「非日常の時間をどう過ごすか、プラン作りが大切ですよ」
- 【リゴレのレポートって?】
- 「一生遊べるボードゲームをお客様にご提案したい」リゴレ店長と、「一生ボードゲームで遊んでいたい」ほ~らく奉行所の与力が、今回は横浜中華街で新規オープンしたホステル内でそっと繰り広げるボードゲームトークの様子をつづったレポート、略して「リゴレぽ」です。
- 【本日のホステル「HARE-TABI traveler's InnYOKOHAMA」】
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- ※掲載情報は2018年12月時点のものです。
- 【登場人物】
与力ほ~らく奉行所ボードゲーム方の買掛担当。クリスマスの予定は特にありません。
店長横浜のボードゲームショップ・リゴレの伸居店長。年始に向けて福袋の中身を吟味中。
本日のテーマは、2017年に続き二度目の企画『年末年始のおススメゲーム』
与力さて、2018年も押し迫ってきまして、間もなくクリスマスシーズンです。さらに次は年始ということで、まずクリスマスプレゼントとしてボードゲームを選びたい人、そしてお年玉をもらった若いゲーマー諸氏がさっそくみんなで遊べるのを1個欲しい、となってきたところで、じゃあ何を買おうか、と迷う時期ですね。
店長はい、そうですね。
与力加えて、年末年始というと、人がたくさん集まるいいタイミングでもあるから、そこでボードゲームをやりたいなあ、やろうよ、と提案したくなるわけです。
店長それで去年の企画だったわけですよね。
与力はい。そういう場合に外さないゲームをリゴレさんに推薦してもらったわけですが、今回はその第二弾ということです。
店長毎年の恒例化しそうですかね、これ。
与力かもしれません。ということで、2018年末から2019年年始、みんなでこれを遊べ、っていうか遊んでみたら?というリゴレ推薦のゲームをまたチョイスしていただく企画です。
店長はい、分かりました。そういう趣旨で、さっそくですが7タイトル選んでみました。うん、我ながらいいですね、これ。我ながらいいです。2回言っちゃいましたけど。
与力おお、自信のチョイスですか。
店長そうですね、思い切って全部を揃えていただくと豪華ですが、ポテンシャル高いので、1個だけでも十分楽しめるかなと思います。そういう自信のラインナップですね。
与力なるほど。では早速ご紹介いただきましょう。今回はシチュエーション別に、という感じですね。お願いいたします。
本日のテーマ『年末年始のおススメゲーム』 その1. 大人も子供も、みんなで楽しく3選
店長まず、いつもよりも人が多い可能性があるということ。そしてボードゲーム初心者、たとえば普段は参加しないお父さんお母さんも、ノリで遊んでくれる可能性があるかもしれないということ。その場合、たぶん多少お酒が入っているんですよ。
与力ははは、想像できます。
店長そういったメンバーで遊んで楽しいゲームですね。ですので、コンボ決めて爽快感を味わうとか、長大なテキストを読むとかいったゲームは外しました。
与力なるほど。
店長酔っぱらってるときはテキスト読まない方がいいですね(笑)。
与力確かに、それはその通りです(笑)。
店長カード1枚出して、おじいちゃんおばあちゃんお父さんお母さん子ども、みんなでわいわい話せる。対象年齢が広い、そんなゲームがいいんじゃないかな、ということで選んだタイトルが3つですね。
めくられたお題に当てはまるように、決められた文字から始まる言葉をいち早く答えるワードゲーム。
リビングルームでうんちしたのは誰のペットか、他人に疑いをなすりつけられればOKのメモリーゲーム。
舞踏会に乱入してきたおばけのヒューゴに捕まらないよう、自分のコマを逃がすのが目的。サイコロの目によって動きまくるヒューゴに一喜一憂する。
店長ということで、主力その1が『ワードスナイパー』です。
与力あ、やはりまずはご自分のお子さんから。(笑)
店長なんかすいません(笑)。これは時間余ったら話しましょう。
与力いやいや、そんなことないですよ。ぜひ、遠慮せずに。
店長まあ、後でまた触れましょう。主力その2は『うんちしたのだあれ?』ですね。テーマもゲーム内容も小さい子が喜ぶし、小学校1年生くらいでもできるのがいいですね。
与力子どもは好きですものねえ……。親も交じって「うんち」とか言ったら大喜びしそうです。
