『マメィ』を遊んでみた
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奉行藩の決裁担当。名前は知っているけれどもイマイチ正体不明な豆と言えば?「なた豆って、実際に見たことはないんだよなあ」
与力藩の買掛担当。名前は知っているけれどもイマイチ正体不明な豆と言えば?「海外文学作品で度々出てくるレンズ豆って、美味しいんでしょうか」
そのまま食べるか加工するか
与力えっと、豆を収穫してうまい組み合わせにしてお店に売り、より多くのマメィというお金……つまり、得点を獲得した人が勝利というゲームです。
奉行ふうむ、豆争奪戦を繰り広げて豆商いに精を出すわけだな。ところで豆を食すというと、やはり煮豆あたりが王道であろうか。
与力大豆加工食品を考えると、余りあるほどありますが。納豆とか豆腐とか醤油とか。
奉行大豆はちょっと別格過ぎるからなあ。それ以外にも世の中、いろんな豆があるだろう、この前コンビニで買ったサラダの中にも豆が入っていたし。
与力それはひよこ豆ですかね?
ゲームを始める前に、まず豆カードをよく切り、山札を作ります。そして山札の左隣に3枚のカードを伏せて置き、『畑』とします。お店ボードはプレイ人数に対応した面を表にして、場に置きます。各プレイヤーは、カラーコマ2個、商人コマ5個、山札から豆カード2枚をそれぞれ受け取り、手持ちとします。これで準備は終了です。スタートプレイヤーからゲームを始めます。
奉行プレイ人数によって多少設定が異なるのであるな。
与力そうです。2人プレイの場合には、使わない豆カードも有りますので、山札から抜く作業もありますよ。
奉行ん? 商人コマは7個有るのに、5個しかもらえんのか?
与力残りはストックに置かれて、ゲーム中に追加で獲得していくことになりますね。
奉行ほほう。取るか取らぬかの判断も迫られるわけか。
お前は本当にその豆を必要としているのか
プレイヤーは自分の手番になったら、以下のアクションから1つを選択して実行します。
- 豆を収穫(畑から豆カードを取る)
- 豆を売る(豆カードをセットにして得点にする)
- 商人を雇う(豆カードを捨てて追加の商人コマを取る)
奉行ふむふむ。基本は「カードを取って組み合わせて放出」と考えておけば良いのだな。
与力そうですね。では1つずつ見ていきますか。
アクション1. 豆を収穫
奉行『畑』から豆カードを取る……この3枚のどれかを取ればよいのか?
与力いえ、カードを取る時は、必ず1番目の『畑』、つまり山札から一番遠い場所のカードから選択していきます。
奉行ははあ。好き勝手には収穫できんのか。多分、栽培は共同作業なんだろうな。
手番プレイヤーは、まず1番のカードを確認します。そのカードが欲しければそのまま受け取りますが、もしも気に入らなかった場合には、そのカードを表向きにして元の場所に戻します。続いて2番のカードも同様に受け取るか、戻すかを選択し、戻した場合には3番の畑でも同様に二択を行います。
奉行ほほう。気に入るカードが出てくるまで、伏せられたカードをめくって良い、と。
与力はい。3番の畑のカードも気に入らなかった場合には、山札から1枚引いて手札に入れて終わり、です。
奉行必ず1枚は手札が増える訳だな。
手番プレイヤーがカードを取ったら、畑に新たなカードを追加します。カードは、「手番プレイヤーがカードを確認した、もしくは取った畑」に1枚ずつ裏向きに追加していきます。
与力で、次のプレイヤーは、2枚でも3枚でも同じ畑に置いてあるカードは、まとめて取ることができるんですね。
奉行むっ、自分の欲しいカードを求めて先をめくれば、他プレイヤーを利することにもなりかねん、のか?
与力カード枚数だけ見れば、そうなるかもしれません。はい。
奉行そうすると、1番目の畑のカードを取っていった方が良いような気もするが……。
与力そう単純ではありません。手札が7枚以上になっている時は、新たに『畑』からカードを取ることはできないんです。
奉行なんと!
与力なので、他プレイヤーのことばかり考えて、あまり必要のないカードを取っていると……。
奉行今度は手札がパンクして、にっちもさっちも行かなくなるのか。うーん。俄然、悩ましくなってきたぞ。
収穫した豆を組み合わせて売ることで、得点を得られます。
アクション2. 豆を売る
このアクションを選択したプレイヤーは、手札からカードを組み合わせて出し、お店ボードの上に商人コマを乗せて得点を獲得することができます。
与力「マメィ」というゲームタイトルが通貨単位らしいので、何マメィ獲得できたか、という計算になりますね。
奉行1マメィで何ができるんだろう……ともかく、カードはどう組み合わせればよいのだ?
与力売れるのは3パターンありまして、「同じ色のカードで連続した数字」「同じ色で同じ数字」「全部違う色で同じ数字」となっています。
奉行ふむ。お店ボードの一番左端は、それを示しているのか。
与力で、その組み合わせを「何枚のカードで作れたか」によって、獲得できるマメィが変わってきます。当然なんですが、枚数が多いほど高得点ですね。
奉行上限的には、同色連番の組み合わせが一番高得点になるようだが……夢を追いたくなるな。
与力ただ、同じ組み合わせ、同じ枚数でも、商人コマを置けるスペースが複数ある場所があります。このボードの場合、2枚とか3枚のところですね。
奉行先に出せたプレイヤーが、良い方を取ってしまうと、そういうことなのか?
