キューバーズ/CuBirds(ボードゲームプレイ感想編)

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『キューバーズ/CuBirds』を遊んでみた

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【登場人物】

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日本野鳥の会謹製長靴がステキ

奉行ほおお、これはなかなかグッとくる絵柄のカードじゃな。

与力鳥は全部で8種類いるようですよ。これを一定の法則で集めていくというようなゲームのようです。

奉行鳥のゲームといえば『ウイングスパン』が有名じゃったが、あちらがリアル志向なのに対して、こちらはカートゥーン的か。

与力しかし独特の味がありますよねえ、このキューブ鳥。

 
ゲームの準備を始めるにあたり、まず親プレイヤーをなんらかの方法で決定します。親はカードをよく混ぜたあと、場の真ん中に縦4×横3枚になるように、12枚のカードを表にして並べます。このとき、各横列3枚のカードは全て違う種類の鳥になるようにします。同じ種類の鳥がいたら、3種類違うカードになるよう並べなおしましょう。

余ったカードを一まとめにしたら、各プレイヤーは8枚ずつカードを受け取ります。これが最初の手札です。最後に、各プレイヤーにもう1枚ずつカードを配り、表にして各自の前に置いておきます。これは鳥コレクションの1枚目です。これで準備は完了しました。

なかなか壮観。

奉行要は、並べて配ると。

与力まとめるとそういうことですね。横列の全種違う鳥にする制限だけ忘れないでおきましょう。

群れといえばロート製薬のCM

与力さて、ではまず勝利条件からなのですが。

奉行おう、まずはそれを教えてくれ。

与力どうやらここは鳥多すぎ問題が発生しているようで、夕方になってねぐらに帰りたくても、飛び立つと別の種類の鳥が混ざってきてしまって、うまく帰れないみたいなんですよ。

奉行背景説明だなあ。なんでそんなに鳥が増えたのかね。しかも斯様に多種多様な。

与力それは知らないですけど。なので、我々野鳥の会としては、各種の鳥がきちんとそれぞれのねぐらに帰れるよう、うまく群れをつくる手助けをしてあげようという、そんな状況みたいです。多分。

奉行野鳥の会だったのか。

与力いや、単なる地元ボランティアの可能性もありますがね。

奉行それより勝利条件は?

与力えっと、群れを作って帰らせてあげると、カードを獲得してコレクションに追加できます。なので、群れを帰らせてコレクションを「7種類にする」か「2種類の鳥を3枚以上にする」と、勝ちになります。

奉行見事に保護に成功したとか、そんな感じなのかね。

与力自然環境保全は大切ですよ、ええ。

奉行ともかく、群れを作ることが目的なのだな、分かったぞ。

与力では、実際にどうやって群れにしていくか、手番の説明ですね。

プレイヤーの手番1:カードを出す(必須)。

プレイヤーは自分の手番になったら、手札からカードを場に出さなければなりません。このとき、2つの制限がかかります。
・どこかの横列の左右端どちらか一か所に出す。
・手札にある同じ種類のカードは全部まとめて出す。

キューバーズ/CuBirds
例えば、このように。

与力この場合、私は手元にあった、えっと…コマドリ、コマドリですね。これを左端にまとめて2枚出しました。

奉行手札にある同種はまとめて出さないとダメ、は忘れないようにせんとまずかろうな。

与力ですねえ。このあと説明しますが、群れを作る上では、手札に同種の鳥カードを貯めていきたいので…。で、この列は私の出したコマドリと、元々いた右端のコマドリで挟まれているじゃないですか。

奉行おう、いかにも。

与力このように、カードを出して「同じ種類の鳥で挟んだ鳥カード」を、手番プレイヤーは手札に入れることができます。

奉行ほー、コレクション行きではなくて、手札に入るのね。

与力そうです。カードの獲得が終わったら、すき間は詰めます。ちなみに、この列はカモ?オシドリ?と、オウムが空くので、コマドリ3枚になっちゃいますね。こういう鳥が1種類だけになった列には、2種類になるまで山札からカードを追加します。追加カードは列の右でも左でも、どっちの端にでも置けますよ。

奉行ところで、カードを出しても「挟めなかった」場合はどうなるのだ?

与力出したカードで挟めなかった場合、「山札からカードを2枚引いて手札を増やす」か「引かない」かを選ぶことができますね。

奉行引かない? それにどのような意味が?

与力実はここに駆け引き要素がありましてね、ええ。

プレイヤーの手番2:群れをつくる(任意)。

手番プレイヤーは、手札に必要な数の鳥カードが集まっていたら、群れを完成させ、コレクションを増やすことができます。群れは1回の手番で1つだけ作ることができます。

奉行ところで、群れはどうなると完成するのだ。

与力そうですね、そこを説明するために、カードの見方を確認しましょうか。

キューバーズ/CuBirds
バードウオッチングは大切です。

鳥カードには、3つの数字が書かれています。左下の小さな数字は、その種類のカードが何枚あるかを示しています。そして、右上の数字は、スラッシュの左側が「小さい群れ」を作る場合、右側が「大きい群れ」を作る場合に必要なカードの枚数を示します。

与力つまり、このコマドリの場合には、手札に6枚あれば小さな群れ、9枚あれば大きな群れを作ることができる訳です。

奉行群れの大小で、なにか違いがあるのか?