店長実は、深夜疲れた大人だけでやったりしても楽しいですね。小さい子は先に寝させるじゃないですか。
与力夜9時以降の大人タイムにもう一度、と。
店長大人だけで遊んで「言葉言い間違えたらエラー」みたいに厳しいルールで遊んでみても、とても楽しいですよ。
与力子ども向けと思いきや、昼も夜もフルに遊べるゲームなんですね。
店長で、主力その3が『ヒューゴ』です。お正月の前半、ほんとに子供から大人まで全員いるぞ、って時に一番活躍してくれるゲームじゃないかな、と思ってます。
与力確かに。遊べる人数が多いんですよね。
店長8人まで遊べるんですよね。で、僕の持っているバージョンは『ミッドナイトパーティ』なんですよね。『ヒューゴ』の古いルールのやつです。
与力はい、箱が薄いアレですね。
店長そこから『ヒューゴ』になって、追加ルールが付きました。ゲームボードが両面遊べて、裏面は上級者ルールになってます。
与力当奉行所でもレビューさせていただきました。(ヒューゴ:開封編/感想編@表面/感想編@裏面)
店長この裏面がかなり良くて、「裏やっちゃうと表には戻れない」というお客さんもいらっしゃいますね。
与力あー、分かります。スピードアップするヒューゴとプレイヤー間の部屋の奪い合いは、相当熱かったですね。
店長ヒューゴが3歩進む表面ルールでも十分早いんですが、たまにヒューゴ動かなさすぎる!ということがあるのがちょっと寂しくてですね。
与力ダイスで決まるので、全く動かないこともありますね。
店長裏面になると一気に6~7歩と動いてくれますから、「動かないでー!」感になって楽しいんです。
与力恐怖感マシマシですよ……。
店長というところで、大人数でいけるし、2人でも一応できるはできる。そして、大人から子供まで、おじいちゃんおばあちゃんまでできちゃうよ、というゲームなんですよね。
与力盛り上がりどころも分かりやすいですね。ダイスでヒューゴが出るか出ないか、という辺り。
店長そうですね。数字の概念があやふやな、本当に小っちゃい子がいても、「パパと一緒に遊ぼう」で、座って見てるだけでも楽しめます。場の雰囲気に入れるゲームなんですよね。いいですよ。遊んでる感じをみんなで共有できる。すごくいいです。
与力店長の推しっぷりが凄いですね。
店長ええ、『ヒューゴ』は主役中の主役になり得ます。おばけとか舞踏会っていうのも、クリスマスの時期にはなんかちょっといいテーマなんじゃないかな。
与力1個用意しておくと、非常に楽しめそうです。
店長そうですね。年末年始に遊ぶゲームは、やはり対象が広いというのがすごく大事です。人数は少人数でも大人数でも対応できて、かつ年齢層も上下に幅広く。という万能選手なら、ここまでの3つがいいかな、と思います。
本日のテーマ『年末年始のおススメゲーム』 その2. プレイヤー間の思惑が絡み合う、心理バトル2選
店長続いてですが、大人数向け、かつ人とのからみが濃いゲームを2つ。いわゆる“酒に合うゲーム”というグループです。
与力先ほどの3つは、低年齢層も含めて、みんなで遊ぶという感じでしたが……。
店長ここからは割と大人向け、なので学生グループとか、若い夫婦の仲良しグループとかにもおススメになってきます。
与力なるほど。環境が変わっても、と。
店長はい。大人同士で悪ノリも有りで楽しもう、という感じですね。
『ダイヤモンド』のリニューアル版で、『チケット・トゥ・ライド』のA・ムーンと『あやつり人形』のB・フェドゥッティの合作。宝石集めチキンレースにアーティファクトという新要素が加わり、ますます腹の探り合いが激しくなった。
カジノを舞台に度胸とイカサマで勝負する。名作パーティーゲームの呼び声高く、さらに日本語ローカライズ版はゲームで使用するチップが豪華で、所有する喜びも。
店長まず『インカの黄金』。これは伸るか反るかのゲームです。人とのからみしかないと言ってもいいゲームなんで、その点では代表選手じゃないかなあ、と。
与力お互いの思惑を探り合うゲームですよね。「そこで帰っとくの? まだ行くの?」という。
店長そうそうそう。そういう人を楽しむゲームですよね。非常に悪ノリも許されるゲームなんで、「行く行く!」って言っといて帰る、みたいなウソは常套手段として許容されますね。
与力それで1人になった人がごっそり宝石持って帰ってきたりして「くそぅ!」みたいなのも楽しいところです。
店長続いて『ババンク』ですね。これも実は『インカの黄金』とやってることは近いんですが、こちらの方がゴージャスな雰囲気です。
与力叶姉妹的な?
