10枚目のカードが配置されるか、全てのプレイヤーの手札が無くなったら、ゲームは終了し、得点計算となります。
得点は、
- 契約した精霊の得点
- コマが置いてあるカードの枚目と同数の得点
- 得点が得られる特別なエリアによる得点
この3つを各列ごとに計算し、算出します。
与力③は説明していませんでしたが、背景説明に出てきた遺跡であるとか、都市、村など、言ってみれば旅のチェックポイントになるような場所ですね。そこにコマが止まっていると、追加得点が貰えます。
奉行なるほどなあ。うぬぬ、どこを狙うかも難しい。
奉行わしの勝ちだな。うまく列を作れた。
与力せっかくの精霊との契約が、お奉行の列造りで封じられてしまいました…。
ワラドの冒険【ここがイカス!】
奉行パッケージのほんわか加減、小ささとは裏腹に、緻密な戦略を要求されるゲームであった。
与力もう少し気軽にカード配置して進めていけるのかと思っていましたが、違いましたね。
奉行一つの行動が色々な所に影響を及ぼすから、色々考えて一手を打つ必要がある。
与力豊富な要素が上手く絡み合ってますよね。盤面を作っていくのと自分のアクションが同時に決まるのはすごくきれいでした。あと、捨て札にもきちんと意味がある。
奉行魔法な。あれは使いこなせると格好いいのであろうが…
与力すいません、置けなくてやむを得ず魔法、というパターンばっかりやってました。
奉行とにかく、手軽なすごろくだと思って甘く見ていては、とても勝てんゲームだな。
与力はい、しっかりと考え所のあるゲームですね。
奉行これで価格はいかほどであったか?
与力2000円(イベント価格)ですね。大きさ、価格に見合わぬ凄いボリュームだと思います。
ワラドの冒険【ここはちょっと…】
奉行前に進みたいのだが…
与力悶絶するばかりで進めないパターンが、意外と多かったですね。地形カードが結構つながらないという。
奉行うーん。おそらく2人で遊んだために、使える地形が総数の半分(30/60)だったからではなかろうか?とは思うが、確かに砂を食むように一歩ずつの旅であった。
与力特に岩場が鬼門で繋がらなくなって進めないパターンにはめられましたよ。でもあれかな、説明書に地形カード一覧が添付されている辺り、きちんとカードの内容を把握して計画を立てないといけないのかな。そうすると、やはりカード全部使える人数で遊べるかどうかがミソなんでしょうか。
奉行今回の場合、相手が進めないように妨害するのは比較的容易だったように思う。相手の意図を潰しやすかった。
与力そんな気はします。それも戦略の一環でしょうか。
奉行ただ、それでなくとも進みづらい上に妨害を食らったなら、減少する相手の爽快感は、相当な分量に上るであろうことは想像に難くないな。
与力他には何かありますか?
奉行精霊の使いどころで悩んだ。確かに強力だが、意外に上手く生かせそうなところは無かった。
与力まあ、確かに私も「いたずら果実」と契約したとたんに、キューブの前に岩場入りカードを配置されて意味を為さなくなりました。
奉行後で得点になるキューブを消費してまで契約するかどうかは、契約する精霊の能力次第だな。その辺りも含め、もう少し遊んで調べてみたいのう。特に遊ぶ人数を変えた場合、どうなるかは試してみたい。
与力私が気になったのは一点。キューブが袋に戻せませんでした…。
奉行開封編でフラグを立ておったしな…。箱に収まるよう、キッチリ綺麗に詰められておったから、不器用なお主では無理であったか。
与力お奉行だって「これ以上無理をしたら破れる」とかおっしゃったじゃないですか! 仕方ないんで、袋でくるんでしまいました。
与力なお、ルールに関しては、タガミゲームズさんとゲームマーケットのサイトで、もっとスッキリと正確に概要が把握できます。どうぞご参照ください。
奉行間違ってはおらんが、この記事の存在意義がなくなるようなことを堂々と申すでない。