エルドリッチホラー 完全日本語版(ボードゲームプレイ感想編)

ボードゲーム愛好

さあ、物語の始まりだ

『エルドリッチホラー』はラウンドを繰り返して、勝敗が決まるまでゲームを続けます。1ラウンドは3つのフェイズで構成されています。

  • アクションフェイズ:探索者のマップ上の移動、休息による回復など。
  • 遭遇フェイズ:マップのマス目に応じた遭遇カードを引き、探索を行なう。
  • 神話フェイズ:神話カードを1枚引き、その内容を適用する。

まず、探索者のうち、誰か1人がリーダーとなり、手番は常にリーダーから開始されます。

与力つまり、1ラウンドは「準備」⇒「探索」⇒「新たな問題の発生」という順で進みます。

奉行ふーむ。問題は少なめでお願いしたいところだ。

1ラウンドに行うこと① アクションフェイズ

このフェイズでは、探索者は移動、休息、買い物、特殊能力の使用など、6つの行動の中から2つを選んで実行することができます。

与力注意点は一つ。同じ行動を2つ選択することはできませぬ

奉行ふむ、移動につぐ移動や、休息を繰り返す居続けなどはできぬということか。

与力ただ、移動に関しては、アクションフェイズでの行動「旅行チケットの入手」で手に入れた鉄道あるいは船のチケットを保有していれば、移動アクションの後に、移動を続けることが可能な場合もあります。

奉行ほう、では急ぎ駆けつけたい場合に備えて、その手形は豊富に持っておきたいのう。

与力残念、探索者一人につき、2枚までしか持てません。

奉行なんと。

1ラウンドに行うこと② 遭遇フェイズ

遭遇フェイズでは、探索者が現在いるマスの状況に応じて、遭遇イベントを行ないます。

「戦闘遭遇」
まず、マスの上にモンスタートークンが乗っていた場合、探索者は必ずモンスターと戦わなければなりません。

エルドリッチホラー モンスタートークン
モンスタートークン

戦闘の結果、マス上からモンスタートークンが全て無くなっていれば、その他の遭遇を続けて行うことができます。

奉行邪魔者を片付けぬと、他には手を出せぬ、ということか。

与力はい。その場所での他の探索が進められないことが、事態を悪化させる可能性もありますので、モンスターを倒せる力を持った探索者は、優先的にモンスターを倒して回りたいところです。

奉行うむ。ところで戦闘はどのように行なうのか?

与力それについては暫時お待ちを。

「地域遭遇」
マスの上にモンスタートークンが無く、またその他のトークンも乗っていない場合、探索者は地域遭遇を行ないます。

現在いるマスを確認して・・・

  • 数字付き、あるいは名前付きの四角いマス⇒一般遭遇カードを引き、書かれているイベントを解決する。
  • 都市名が書いてある半円っぽいマス⇒そのマスの縁取りと同じ色の遭遇カード、もしくは一般遭遇カードを引き、書かれているイベントを解決する。

となります。

奉行ふうむ、これはどう考えればよいのか。

与力例えば、こちらをご覧下さい。

エルドリッチホラー ブエノスアイレス
南米ブエノスアイレス

与力ここでは「儀式の呪文カードを得る」ですが、名前のある都市では、イベントの内容や解決後の報酬が、それぞれのマスに書いてございますので、ある程度狙ってイベントを起こすことができます。

奉行ほほう、なるほどなあ。目的を持って札を引ける、ということか。

「トークン遭遇」
マス上にモンスタートークン以外のトークンが乗っていた場合、それに応じたカードを引いて、解決を試みるトークン遭遇を選択することができます。クルートークンを入手できたり、多くの報酬が手に入る(かもしれない)、より手ごわいイベントに挑むことができるなど、勝利を得るためのキーとなる遭遇です。

与力例えば、クルートークンを入手するためには、クルートークンが置かれているマスまで行き、トークン遭遇で「リサーチイベントカード」を引くのが基本となります。

奉行うむむ、つまりマスの上にモンスタートークン以外に何ぞ置かれていたら、特別な遭遇がそこで発生する、ということじゃな?

与力左様にございます。

エルドリッチホラー トークン沢山
盛りだくさんなイスタンブール

与力とりあえず遭遇をまとめてみましょう。このイスタンブールの場合、まず、モンスタートークンが乗っていますので、戦闘遭遇を行ないます。首尾よくモンスターを倒せた場合、ここは赤い縁の都市名が書かれたマスなので、赤い遭遇カードを引くか、あるいは一般遭遇カードを引けます。さらに、丸いゲートトークンが乗っていますから、トークン遭遇として異世界遭遇カードを引く選択もできます。

奉行む。戦闘は怪物が入る限りは強制、その後はそこでできる遭遇の中より、どれか一つを選んで対応した札を引き、その内容を解決せよ、ということか。

与力こう話すと複雑そうですが、やってみると難しくは無いと思います。

「能力判定と戦闘」

遭遇カードでは、ほぼ必ず能力判定が要求されます。戦闘もその能力判定の一貫と捉えると、考えやすいです。

与力能力判定は、「指定されたスキル」の数字と同じ数のダイスを振り、1コでも5か6の目があったら、成功となります。これが基本です。

奉行賽の目次第か。

与力はい。スキルの数字は、探索者シートの下側に、アイコンと一緒に表示されていますから、間違うことは無いでしょう。

奉行より困難な判定の場合には、賽の数を減らされたり、成功の目を二つ以上要求されることもあるようだな。

与力ですから、ダイスを沢山振れるようにしておきたいところですね。手に入る道具や助っ人、あるいはスキルのレベルアップで強化できます。また、神の祝福を受けると、ダイスが4の目でも成功になったりしますよ。

奉行切支丹の神もなかなかやるのう。

与力ホントにキリスト教の神が助けてくれているんですかね・・・?

戦闘は、モンスタートークンを取り除く手段となる、一種の能力判定です。意思力と筋力の能力判定を行い、そこにモンスターの強さによって修正が加わり、倒すための難易度が上下するという塩梅です。

エルドリッチホラー 武器カード
武器カードは、探索者の心強い味方

奉行まずは恐ろしい姿の化け物をみて仰天したかどうかを試される意思力判定、そして討ち取るための筋力判定だな。

与力はい。意思力判定では正気度、筋力判定では体力が、結果次第で失われる可能性が有ります。

奉行心してかからねばならぬな。

与力特殊能力を持つモンスターもおります。ゆめゆめ油断なされませぬよう。

「体力と正気度」

エルドリッチホラー スタート時点
スタート時点のジャクリーン

探索者の状態を示す基本的な数値が、体力と正気度です。これらはトークンによって管理されます。体力が0になった、あるいは正気度が0になった場合、探索者は敗北し、ゲームから脱落します。

奉行敗北した探索者はどこへ行くのかのう。

与力どこへも行かず、敗北したマスに留まり、トークンになります。そのマスへ他の探索者が入った時に、この敗北して倒れている探索者とのトークン遭遇を選択することが可能となります。

奉行ほう、死して屍拾う者あり、か。

与力ちょっとしたドラマが生まれる感じは有ります。先代の意思を継ぐ、みたいな。