店長それは分かりませんけど(苦笑)。『ババンク』の方がハリウッドセレブ感があるというか、ですね。
与力LAとかラスベガス、ですね。カジノがテーマのゲームですし。『インカの黄金』はインディ・ジョーンズっぽい感じだから少し汗臭いかも?
店長そうですね(笑)。年末年始はやはりいいお酒、シャンパン開けたりして楽しみたいですよね。そこに『ババンク』のゲームチップが出てくると、すごい大金持ちになった気になれるんですよ。「今でかい金動かしてるぞ!」という感覚。
与力葉巻くわえた社長プレイですね。
店長ゲーム的にいえば、ちょっと処理と手順が重なってきますので、司会進行してくれる人がいるとスムーズになりますね。やること自体は簡単なので、誰でも遊べます。
与力これはボードゲーム好きが持って行って、みんなに楽しんでもらうというゲームとしては好適なのかもしれませんね。
店長はい。『ババンク』で素晴らしい遊びの場を作れるなら、それはもう最高のゲーマー、エンターテイナーと言っても過言ではありません。
与力リゴレから免許状が貰えてしまう。
店長ちょっと偉そうでしたね(笑)。ともあれ、この2つは楽しく。楽しく遊べればいいゲームです。コンボとかカード効果とか、難しいことは抜きで遊んでください。
本日のテーマ『年末年始のおススメゲーム』 その3. しっとりと過ごす濃厚な時間のための2選
店長最後のグループです。これはみんな食べて飲んでダウンしたり帰ったりして、人数が減ってきたところで遊ぶゲームですね。
与力やはり夜9時以降というシーンでしょうか。
店長そうです。3、4人起きてるとか、あるいは5人いるけど1人は「やらないで見てるよ」みたいな状態の時に、でしょうかね。
中世の宝石商となり、強大なパトロンを得て栄光と名声を勝ち取ることを目指す。シンプルながら高い戦略性が評判を呼び、ファンの多い名作。
色とシンボル形状の異なるタイルをつなげて列を作り高得点を狙う。ボーナス得点が入る6枚目を狙う駆け引きが熱い。
店長まずは『宝石の煌き』です。ここまでいくつかゲームをやっていたら、大興奮している人が多分1人か2人いると思うんですよ。「なんじゃこりゃ」「こんな楽しいものが宇宙に存在していたのか」「なにこれ」みたいに。
与力ふむふむ。
店長となっているところで、この『宝石の煌き』でとどめを刺します。するとその人はボードゲームにはまってしまう、と。
与力これは深謀遠慮(笑)。ここまでの流れを想定してのチョイスでもあったわけですね。
店長『宝石の煌き』の、人をボードゲーム好きにさせる力は、すごいんです。
与力言い切りましたね。実際、今でも根強い人気を誇っているゲームですが、このゲームの良さってどこにあるとお考えです?
店長そうですね。まず、プレイヤーとしてやっていることがカッコいい感じがする。
与力まずは雰囲気ですか。
店長大切な要素の1つですよ。そして拡大再生産ってやっぱり楽しいです。
与力プレイの進行にともなって、だんだんやれることが広がっていく、というゲームですよね。
店長ただ、テキスト効果を読まないといけないとか、リソースマネージメントをしっかりしないといけないとかいう拡大再生産は、人によってはやれないってこともあるんですよ。
与力「私には難しそうだから遠慮する」というご意見を持つ方は、少なからずいますよね。敷居が高く感じられてしまうのでしょうかね?
