候補四 『ペッパー』 クラマー&キースリング
与力最後は『ペッパー』というゲームです。
奉行その名前は構えて先に別のモノが出てくるな、あのロボットよ。
与力『ペッパー』は、先ほどの『アブルクセン』と同じデザイナーさんが作ったゲームで、初版は結構古い(1998年)ゲームですね。
奉行なるほど、これはいささか古めのゲーム。あ、最低3人からで35分は、結構長めのようだのう。
与力ルール的にはシンプルなトリックテイキングです。
- スタートプレイヤーが出したカードと同じ色(全6色、3人なら4色)のカードを出す。
- 同じ色のカードが無ければ、好きな色のカードを出してよい。
- 出したカードの数字を比べ、もっとも大きなカードを出した人が、カードを引き取る。
- 引き取った時に1のカード(ペッパーカード)が含まれていると、そのカードと同じ色のカードはマイナス点となる。
与力まあ大体こんなもんらしいです。つまり、ペッパーを取ってはいけない。
奉行ほう。
与力ただ、一度取ってしまったペッパーも、手札の代わりに再利用することができるんだそうです。
奉行ああ、なるほど。ならば「あやつ青のカード溜め込んでるから食らわしてやれ、こやつは赤を今たくさん取ったからペッパー回してやれ」みたいなことができる訳だな。不埒じゃのう!
与力つまりペッパーカードをどのタイミングで使うか?という駆け引きがありそう、ってとこですね。
奉行そうだな、早めにペッパーを使って、帰ってきても嫌なことだからな。シンプルだけに長く遊べそうなゲームのように思われるな。
奉行のご裁許は?
与力というわけで、私が調べて用意した小箱ゲームは以上の4つです。お奉行、感想をいただければ幸いです。
奉行うむ。そうじゃな…
与力お願いします。
奉行一番やってみたい、と思うたのは『5本のきゅうり』だな。緑であるしな。目に優しいそ!
与力なるほど、確かに。お奉行としては目に優しいから『5本のきゅうり』を買え、と。そういうことですな?
奉行うむ。いや、左様なはずがあるまい、うつけ者!
与力ホントのところをお願いします。
奉行ま、これまでにない感じがしたということだな。そう、7回1セット勝負ながら、6回目までは直接勝敗に影響はせぬとか、なかなか他に無い。だが、あれかな。ジレンマでイライラしたりするのかもしれぬ、それはそれでな。
与力なるほど。
奉行で、逆上するわけだ。手討ちじゃ、手討ちにしてくれる!
与力お奉行、乱心なされましたか。
奉行とにかく、こういうゲームは今までになかった、と思うのだ。で、『ナンジャモンジャ』は、完全にお子様がいたら面白いかも?と思う。大人同士でやるならば、酒が入ってた方がよかろう。
与力ふむふむ。
奉行よりカオスにした方がよかろうよ。(記憶力とかの関係で)勝てない連中が出てくるであろうからな。お子さんがおれば、その子たちが必死になったりしてるのは可愛いであろうし、逆に親の方がその子たちに珍妙なことを言われて苦しめられたりしてな。うろたえるのが目に浮かぶわ、ハハハ!
与力ハハハ!
奉行次はこれか、イケメン、『アブルクセン』だが…すまぬな、今一つお主の説明だけではピンとこなかった。やってみればさだめし面白いのであろうが…。
与力なるほど。
奉行そして『ペッパー』が最も安定したゲームであろうと思うな。
与力シンプルさ故に、ですか。
奉行さよう、シンプルゆえに、だ。だがシンプルが故に、どうしてもこれがやりたい、とは思わなんだ。
与力分かりました。お奉行は『5本のきゅうり』が最もよい、というご判断ですね。
奉行うむ。かまえて左様取り計らえィ。
与力ハ、ハハーッ!
独断と偏見に基づき、『5本のきゅうり』を選んだ奉行であったが、その胸には一抹のやるせなさが去来するのであった。
奉行『ペッパー』にすればよかったかもしれぬのう…