夢を求めてニューヨーク
奉行「ニューヨークで一旗あげてやる!」が通用したアメリカンドリームな時代、ってことだな、60年代というと?
与力その理解が正しいかどうかは分かりませんが、今よりはそうかもしれませんね。
奉行とはいえ、夢に燃えてミュージカルスターになり来たわけではなく、ブロードウェイも含めてウロウロ観光して回るがよい、というゲームであったな。
与力ミもフタもありませんが、そんなところです。頑張ってニューヨーク観光をしましょう!
奉行観光って、頑張るものなのか?
ゲーム準備はチケライシリーズに慣れている人ならば、だいたいいつもの手順です。プレイヤーごとに色を決めてタクシー駒(15個)を受け取り、乗り物カード2枚と、行き先チケット2枚を受け取ります。
奉行行き先チケットは、2枚とも持つか、1枚捨てるか、であったな。むむむ……この新しいチケライになるたびに、地名と地図の位置が一致せずに目が泳ぐ感覚よ。
与力ニューヨークを舞台にした映画やドラマとかも多いですが……。
奉行地名に聞き覚えがあっても、場所が分からん。聞いているほどはニューヨークって知らぬものだな(笑)
ニューヨーク・ニューヨーク
チケライシリーズの常として、「最も若いプレイヤー」がスタートプレイヤーとなります。各自、自分の番になったらできることは次の通りです。
①乗り物カードを引く
プレイヤーは観光のため、ボード上のルートにタクシー駒を置き、つなげていかなければなりません。その時、ルートごとに記されている色と数の乗り物カードが必要となります。
奉行と、いうことで乗り物カードを引く訳だが、注意点は?
与力はい。「オープンされている5枚のカード」か、「山札のカード」から2枚を引くことができます。オープンカードを引いた場合には、引くごとに即座に補充されることに注意ですかね。
奉行あとは、いわゆるレインボーカードじゃな。
与力ええ、今回の場合はタクシーカード、という名称ですが、オープンされているタクシーカードが欲しければ、それしか引けない点にも注意です。
奉行2枚引けない代わりに、確定でジョーカーになるタクシーカードをもらえる、ということじゃな。
②ルートをつなぐ
手札を使って、場所の間のルートをつなぎます。
奉行ルートに塗られている色と同じ色の乗り物カードを、マス目数と同じ枚数だけ出す、であったな。
与力そうです。同じ色のカードをそろえていくことが大切になるわけですね。なお、灰色のルートは、どの色の乗り物カードでも、同色で枚数さえそろっていれば使えますし、また、タクシーカードは、どの色のカードとしても使えます。
奉行タクシーは強いなあ。
③行き先チケットを引く
ゲームスタート時に配られる行き先チケットは、指示された場所をつなぐルートを完成させると、難易度に応じて得点がもらえます。ゲーム中、さらに多くの行き先チケットの達成を狙いたければ、新たに引くことが可能です。
与力引くときは必ず2枚引き、2枚とも持つか、1枚戻すかです。2枚とも捨ててはいけません。
奉行これ、達成できないと得点マイナスになるんだよな。入手は慎重にいきたいところだ。
以上の手順を繰り返し、誰かの持つタクシー駒が2個以下になったら、全員がもう1手番ずつプレイして、ゲームは終了となります。
奉行得点トラックが無いから、最後にまとめて計算するのだな。ちょっとだけ面倒な。
与力得点の柱は2つ、「ルート」と「行き先チケット」です。そこに「観光名所」ボーナスが入る、程度に考えるといいでしょう。
奉行このボード上に「1」と書かれている場所が、自分のルートにつながっていると、1点もらえる、というやつだな、観光名所は。
与力なので、できるだけ名所は見て回っておきたいですね。
与力やっぱり展開が早いですねえ。
奉行ルートでの得点差が付きづらいな。4マスルートは狙いたいが……。
奉行うーん、どこかでチケットは取りに行くべきっぽいか。
与力2人プレイでは、少なくとも1回は取りに行けると、理想的な展開になりやすいですね。
奉行そうでもせんと、狙って得点を引き離せんが、引きによってはアウトになりかねん気もする。短期決戦な分、攻めるか守るか悩みどころだった。
『チケット・トゥ・ライド ニューヨーク』【ここがイカス!】
奉行チケライは元々遊びやすいゲームであるが、その遊びやすさを前面に押し出した感が強い。
与力つまり、より誰でも遊びやすい方向へ行った、と?
奉行ここまでボードが小さいと、全体を見渡しやすくて、ゲーム中に何が起こっているのか把握しやすいからなあ。
与力ふーむ、確かに。
奉行ボードがでかいと、自分の手に集中してしまう人は、全体の状況を把握しづらい。その点で、そもそもボードが小さい、というのは一つのメリットではないかと思う。
与力子どもとか、ボードのあるゲームに慣れていない方向け、な感じでしょうかね。
奉行そちら方面に勧めやすいだろう。しっかりとしたボードのあるゲームって、広げた瞬間の反応が分かれるもんじゃないか?
与力「うわあ、面白そう!」ってのと、「うわあ、難しそう……」ってやつですか。
奉行そうそう。あれって、内容以前に『ボードのサイズ』から出てるっていうのも、意外と有りそうな気がするんだよな。「大きい=複雑=自分には難しい」という具合の心理なのかのう?
与力その推測が正しいとすると、このニューヨークの手ごろさは、凄くオススメしやすそうですね。
奉行なんとなく、碁盤みたいだがな。一度でも手の進め方などを楽しいと感じられれば、後は……くっくっく、芋づる式よ。
与力悪い言い方しないでくださいよ。あとは、プレイ人数によってどのくらい違いが出るか、でしょうか。
奉行3人以上だと複線ルートが解放されるから、息苦しさは軽減される……と思いきや、そもそもボードが小さいので、取り合いの激しさが増してくるかもな。
『チケット・トゥ・ライド ニューヨーク』【ここはちょっと……】
奉行もっとつなげたい。
与力物足りませんでしたか。
奉行わし、最長ボーナス大好きだから無いのが寂しくてなあ。長く繋ぐゲームではないのは分かっていたが、チケライと言えば長い路線をドーンと引いてナンボ、という期待感があるので。
与力ルートが1つずつ小さくて、観光名所ボーナスも大きくは無く、なかなか得点差が付きづらかったですね。
奉行脱落者が出づらいように、そういう設計になっているのだとは思うよ。乗り物カード1枚からでもつなげるルートが多いのはよい。ただ、やっぱり物足りないよなあ。
与力そういえば駒が15個しかないので、すぐに置ききってしまいそうな感覚はありましたね。
奉行一瞬、「おわ、アブね一個足りないところだった!」となる展開もあったな。
与力シンプルで遊びやすいのは非常にいいと思うのですが……。
奉行そもそもチケライ自体が、ゲーム慣れしている人には無茶苦茶遊びやすいルールだからな。あえてサイズダウン版を選ぶ理由は、我々にはあまり無かったのかもしれん。プレイ時間の都合がつけやすいのはありがたいが。
与力ちなみに、2回プレイして所要時間は合計25分くらいでしたね。
奉行カードゲームとかと同じ感覚でチケライを遊びたい場合には、よい選択、かな?
与力『チケット・トゥ・ライド カードゲーム』というのは、有ったはずですが……。
奉行そういうツッコミはいらん。
与力ニューヨーク、タクシー、と来ると、どうしてもデニーロになりますよね。
奉行どうも我らのニューヨーク認識は、“ニンジャだらけの東京”というのと、どっこいどっこいな雰囲気じゃな。