店長そうかもしれません。ですので、勝利点やゴールが見えやすくて、かつリソースの種類は抑えめで、全体に見通しのいい拡大再生産ゲームって、非常に貴重だと思います。
与力そういう点で『宝石の煌き』はいいゲームだ、と。
店長いいですね。『宝石の煌き』か『街コロ』がそれに当てはまる定番ゲームだと思います。両方とも遊びなれた人には物足りなく感じられてしまうことはありますが、初めて遊んだ人が買う確率は高いですよね。
与力遊んだ時の満足感が高いんですかねえ。
店長あと、2人から遊べるというのも非常にいいですね。拡大再生産やり放題できますから。もちろん3人、4人でのプレイにもいい点はあります。何人で遊んでも楽しい。
与力ああ、2人から遊べて楽しいゲームは、とても有難いです。
店長で、カードを取ってるだけで楽しいので、初めて遊ぶ人が白熱してくると、勝利条件の15点に誰かが達した時点で、「20点にしてもう少し続けない?」って言いだすんですよ。
与力もうちょっと続ければアレができるようになる!という拡大再生産によくある思考ですね。
店長言い出したら、そのまま遊んでもいいと思います。要はチップ払ってカード買う、という部分で何か脳汁みたいなものが出ちゃってるわけですよね。
与力脳汁ですか(笑)。
店長楽しんでくれてる証拠ですね。それから『宝石の煌き』はちゃんと考えると、勝つための手とか色の関係性とか、色々詰めていける部分があります。
与力好きな方はだいぶ研究していらっしゃるようですしね。
店長ただ、年末年始にファミリーでボードゲーム楽しもうという方が、あまりそういう情報に引っ張られ過ぎるのはちょっともったいないかな、と。ゲームが成立するように楽しめれば、それで十分だと思います。難しく考えるのはマストではないので。
与力突き詰めて考えられるっていうのは、奥深いゲームである証拠でもありますけれども。
店長そこまで考えられるようになっていたら、もうご自身でゲームを選べる立派なコアゲーマーです(笑)。
与力さて、『宝石の煌き』の良さが続いておりますが、まだいきますか?
店長あとちょっとだけ。アートワークの話をしておきましょう。特に女性からの評価が分かれる部分ではあるんですけど、良い意味でゲームっぽくないんですよね。
与力歴史の史料集なんかに出てくる絵画の感じでしょうか。
店長ですね。ヒストリカルゲームの雰囲気とか好きな方は、喜んでくれます。
与力ちなみに、マイナスの印象を受ける方はどんな感じなんです?
店長「怖い!」って感想ですかね。
与力む、まあ、確かにどことなくアサシンとか暗躍していそうな怖さを感じなくもないですね。
店長そういう方向けには『街コロ』をおススメしてます。拡大再生産、本当にいいですよ。みんなが集まるところに簡単なゲーム沢山持っていくのはアリなんですけど、1個くらい本格的なやつ、ということであれば、『宝石の煌き』はおススメです。
与力そろそろ『クワークル』の方も。
店長これも時間を忘れられるゲームですね。色と形が6種類のタイルがあって、それをつなげて列を作っていく、というゲームです。ただし、同じ色で違う形、同じ形で違う色、というつなげ方をしないといけないんですね。
与力なるほど。そういう制限が。
店長で、置いた個数ごとに点がもらえるんですが、6個目を置けるとクワークルって役になって、ボーナス点がもらえます。なので6個目を置く駆け引きが発生してきます。
与力ふむふむ。
店長で、自分のタイルを持って遊ぶゲームなんですけど、置くときにまとめて置けるんですよね。まだ3個の所に一気に3個出して役を作っていい。
与力なるほど、場の変化を見ながら手元のタイルを整えつつ、チャンスを待つ、ということになるんですね。
店長そうなります。この手札制なのが地味にいいです。ルールは今まであったよな、って感じなんですけど、細かいところの気が利いているんで、完成度が高いゲームです。
与力駆け引きが熱くなるけどルールはシンプル、なんですね。
店長シンプルですよね。そしてすごく女性受けする。僕の嫁さんも大好きで、通常版ではなくて『トラベルクワークル』って小さいのを買って、持ってます。
与力やることは色と図形のタイル並べ、だけど手札を持てるというところに駆け引きが発生してくる。
店長それと、好きなだけタイル捨てて、同じ数のタイルを引けるっていうアクションがあるんですね。お目当てのタイルを引けるかもしれないけど、一時的に点数は伸びなくなる。この辺のジレンマもいいですね。好きな人はずっと遊んでるゲームです。
本日のテーマ『年末年始のおススメゲーム』 まとめ. シチュエーションの変化にあわせて