与力完成させた群れから、小は1枚、大は2枚のカードを取って自分のコレクションに加えることができます。残りのカードは捨て札行きとなりますよ。

奉行ふむ、勝利条件をにらんで、大小どちらの群れを作るべきか考えなければならんのだな。

与力ちなみに、群れを作る鳥カードは、手札から“全て”出さないといけません。8枚持ってるけど6枚ピッタリだけ出す、とかは許されませんよ、と。

奉行なるほど、場に出すときも、群れとして出すときも、基本手札からカードが出るときは、全部一度に移動するということなんだな。

与力鳥はいつでも集団行動すると覚えておきましょう。

キューバーズ/CuBirds
カササギの小さな群れ。小型の鳥は枚数が多いので群れになりやすい。

鳥よ 鳥よ 鳥たちよ

与力さて、ゲームが進んでくると、手札の枚数が減ってくると思います。

奉行そうだな。群れを作るとどんどん無くなるな。

与力で、もしも手番プレイヤーの手札が、手番の最後に0枚になっていましたら、そこで一旦ゲームがストップします。このとき、まず全プレイヤーは手札を全て捨てます。

奉行げっ、群れが完成目前とかでも捨てさせられるのか。

与力はい。で、手札を0枚にしたプレイヤーが新しい親プレイヤーになり、改めて全員にカードを8枚配って、親からゲームを再開します。

奉行ん? つまり、手札を0にすると、2手番連続でプレイできるということなのか…。

与力そうですね。各プレイヤーの手札の集まり状況などを見て、強制リセットをかける意味でも、手札を使い切るタイミングは重要かもしれません。

奉行それがさっきお主の言っていた「山札からカードを引かない」のが駆け引きになる、というやつなのだな。納得。

キューバーズ/CuBirds
もはや取るだけで群れが成立する状態な終盤。

与力それで、手番プレイヤーが勝利条件を満たしたら、即座にゲーム終了となります。

奉行おお、もう一周して全プレイヤーの手番回数を同じにして、みたいなことにはならんのね。早い者勝ちか。

与力そうですね。あと、親プレイヤー交替で手札を配りなおすタイミングで、全員に8枚配りなおせないことがあります。

奉行捨て札をもう一度山札に混ぜても?

与力はい。その場合にもゲームは終了します。

奉行プレイヤー人数と群れのでき方次第で、山札の減り方にも注意を払う必要が出てくるってことかな。ふむう。

2人プレイの結果は、与力が小型の群れを乱打して勝利をもぎ取りました。

キューバーズ/CuBirds
2人ならではの勝ち方かもしれません。

『キューバーズ』【ここがイカス!】

奉行鳥が可愛い。

与力そこからですか。

奉行ほれ、これを見てみるがよい。

キューバーズ/CuBirds
色々な様子のフクロウ。

奉行非常にそれっぽい顔をしている。キューブでこれだけの表情を作るのだから、アート担当の方は実に素晴らしい。感服。

与力見た目は重要ですもんね。

奉行で、肝心のゲームの方じゃが、小難しい所は全然なくて、とても遊びやすいゲームというのが第一印象。

与力カードゲームとしては重要なポイントを抑えましたね。

奉行で、遊び始めは単純にどう挟むとカードを沢山取れるだろう?なんだけど、すぐにカード枚数による群れの作りやすさを考え始めるね。

与力大型の鳥はなかなか群れを作りづらいですから貴重、ってことに気が付いたりするわけですよね。

奉行それで最終的には相手の手札の出入りを注視して、手札リセットのタイミングまで図るようになると、これはもう立派なバードウォッチャーだな。

与力そういう称号でいいんでしょうかね。

奉行ともあれ、シンプルにプレイすればそれなりに、相手との駆け引きに着目すればシビアにと、プレイの質が遊び方によって変化するのは、プレイヤーを選ばないよいゲームの特徴だと思うよ。

『キューバーズ』【ここはちょっと…】

奉行こいつ。

キューバーズ/CuBirds
なんか…ちょっと…腹が立つ顔(奉行談)

与力な、なんでですか…。

奉行いやあ、ビミョーにイラつくのよ、見ていると。なぜだろう。あと、この鳥がなんだか分からなかった。

与力ああ、説明書で鳥の名前に言及しているところもありますが、全部まとめて説明してくれているページは無かったですからね。

奉行なので、なんだか分からんので呼びようがなかったね。

与力その後調べてみましたが、どうもヨシキリらしいですね。Board Game Arenaの日本語解説をしてくれているサイトで調べました。

奉行ヨシキリはなかなかスッとは出てこんのよ…悔し…

与力そこは置いておきましょうよ。ゲーム的な部分とかはどうなんですか。

奉行全体としてカード運がかなり影響するとはいえ、手札が8枚と多めだから何かしらやりようがある…と思うんだが、二人だと終盤「群れまであと1枚なのに、どうしてもそれを出さざるを得ない」みたいな展開が頻発して、結構困ったな。

与力まとまったカードを出して相手にさらわれると、勝敗にまともに関わってきますからね。

奉行なので、二人だと3枚2種類集めが強いかもしれんね。プレイ人数が増えるともっとコレクションの集まり方がばらけてくるかもしれないから、試してみたいところだ。

キューバーズ/CuBirds ヨシキリ
群れになると余計に腹が立つ(奉行談)。

奉行結局、このゲームはどんな鳥が出ているんだい。

与力えっと、コマドリ、カササギ、ヨシキリ、カモ、オウム、フクロウ、フラミンゴ、オオハシの8種類ですかね。

奉行日本人的には絶対スズメとかハトとか入れるだろうが、やっぱ海外だとポピュラーな鳥が違ってくるのかな。

与力そうですね。そしてオオハシって結構名前が出てくるもんですね。

奉行なぜか色々なところで目にするからな、オオハシ。なぜだろう。