与力はい。遅れたプレイヤーは低い点で妥協するしかなくなるので、どこで踏ん切りをつけて利益を確定させていくか、判断が大切です。
奉行取り合いとなると、あまり夢を追い過ぎるのも考えものだな。
なお、カードにはゲーム終了時にボーナス点となるアイコンが描かれているものもあるので、組み合わせて出したカードは、裏向きにして自分の手元に置いておきます。
奉行ふむ。お店ボード上で勝ったつもりになっていても、ひっくり返される可能性が出てくるわけだ。
与力可能な限り、積極的に豆アイコンがあるものを出していきたいですよね。
アクション3. 商人を雇う
手札を1枚捨てて、ゲーム開始時にストックに残されていた商人コマを1個獲得することができます。
与力商人コマが無い場合には、単純にカードを1枚捨てるアクションになります。
奉行うーむ。手札がだぶついた時にはカードを捨てたい訳だが、捨てられるのは1アクション使って1枚ずつ、ということか。できれば、ばんばん揃えてマメィを稼ぎたいところだな……。
以上のアクションを選択しながら手番を繰り返し、山札が無くなったら全員がもう1度ずつ手番をプレイしてゲームは終了します。各プレイヤーは「お店ボードの商人コマ」「手元に残った商人コマ」「売った豆カードのボーナスアイコン」から得られる点を合計して、最も高得点だったプレイヤーが勝利となります。
奉行うーんうーんうーん、悩ましい!
与力お互い、割と悩みましたね。
奉行こうさ、ちょっと欲張って「あと一枚めくってみるか!」とかやっていると……。
与力手が伸びないですよね。思っていたよりも。
奉行そう。というわけで、もう一勝負。
与力悩んでみましょう。
『マメィ』【ここがイカス!】
奉行ひょうきんあるいはオシャレなイラストに反して、じりじり考えるところが多い。スルメな味わいだった。
与力なかなか簡単に手を作らせてくれないですね。
奉行なんか、『5本のキュウリ』で遊んでて、全員が集中するあまりに、ただ黙々とカード出している時をちょっと思い出した。
与力ありましたねえ。つい黙っちゃいました。
奉行「蟹食ってる現象」とでも言えばいいのかな、これ。いい組み合わせを作りたいから、いいカードが欲しい。だが、欲が先立つと他人に塩を送る『畑』を作りかねない。
与力思っているよりも簡単に『畑』に溜まるんですよね、カードが。
奉行とはいえ、「おっ、カード沢山とれるじゃん」といってまとめて引き取ってしまうと、上限の7枚を超えて、たいした組み合わせも無いのにカードを取れなくなるんだよなあ。
与力上限超えるとカードが取れなくなる、というのが良い制限になっていますね。
奉行手札枚数を減らすためには、「組み合わせて売る」か「1枚捨てる」しかないから、せっかく良さげな組み合わせを作れそうだったカードを、安い組み合わせで売り払わざるを得なかったりする……悔しい。
与力しかし、良いカードを欲しがってめくれば、他プレイヤーが良い思いをするんじゃないか、ってのが気になる。堂々巡りですね。
奉行ウィンストンドラフトってさっぱり分かっていなかったが、怖いな。その分、当たった時の嬉しさで思わずにやけてしまった。あとは、組み合わせができたとしても、必ずしも思ったようには得点にならないってところがミソか。
与力お店ボード上の得点スペースは早い者勝ちですからね。「連番4枚なら何点!」と決まっていないので、勢い、いい組み合わせを早く作りたい、あるいは早めにそこそこの得点を取ってしまいたい。
奉行という訳で先の『畑』をめくったり、枚数の多い『畑』にがっついたりして痛い目に合う訳だな。
与力どこで妥協するか、見極めるのが楽しい、って感じですね。
『マメィ』【ここはちょっと……】
奉行まあそんな訳で、ルール自体は慣れれば簡単ではあるんだが、悩まされること山の如し。
与力悩みどころばっかりですよね。
奉行考えこんじゃう人は、結構ドツボにはまるのではないかな。そうすると見た目の印象に比してプレイ時間はやや長いな、って印象になるかも。我々もジョーカーがらみの畑で大体悩んだからな。
与力その色ならどの数字にでもなるジョーカーカードは嬉しいんですが、いらないカードがくっついてきたりすると……ねぇ。
奉行お手軽ワイワイ系ではないですよ、というところだな。カウンティング大好きタイプのプレイヤー同士なら、さぞ熱い戦いになるのでは。
与力それ、横で見てたいですね。考えどころがしっかりあるゲームです。
奉行あとは、カードのサイズかなあ。イラストも可愛いし、ゲームとしても大変面白いんだが、カードの小ささが何か勿体ない。カードの取り回しとかその辺で。これはユーロサイズとか大きめのカードにならないかね。
与力頒布価格との兼ね合いで悩まれたと思いますよ?
奉行はっ、豆のゲームだけに豆サイズのカードで製作された……?
与力そういう変なダジャレみたいなのは止めときましょうか。本当に。
与力豆というキーワード以外に全然関係ないんですが、Eテレの子供向け番組で時々流れる「豆の歌」は、ちょっとびっくりしますよ。
奉行びっくりする? 子ども向けの歌だろ?
与力別の番組が始まったかと思うほどです。はい。
※びっくりした豆の歌は「おまめ戦隊ビビンビ~ン」。