与力以上の7つのゲームがちょうどよい、というのが年末年始のゲームシーンなんでしょうか。
店長人が集まるところにボードゲームを持っていこう!となれば、おススメのタイトルになりますね。ただ、一概には言えませんよ。ボードゲーム分かる同士だったら、ヘビーゲーム持って行って全然良いわけですし、子供がそもそも登場しないのであれば、話はいくつか変わってきます。
与力やっぱり、遊ぶ環境次第ですよね。
店長ボードゲーム分からない人とボードゲームやる時に何を持っていこうか、となった場合には、相手への思いやり、客観性、色々必要だと思いますが、今回紹介したゲームが外さない、すべらないかな、ということです。
与力まずは、誰でも遊べるラインナップになっている。
店長そうですね、かなり個人的なシチュエーションですが、子供も大人も楽しいゲームを持っていけると、非常に評判がいいですよ、ボードゲームの。遊んだ後に大人がもっとやりたいってなりますから。で、その時に「大人だけになったらこの辺の難しいやつやろうぜ」っていうと、みんなやりたがってくれる。
与力いいですね。
店長楽しみにしてくれるんですよ。「早く子ども寝ないかなー」みたいなね。そういうことで鉄板の『おばけキャッチ』や『キャプテン・リノ』はあえて外して、ベーシックとはちょっと違うけど、というのを選んでみた感じです。
与力「さてゲームは選んだ、じゃあ遊ぼう」となった時に、盛り上がれるコツってなんかありますかね?
店長そうですね。特に1個か2個かのゲームを長時間遊ぶ時のコツとしては、スコア制にする。勝ち負けハッキリ出てしまうけど、5戦やって何点取った、というのを累計にしていった方がいいケースがありますね。
与力なるほど、そういう手がある訳ですね。
店長『インフェルノ』とかみたいに派手なゲームなんかは非常に分かりやすくいい方向に出る気がします。マイナスで凹んでも、次のラウンドで誰かがでかいミスしてくれれば……みたいなのが如実に出て。
与力トータルで考えられる、ということですね。
店長1ゲームの面白さ、じゃなくてゲーム時間全体の楽しさにつながってくるんで、試してみてもいいかもしれません。
与力少し話題ずれますけど、『インフェルノ』日本語版って、結構絵が過激にセクシーな感じですよね。
店長ですね。ただ、ああいうアダルト、セクシーっていうデザインの“毒”みたいな部分は、普段遊ばない人にこそ大事だな、と思うことがあります。
与力あ、そうですか?
店長本当に狭いシチュエーションで恐縮なんですが、正月に友達の家に行くんですけど、そこに子どもが寝たら思いっきり遊びたいお母さんがいる訳ですよ。そういう時には、思いっきりジャンキーなのを出しますね。子どもがいるとできないような。
与力大人の感覚バリバリのやつですね。『ゲスラブ』とか、『私の世界の見方』なんかもそうなり得るかな?
店長そういうこと考えるとですね、大人が色々な感じで楽しいゲームっていうのも提案し甲斐がありますよね。
与力なるほど。優等生なボードゲームだけじゃなく、いろんな楽しみの追及の仕方をしてみていい、ってことなんですかね。
店長ただ、バランスがありますからね。そういうゲームも光る場面がある、ということです。そればっかりだとちょっと、となりますから。
与力結構難しくなってきましたね。
店長ただですね、ここまで結構凝縮してしゃべってるわけなんですけど、かれこれ10年以上ボードゲームやってきて、正月のたびに友達のところにゲーム選んで持っていくのが、結構勝負なんですよね。
与力『テラミスティカ』はなかなか人を選びますね。
店長結構難しいんですよ。特に好きすぎると、周りが見えなくなっちゃって、TPOを考えずについ大好きなヘビーゲームを推してしまう。
与力身に覚えのある失敗ですねえ……。
店長「奥さんがボードゲームやってくれないんだ」って悩みを相談されることも有りますが、それも似たようなケースかと思います。自分が好きなあまりに、ちょっと極端なゲームの勧め方やっちゃってるかもしれないんですよね。
与力スーパーヘビーか、超ライトの二択、みたいな。となると、誰とどこで遊ぶか、シチュエーション想像したり、遊ぶ人想像してクリスマスに自分のゲーム棚にゲーム増やす、って買い物をするとよさそうですね。
店長いいですね。それはとてもいいですね。
与力その節にはぜひリゴレへ、ということで。
店長ぜひぜひ。誠心誠意アドバイスいたします。実体験をふまえて。
与力ということで、ご紹介の7タイトルなら楽しいクリスマス、お正月は間違いなし、ですね?
店長そうですね。ちょっと在庫が怪しいものもあるかもしれませんが(笑)。
与力他にもこれまでの『リゴレぽ』や店長のアドバイスなどもご参考になさってください。
店長それにしてもこのタイミングで『ワードスナイパーファミリー』が無いのはなぜだろう。
与力商売タイミングはここだろう! っていう?
店長ごめんなさい売り切れてしまいました、というオチです。
本日のテーマ2:ゲームマーケットを振り返って
与力追加の話題でゲームマーケットの話をちょっとだけ。
店長あ、今ちょうど“ゲムマ・ロス”ですね。すごい楽しかったんですよ。超疲れましたけど。
与力いい体験になったと。
店長ですね。今回初出展だったんですけど、いつもお世話になってるOkazubrandさんから、「2日開催になってからすごく大変だよ」と聞いてて。実際やってみたら大変でした。
与力初めての体験ですものね。
店長お店の人たちや常連さんにも手伝ってもらって、なんとかなりました。そういう意味では、すごい有難かったし、楽しかったんです。ただ、『ワードスナイパーファミリー』は「なんで50個しか作んなかったの?」って言われてしまったんですけど(苦笑)。
与力15分くらいで完売したんでしたっけ?
店長10分ちょっとでしたかね。いきなり行列できたんで、びっくりしました。初めてでドキドキしてて。それでお隣のブースが話題作を出されてたんですよ。CRIMAGEさん。
与力ああ、『たった今考えたプロポーズの言葉を君に捧ぐよ』の。
店長すごい仲良くさせていただいて、いい出会いになりましたね。まあでもお隣はすごい大行列になって、うちはそんなに並ばないだろうなあ、と思ってたら始まった瞬間にもう行列になっちゃって、本当にびっくりしましたね。
与力少しだけブース覗かせていただきましたが、常に客足が途絶えない感じで。
店長おかげさまでご好評をいただきました。次に向けて頑張りたいな、と思います。
与力と、いうことは、次への展望が開けている?
店長そうですね、まずは『ワードスナイパーファミリー』の製品化でしょうね。ただ、今回50個だけ出した限定版は、もう特別なものですので、それとはちょっと内容を変えてみたいな、思ってます。
与力なるほど、では次回のゲームマーケットでは『ワードスナイパーファミリー』をどなたにでも手にして頂けるようになる、と。
店長そうですね。いや、怖いですね(笑)。次回のゲムマまでに製品化をきちんとしたいです。……そう考えるとあんまり時間ないですね。
与力次回は5月ですか。我々からするとまだ先だなあ、という感覚ですが。
店長納品、印刷、イラストの発注など考えると、もうすぐにイメージ、コンセプトを固めないとダメですね。
与力うわあ、大変ですね。
店長ちなみに、『ワードスナイパーファミリー』も、決してキッズ向けではないので、子供がフルに遊べるかって言ったら、やっぱり難しいは難しいんですよ。で、もしほんとに小っちゃい子と遊ぶのであれば、『ワードスナイパー』のカード使って別の遊び方を試してもいいです。
与力と、おっしゃいますと?
店長そうですね、「お題」だけ見せて、そこから連想するものを言ってもらう。「“光るもの”、なにかある?」とか。逆に文字の方だけ見せて「“て”から始まる言葉を言ってごらん」みたいな。イマジネーションゲームとか、しりとりの変形みたいな感じですけど。
与力なるほど、応用ですね。
店長4歳とかその辺の子向けの遊びですかね。おもちゃコンサルタントの方々がこういうの得意で、勉強させてもらいました。なんかそういう「子供と遊べるワードスナイパー遊び方集」みたいなTips集も作ってみたいですね。
与力いいですね。ともあれ、次回のゲームマーケットでは『ワードスナイパーファミリー』にご期待ください、ということですね。
店長頑張ります。お値段は据え置きで。で、バージョン違いも“混ぜると楽しい”『ワードスナイパー』にしたいですね。
与力“混ぜると危険”でなはく。
店長危険なのはイヤですね((笑)。